18 / 43
誤算
しおりを挟む
生徒会に入り、私は忙しく過ごしている。
そうもう一度言おう。い・そ・が・し・く過ごしている。
意外?な事に、生徒会は忙しかった。
森田くんは同じクラスのよしみか、色々と私に頼み事をしてくる。
彼自身、バスケ部と兼任しているからだろうが、帰宅部の私が、こき使われているのだ。
最初の頃は本郷先輩もちょこちょこ顔を出してくれていたし、私も話す機会が増えて喜んでいた。
しかし、最近ではそういう事も少なくなった。
そりゃそうだろう。先輩だって受験勉強で忙しいんだ。
いつまでも引退した生徒会に構っていられない。
そんな事、少し考えればわかったはずなのに、目先の利益に捕らわれたバカな私は、パラ上げ、読書にブラスして生徒会が加わる事になったのだ。
もう睡眠時間なんて、ないに等しい。
帰宅が遅くなる分時間がない。
1日36時間ぐらい欲しい。
バス停で先輩に会う事も殆んどなくなった。好感度だってジリ貧だ。
こんな筈じゃなかった。そう嘆いても後の祭り。
ゲームじゃないから、途中で投げ出す事も出来ず今に至る。
「なぁ、花音。この資料なんだけどさ」
「ああ、それなら、さっき纏めておいたよ。このファイルに入れてる」
そういって私はノートPCを開く。
「あ、本当だ。ありがとう。花音ってめちゃくちゃ仕事出来るよな。」
29歳OLの事務処理能力を舐めてはいけない。
これでも、そこそこの企業で働いていたのだから。
しかも、最近では森田くんは私の事を『花音』と呼ぶ。
森田くんに好感度があるなら、爆上がりじゃないかな?
そこ、求めてないんだけど。
そうもう一度言おう。い・そ・が・し・く過ごしている。
意外?な事に、生徒会は忙しかった。
森田くんは同じクラスのよしみか、色々と私に頼み事をしてくる。
彼自身、バスケ部と兼任しているからだろうが、帰宅部の私が、こき使われているのだ。
最初の頃は本郷先輩もちょこちょこ顔を出してくれていたし、私も話す機会が増えて喜んでいた。
しかし、最近ではそういう事も少なくなった。
そりゃそうだろう。先輩だって受験勉強で忙しいんだ。
いつまでも引退した生徒会に構っていられない。
そんな事、少し考えればわかったはずなのに、目先の利益に捕らわれたバカな私は、パラ上げ、読書にブラスして生徒会が加わる事になったのだ。
もう睡眠時間なんて、ないに等しい。
帰宅が遅くなる分時間がない。
1日36時間ぐらい欲しい。
バス停で先輩に会う事も殆んどなくなった。好感度だってジリ貧だ。
こんな筈じゃなかった。そう嘆いても後の祭り。
ゲームじゃないから、途中で投げ出す事も出来ず今に至る。
「なぁ、花音。この資料なんだけどさ」
「ああ、それなら、さっき纏めておいたよ。このファイルに入れてる」
そういって私はノートPCを開く。
「あ、本当だ。ありがとう。花音ってめちゃくちゃ仕事出来るよな。」
29歳OLの事務処理能力を舐めてはいけない。
これでも、そこそこの企業で働いていたのだから。
しかも、最近では森田くんは私の事を『花音』と呼ぶ。
森田くんに好感度があるなら、爆上がりじゃないかな?
そこ、求めてないんだけど。
0
お気に入りに追加
259
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】悪役令嬢の反撃の日々
アイアイ
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる