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21話
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「ふぇ……ふぇぇえん、ふぇぇぇ!」
と赤ちゃんの泣き声が部屋に響く。
う、産まれた………。疲れた、もうヘトヘト。今すぐ眠りたい。
「さぁさぁ、良い子だ。良く頑張ったね。ほら、お母さんだよ」
と産婆さんは、今、産まれたばかりの赤ちゃんを私に見せて、
「クレアも良く頑張ったね。可愛い男の子だ」
と私も労ってくれた。
私は、少し震える手を伸ばしてそっと赤ちゃんに触れた。
「……私の赤ちゃん……。凄い。生きてる……」
掌から温もりが伝わってきて、思わず涙がこみ上げてきた。
私のお腹の中で…今の今まで一心同体だった子どもが、こうして私の目の前に居る事に信じられない思いがした。
「当たり前だろう。ちゃーんと元気だよ。綺麗な青い瞳だねぇ。髪の毛は……きっと明るい金色だろうね。まだ殆ど生えていないがね。どっちもお父さん似かねぇ」
という産婆さんの言葉に、私はコンラッド様の綺麗な海の様な青い瞳を思い出した。
だけど……明るい金髪?私は必死にコンラッド様の髪色を思い出す。確か……彼はくすんだ金……アッシュブロンドだった筈だが。
成長するに従って変化したりするのだろうか?
「疲れただろう?少し休んでも良いよ」
と言われた途端に私のまぶたが重たくなる。
私はそのまま深い眠りについた。閉じたまぶたの裏には今見た息子の青い瞳が焼き付いていた。
目を開いた私を覗き込む顔がある。
「お、女将さん?」
「目が覚めたかい?知らせを貰って驚いたよ。まさか隣町に居るなんて思ってなかったから、ビックリしちまった」
と早口で捲し立てる女将さんに、寝起きの私の頭がついていかない。
「え?女将さん、何でここに?って、知らせって誰が?」
と目を白黒させて尋ねる私に、
「わたしの娘が知らせに行ったんだよ」
と産婆さんが私の赤ちゃんを抱いて現れた。
「え?私、女将さんの事をお話しましたっけ?」
と困惑する私に、
「いや。王太子殿下が子どもが産まれたら知らせるようにと宿屋の名前を書いて置いていったんだ」
と産婆さんは笑顔で答えた。
思わず私と女将さんは
「「王太子殿下が?!」」
と声を揃えて驚いてしまった。
と赤ちゃんの泣き声が部屋に響く。
う、産まれた………。疲れた、もうヘトヘト。今すぐ眠りたい。
「さぁさぁ、良い子だ。良く頑張ったね。ほら、お母さんだよ」
と産婆さんは、今、産まれたばかりの赤ちゃんを私に見せて、
「クレアも良く頑張ったね。可愛い男の子だ」
と私も労ってくれた。
私は、少し震える手を伸ばしてそっと赤ちゃんに触れた。
「……私の赤ちゃん……。凄い。生きてる……」
掌から温もりが伝わってきて、思わず涙がこみ上げてきた。
私のお腹の中で…今の今まで一心同体だった子どもが、こうして私の目の前に居る事に信じられない思いがした。
「当たり前だろう。ちゃーんと元気だよ。綺麗な青い瞳だねぇ。髪の毛は……きっと明るい金色だろうね。まだ殆ど生えていないがね。どっちもお父さん似かねぇ」
という産婆さんの言葉に、私はコンラッド様の綺麗な海の様な青い瞳を思い出した。
だけど……明るい金髪?私は必死にコンラッド様の髪色を思い出す。確か……彼はくすんだ金……アッシュブロンドだった筈だが。
成長するに従って変化したりするのだろうか?
「疲れただろう?少し休んでも良いよ」
と言われた途端に私のまぶたが重たくなる。
私はそのまま深い眠りについた。閉じたまぶたの裏には今見た息子の青い瞳が焼き付いていた。
目を開いた私を覗き込む顔がある。
「お、女将さん?」
「目が覚めたかい?知らせを貰って驚いたよ。まさか隣町に居るなんて思ってなかったから、ビックリしちまった」
と早口で捲し立てる女将さんに、寝起きの私の頭がついていかない。
「え?女将さん、何でここに?って、知らせって誰が?」
と目を白黒させて尋ねる私に、
「わたしの娘が知らせに行ったんだよ」
と産婆さんが私の赤ちゃんを抱いて現れた。
「え?私、女将さんの事をお話しましたっけ?」
と困惑する私に、
「いや。王太子殿下が子どもが産まれたら知らせるようにと宿屋の名前を書いて置いていったんだ」
と産婆さんは笑顔で答えた。
思わず私と女将さんは
「「王太子殿下が?!」」
と声を揃えて驚いてしまった。
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