婚約解消された私はお飾り王妃になりました。でも推しに癒されているので大丈夫です!

初瀬 叶

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番外編

番外編・その41

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双子の子育てがこんなに大変だとは!!

1人が泣き出せば、必ずもう1人も泣き出す。
何故かオムツを替えなければならないタイミングまで同じ。
これぞ双子の神秘。

私の腕は2本しかないので、抱っこは1人ずつしか出来ないし、世話をするのも同時には不可能だ。
必然的に乳母に頼るしかない。
幸いな事に、とても優秀な乳母が2人見つかった。
2人には心の底から感謝している。

私も貴族の女性らしく、乳母に任せきり…でも良いのだが、やはり我が子は可愛い。
自分も育児に参加したくて、我が儘を言わせて貰っているのだが、育児って何でこんなに大変なの?!
本当に世の中のお母さんって偉大だわ!


私は女児の双子を産んだ。
名前はヴィクトリアとディアナだ。

この国では女性が爵位を継げるので、別に男児を生まなければ…などというプレッシャーもなく、皆に祝福された。

特に…陛下はメロメロだ。産まれた瞬間から、「1人をセインの婚約者に!」と言って憚らない。3日と空けずに我が家に娘達の顔を見に来るのだが、国が心配になる。

そんな陛下に、マルコ様は面白くなさそうな顔をしていた。

「セイン様と婚約なんてしたら、次期王妃だぞ?!苦労するのをわかってて、何故そんな所に嫁に出さなきゃならないんだ?」
とグチグチと言っている。

流石に陛下に面と向かっては言えないが。

セドリックは、

「こりゃ…見事にクロエに似たな…。陛下がメロメロになるのも分かるが、今から婚約者を決めてしまうと、面白くないと思う家もあるだろう。
安心しろ、俺がなんとか陛下を抑えるから。でも、有力な候補である事は間違いないがな。ちゃんと公平性を保つ努力はする」
と言ってくれた。

セドリックが言うように、我が子は私に良く似ている。
私としては、もっとマルコ様の要素が欲しかったのに…とは思うが、父が父自身に似た孫にデレデレしているのを見ると、これで良かったのかもしれないと思うようになった。
父は好々爺になった。


育児の大変さを痛感していると、あっという間に産後1ヶ月が過ぎてしまった。

今日は、ジュリエッタの結婚式だ。

出産と被る事はなかったが、流石に生後1ヶ月の赤子を連れ回す訳にはいかない。

泣く泣く、私は我が子2人を乳母に任せて、結婚式会場へと赴いた。
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