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転校初日
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とりあえず、学校へ行こう。話はそれからだ。私は朝食を食べ学校へ向かう。ちなみに、この学校、制服がめちゃくちゃ可愛い。テンションが上がる。
学校に着いたので、職員室へ向かおうとするが、その途中で、走ってきた男子生徒とぶつかった。
「キャッ!」私は尻餅をつく。
「ごめん、ごめん。大丈夫?怪我してない?」その男子生徒が手を出してくれる。私はその手を掴んで立ち上がる。
「本当ごめん。ちょっと急いでて。」
「大丈夫ですよ。少しお尻が痛いだけです。」
「本当は保健室に連れて行ってあげたいんだけど、ちょっと急いでるんだ、ほんとごめん。」「本当に大丈夫ですから。じゃあ、私も行かなきゃいけないので、失礼します。」
そう言って、私は職員室へ向かう。その男子生徒も、本当に急いでいるのだろう、廊下を走って行った。私は振り返ってその背中を見つめる。
彼は攻略対象その1、メインヒーローである長谷川 爽太くん。その人だ。
私は職員室に入る「失礼します。転校して来た、坂崎 花音です。」そう言うと1人の男性教師が立ち上がった。
「おはようございます。私が担任の夏目 です。坂崎さんは2年C組となります。まだ、2年生になって1ヶ月だから、すぐに馴染めると思うよ。ご両親の事はお聞きしてる。もし学校生活で何かあったら、遠慮なく相談して欲しい。」彼は私の担任、夏目 慶太郎先生だ。教科は現国。そして…攻略対象その2だ。
私は先生に連れられて教室に着いた。転校の挨拶というのは、はっきり言って緊張する。なんとか、名前は間違えずに言えた。名前にもまだ馴染みがないのだ、仕方ない。
本当であれば、メインヒーローの長谷川くんも同じクラスだが、今彼はここにいない。
彼の弟は体が弱く入院生活を余儀なくされてる。この日は弟さんの体調が悪くなったと学校に連絡が入った為、彼は病院へ急いでいたのだ。彼の悩み、それがこの弟さんの存在だ。攻略はしてないが、攻略サイトは見てた。ネタバレも読んでいるので、あらすじはわかっている。
なんとか、その知識があれば攻略できるんじゃないか、そう私は楽観的に構えていた。
なんとか学校での1日が済んだ。私は家路につく。バス停に1人の男子生徒がいる。この人こそ私の推し、攻略対象その3、本郷 渉先輩だ。これから、バスに乗り込む時、先輩が定期を落とす。それを私が拾って知り合う事になるのだ。
その瞬間を今か、今かと待つ。推しと話せるチャンス、逃す手はない。
落とした!!すかさず拾って、声をかける。
「あ、あのー落としましたよ?」
声、裏返ったりしてないよね?挙動不審になりそうだ。
「あ、ありがとう。助かったよ。」そう言って、私に笑顔を向けてくれた。
あー、もう。このスチル保存したい。めちゃくちゃ素敵な笑顔。これだけでも、この世界に転生した意味があったな~。そう思った時、ふと私は嫌な事に気がついた。
あれ?私って何で転生したの?もしかして、現実世界の私、死んじゃった?
学校に着いたので、職員室へ向かおうとするが、その途中で、走ってきた男子生徒とぶつかった。
「キャッ!」私は尻餅をつく。
「ごめん、ごめん。大丈夫?怪我してない?」その男子生徒が手を出してくれる。私はその手を掴んで立ち上がる。
「本当ごめん。ちょっと急いでて。」
「大丈夫ですよ。少しお尻が痛いだけです。」
「本当は保健室に連れて行ってあげたいんだけど、ちょっと急いでるんだ、ほんとごめん。」「本当に大丈夫ですから。じゃあ、私も行かなきゃいけないので、失礼します。」
そう言って、私は職員室へ向かう。その男子生徒も、本当に急いでいるのだろう、廊下を走って行った。私は振り返ってその背中を見つめる。
彼は攻略対象その1、メインヒーローである長谷川 爽太くん。その人だ。
私は職員室に入る「失礼します。転校して来た、坂崎 花音です。」そう言うと1人の男性教師が立ち上がった。
「おはようございます。私が担任の夏目 です。坂崎さんは2年C組となります。まだ、2年生になって1ヶ月だから、すぐに馴染めると思うよ。ご両親の事はお聞きしてる。もし学校生活で何かあったら、遠慮なく相談して欲しい。」彼は私の担任、夏目 慶太郎先生だ。教科は現国。そして…攻略対象その2だ。
私は先生に連れられて教室に着いた。転校の挨拶というのは、はっきり言って緊張する。なんとか、名前は間違えずに言えた。名前にもまだ馴染みがないのだ、仕方ない。
本当であれば、メインヒーローの長谷川くんも同じクラスだが、今彼はここにいない。
彼の弟は体が弱く入院生活を余儀なくされてる。この日は弟さんの体調が悪くなったと学校に連絡が入った為、彼は病院へ急いでいたのだ。彼の悩み、それがこの弟さんの存在だ。攻略はしてないが、攻略サイトは見てた。ネタバレも読んでいるので、あらすじはわかっている。
なんとか、その知識があれば攻略できるんじゃないか、そう私は楽観的に構えていた。
なんとか学校での1日が済んだ。私は家路につく。バス停に1人の男子生徒がいる。この人こそ私の推し、攻略対象その3、本郷 渉先輩だ。これから、バスに乗り込む時、先輩が定期を落とす。それを私が拾って知り合う事になるのだ。
その瞬間を今か、今かと待つ。推しと話せるチャンス、逃す手はない。
落とした!!すかさず拾って、声をかける。
「あ、あのー落としましたよ?」
声、裏返ったりしてないよね?挙動不審になりそうだ。
「あ、ありがとう。助かったよ。」そう言って、私に笑顔を向けてくれた。
あー、もう。このスチル保存したい。めちゃくちゃ素敵な笑顔。これだけでも、この世界に転生した意味があったな~。そう思った時、ふと私は嫌な事に気がついた。
あれ?私って何で転生したの?もしかして、現実世界の私、死んじゃった?
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