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-6- ※R18
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※最初っから最後までヤってるだけです。ご注意ください※
「あっ……ん、うぅ……」
ベンチでカレルの膝に乗ったまま、オレは涙目になって喘いでいた。
中途半端に下着から出したちんちんをいじられて、腰から力が抜ける。ベンチは背もたれも肘掛けもないから、縋るところがカレルの身体しかなくて、ひどく不安定だ。
こっちからも触れたいのに、下を触られながら首に舌を這わされると頭がボンヤリして、オレの指はカレルの割れた腹筋の辺りを曖昧にウロついてしまう。
「は、はっ、はぁ……っ、ヤ、あ、ここヤダ……ベッドいきたい……」
「入れても良いなら」
首にしがみついて訴えると、尻の方に指を這わされて思わず全身が震えた。揃えた指先でそっと穴の回りを撫でられると、中をかき回される感触を思い出して勝手に腰が揺れる。
「~~~っ、ん、んん!」
最後までしたい気持ちはもちろんあるけど、オレ体力ないから、すると絶対に後でダルくなって眠っちゃうんだよね……。
引っ越してきて早々、朝からエッチして寝て一日過ごすとか、自堕落すぎる気がしてしまうんだけども。
「アキオ……」
とろけかけた頭で迷っていると、下から唇を掬うように口づけられ、密着するよう腰を引き寄せられて、ねだるように揺すられた。
「ん、ん! ぅふ…… あっ」
仰け反らせた首に吸い付かれ、脱げかかった下着をますます押し下げられる。先走りで濡れた布が、動く度に粘着質な音を立てる。さっきまで前を触ってくれていた手は、曖昧に尻の辺りに置かれたままだ。
ピッタリ合わさった胸からお互いに速くなっていく鼓動が伝わる。息継ぎの合間も与えられずに深いキスで責め立てられて、どんどん頭がフワフワになって何も考えられなくなる。
「ん、も、もぅ……っ、なんでもいいから……ベッド行こ……」
崩れそうな膝に力を入れて身体を離し、上がった息の合間にそう頼むと、喉の奥で唸ったカレルはオレを抱き上げて立ち上がり、ベッドに放り投げた。
「わっ!」
仰向けに転がされ、足首を掴まれて下着を乱暴に剥ぎ取られる。自分も下履きを脱いだカレルは、性急にオレの脚の間に身体を割り込ませてきた。オレは恥じらいも何もなく脚でカレルの身体を引き寄せ、両腕でしがみつく。
邪魔な布がなくなって、固くなったお互いの中心が直に触れると、気持ち良くてたまらなかった。汗ばんだ肌をこすりつけ合ってキスすると、それだけでイキそうになる。
「んん、んっ!」
スルリとオレの胸元を撫でて一旦身体を起こしたカレルは、枕元に置いてあった小さな蓋付きの皿を開け、中身を指先に取った。潤滑剤につかう軟膏だ。オレが寝てる間にそんなのまで用意してたんだ。
「……最初っからオレが起きたらするつもりだったわけ?」
唇を尖らせて問いかけると、カレルはちょっと恨みがましそうな顔を見せ、
「少し寝かせたら起きると思ったんだ。まさか朝までぐっすりとはな」
とぼやいて、油を馴染ませた指をオレの尻の間に這わせた。閉じた穴の回りをぐるぐるとほぐすように撫でられて、一旦冷静になりかけた思考がまたぼやけていく。
両腕を伸ばすと、素直に身体が下りてくる。癖のある長めの前髪を掻き上げて耳にかけてやると、カレルが男っぽい顔で笑った。
「んっ……」
噛むように口づけられ、散々舌を絡めあってから、下唇を軽く引っ張るようにして唇が離れていく。唇は頬や耳の付け根をさまよって、顎から首に下りる。鎖骨に歯を立てられると、ゾクゾクとした気持ちよさで肌が粟立った。
「う……ふっ……」
尖らせた舌先で乳首を舐められる。そこがイイのは、もう散々分からされて知ってる。身体が快感を期待して、勝手に息が上がる。ちゅっと音を立てて吸い付かれると、思わず声を上げて仰け反ってしまった。
「あっ、あ! うぁっ!」
腰が浮いた隙に、後ろに指が二本まとめて入り込んできた。
油で滑るようにしてくれてるから痛くはないけど、最初はちょっとやっぱり違和感がある。カレルの背中に両腕で捕まりながら、必死で息を吐いて違和感に身体を慣らしていく。
「はぁーッ…ん…っ! ぁん! そこ……っ」
胸を舌でいじられるのと同時に、中を丁寧に撫でられて、あっという間に違和感よりも気持ちよさが勝ち始めた。
「ここか? アキオ?」
「ん! ぅんっ! それすき……すき……もっと」
「うん、わかったから、ちょっと離してくれ。動けない」
カレルが苦笑しながらオレの腕を軽くはたく。またオレだけ先走って訳が分からなくなって、背中に回した腕に力が入ってしまったみたいだ。
「はっ……はぁっ……ごめ……んぅ~! ぁうんん!」
腕をほどくと、一気に身体の真ん中を舐め下ろされて、暴発寸前の前を口に含まれた。
「やぁっ! イク! それ……ぁっやあっ!」
腰を捩って逃げようとしても、空いた手で足を抱え込まれて逃げられない。数度吸い上げられただけで、限界まで追い詰められた。
「離してっ……でるっ……でちゃうぅ~!」
ギリギリのところで口を離され、オレはみっともなく喘ぐのを聞かれたくなくて、逸らした顔を枕に押しつけた。
カレルはひどいしかめっ面で、息が荒い。一度抜いた指に軟膏を足して、もう一度ゆっくり中に入れてくる。もう何度もしてるのに、いつも初めてのようにオレの中を傷つけないように丁寧に拓いてくれる。
「ん、ん、カレル……すき……すきらよ……」
一晩お預けを食らって辛いだろうに焦らずに行為を進めてくれるのが嬉しくて、呂律の回らない口で何度も「すきだ」と伝えると、
「煽らないでくれ!」
と、すごい形相で睨まれた。
「いい、もう大丈夫だから……カレルもはやくオレでよくなって……」
下腹に手を伸ばして昂ぶったものに触れると、カレルが低く呻いてオレの両足を大きく押し開いた。
「クソ! 後で泣いても知らないぞ!」
「ふへへ……いいよ……」
垂れるほど潤滑剤を足した後、指よりずっと大きいものをゆっくりと押し込まれた。
「あ~~ぁ~~……ッッ!」
もう慣れたような気がしてたけど、入ってくると毎回大きさに驚く。熱いもので中をピッタリと塞がれる苦しさで何も考えられなくなる。苦しい。けど、気持ちいい。
セックスって、何回もしてたら段々余裕が出てくるものだと思ってたけど、何回しても余裕なんかない。というか、毎回感じ方が違うし、回数を重ねる度にどんどん良くなってて、どこまで連れて行かれてしまうのか予想もできない。
揺さぶられ始めると、押さえようもない声が漏れた。
「あっ、ぅあっ、アッ! ん!」
腹側の良いところを押し上げるように突かれて、瞬く間に追い詰められてしまう。
「あっ、あぁっ、あぅ……! あぃ……イクっ、ん、んん!」
出してしまいたくて、自分で下を触ろうと手を伸ばすと、
「ダメ、まだだ」
と両手に指を絡めてシーツに押しつけられた。
「あっ、なんれ?! やだ! イキたい! カレル、イキたい!」
どうにかして刺激が欲しくて、背中を反らせて腰を浮かせる。腰が浮いた隙間にカレルが太腿を差し入れてきて、上から体重を掛けられた。
「~~~~~っ! ~~~っっ!!」
目の前に星が飛ぶ。
熱が今まで感じたことがないくらい奥まで入りこんできて、衝撃で声も出せなかった。
ぐり、と強く腰を押しつけられ、尻に柔らかいものが触れる。根元の限界まで押し込まれたんだと分かった。
「っ、ぅ、うっ……」
腹の奥がじんわりと鈍く重い。全力で走った後みたいに息切れがして、目尻から勝手に涙が流れて落ちた。
「辛いか……?」
「う゛う゛~っ……う゛~」
そんなの聞かれても、言葉にできるわけがない。目を閉じて唸ることしかできないオレに、カレルは何度もなだめるような優しいキスをくれるけど、引いてはくれない。それどころか、深々と入り込んだまま、ゆっくり抉るように腰を回されて、知らない感覚に全身から脂汗が吹き出した。
これ絶対駄目なヤツ! 入っちゃいけないところに入れられてる。茹で上がった頭の中で警報が鳴り響く。
「やっ!……これっ……むり! こわいっ……!」
「シーッ……怖くない……怖がらないでくれ」
目を開けると、涙でぼやけた視界いっぱいにカレルの顔があった。瞬きで涙を払うと、目尻を舌で拭われる。耳元にかかる息が荒い。繋いだままの手は、感覚がなくなるくらい強く握られていた。
「ゆび……いたい……」
「ああ、すまん!」
慌てたように身体を少し離したカレルは、放したオレの指を労るように撫で、指先に口づける。指の間に舌を這わされ、力の抜けた腕を持ち上げられて、腕の内側の柔らかいところに歯を立てられた。
ゆっくり味わいながら、食べられてるみたいだ。強く噛まれたところからゾクゾクと快感が湧き上がって、頭の中で小さく弾ける。
内側から押され続けているヘソの奥の方が、じわじわ熱を持つ。
「ぁ……へん……いつもとちがぅう……あっ……あぅ……!」
怖じ気づいて逃げかけた腰を引き戻され、腹の奥の奥に埋まったものの位置が変わる。
「アッ、アッ、あ、ああっ!」
「アキオ……」
険しい顔で息を弾ませたカレルが真上から覗き込んでいた。オレの大好きな若葉色の目が、深い緑色になって燃えてる。
無精髭の浮いた顎から汗が滴って、オレの口元に落ちた。塩辛いはずの滴がうっすら甘い。
「っ、っ……! これ……ぃい……? きもち、い?」
腹に力が入らなくて震える声で問いかけると、眉の間に皺を作って燃えるような目をしたカレルは、口元を微笑みの形にして頷いた。
「……いい。すごく」
堪えるように苦しげな掠れ声を耳にした瞬間、自分の身体の中身がドロッと溶けたような気がした。
「うあ゛っ!」
それを待っていたかのように、カレルがゆっくりと動き出す。
抜ける寸前まで腰を引かれて、一気に奥まで貫かれる。重い泥みたいになったオレの身体は、それをどこまでも受け入れた。
「ア゛ーッ! だめぇ……アァッ! イっ……あぁっ! んーっ!」
動かれる度に、目の前で花火が上がるみたいに視界がチカチカする。身体の深いところから、どんどん快感が溢れて溺れそう。
今までした時だってすごく良かったけど、こんな風じゃなかった。こんなに滅茶苦茶になったことなんてなかった。
「おく……へんんっ! こわぃぃ! かれるぅ……これなに? なんれ!? これ……あっ……あぁあぅっ!!」
今すぐ止めて欲しいけど、止めないで欲しい。どうして欲しいのかわかんない。
もう全然訳わかんない。
「……っ! アキオ……っ!」
カレルが上体を起こしてオレの両足を抱え上げる。
首に縋りたかったけど、身体のどこにも力が入らなくて、オレの両腕は頭の両側に投げ出されたままだ。
抱え上げられた脚の内側を噛まれて、オレはわめきながら背中を仰け反らせた。
「あぁ~~~っっッ!!」
自分のケツがどうなってるのか想像もできない。
出し入れされる度に軽くイッてる。
勝手に腰が上がって、もっとして欲しいと身体がねだる。どんな風に動かれても、もう全部が良かった。
「やら゛あぁッ……! んん゛んんっ!!! ひ、あ゛ッ! イ゛ッて゛る゛っ!」
「はっ……はっ……もう少し……」
「ひッあ゛ああァッ!! あ゛ッ、んあああぁッ!? なんれ!? あ゛ッ、またイグぅ……ッッ!」
「一緒に……ッ!」
押しつぶされるんじゃないかと思うくらいのし掛かられて、奥を何度も抉られた。目の前に派手に火花が飛ぶ。
「あ゛ああァっ!!!」
カレルが大きく震えて中が一層熱くなったのが分かって、その瞬間、意識が飛んだ。
「……アキオ、アキオ」
名前を呼ばれ、頬を軽く叩かれる感触。ボンヤリ目を開けると、カレルのひどく心配そうな顔がすぐ真上に見えた。
「すまん、無理させた……」
「ん……」
軽く頷くと、カレルは安堵したように大きく溜息をついてオレの肩口に顔を埋める。
だるい腕を持ち上げて後頭部に手を乗せると、髪が汗でびしょびしょになっていた。そんなに必死になるくらい欲しがられていたんだと思うと、なんだか胸がキュンとしてしまう。
「んっ……あっ?」
胸キュンついでに腹の奥もキュッとなると、そこにまだ入ったままなのが分かって、ぶわっと頭に血が上った。
「ぁ、ヤ……ぬいて……」
「ん、わかった」
「んっ……ぁ、や、や、ゆっくり……っ!」
「っ、ゆっくりするから、力を抜いてくれ」
「あん! ぅああぅ……」
抜けていく柔らかいものを惜しむように、中が勝手にうねる。いやらしい音を立てて全部が外に出ると、体中から力が抜けて涙と鼻水が同時に溢れた。
「う゛う゛~~~っ……」
「大丈夫か?」
「だいじょうぶじゃない……だるい……あせがきもちわるい」
全身汗でびちょびちょで、重くて怠い。なのに身体の表面だけが妙にピリピリする。
「ちょっと待ってろ」
そう言ってカレルは衝立の向こうへ消え、水桶と手巾を持って戻ってきた。
濡らした冷たい布で頬を拭われると、ちょっとホッとする。ついでとばかりに身体も拭われると、ゾクゾクしてまた変な声が漏れそうになる。
「っ、自分でやるから……」
「いい。寝てろ」
「……んっ!」
腹の辺りまで来ると、ぬかるんで布が滑った。いつ射精してしまったのか分からないけど、量からして出たのは多分一回じゃない。恥ずかしくて、拭いてくれてるカレルの顔が見られなくて、両腕で顔を覆うと、ヘソにちゅっと口づけられた。
「あっ……」
「後ろだけで上手にイケたな」
「いぃい言うなよそんなの……っ!」
「なぜ? オレは嬉しい」
布を放り出してすぐ側に寝そべったカレルが、顔を覆ったオレの腕を退ける。満足げに笑みを浮かべて顔を覗きこまれ、オレは身体ごと横を向いて逃げる。
「恥ずかしいだろっ! オレばっか気持ち良くなって訳わかんなくなっちゃってっ……! 余裕なくてっ……」
「余裕がないのは、オレだって同じだ」
「ウソだあ~。カレルはいつも余裕じゃん」
「……オレはお前に関してはいつも余裕なんてない」
抱き寄せられて背中に唇を押しつけられた。髭の感触がむず痒い。
「怖がられたくなくて、余裕のある振りをしてるだけだ」
「怖がったりしないよ」
首を捻って振り向くと、ギラついた目と視線が合った。
「お前はオレの欲深さを知らないから……」
胸に抱き込まれて脚を絡められると、尻に固いものが当たった。
「あっ、ちょ……カレル?」
「足りない。したい。余裕なんか全くない」
耳元で囁かれて、背中に甘い痺れが走った。
拭いきれていなかった滑りを塗り広げるように、カレルの手が下腹を這い回る。腰を後ろに逃がそうとすると、ますます固くなったものを尻に押しつけられた。
「いつもは一回したら終わるじゃん!?」
「それは手加減してたんだ。一度きりで満足してると本当に思ってたのか?」
「や、それは……あの~……」
オレは俯いて口ごもる。
初めてした次の日、まだ体調が戻りきってなかったオレは、微熱を出して寝込んじゃったんだよね。それ以来、カレルがすごーく気を遣ってくれてて、我慢してるんだろうかというのは、うっすら感じてはいた。オレ自身は一回したら満足なので、気付かないふりをしてたけど……
「……ゴメン、正直、満足してなさそうな気配は感じてました……」
腹に回された手に触れて小声で言うと、カレルはフンと鼻息を漏らしてオレの首の付け根に噛みついた。
ぐっと尻の間に押しつけられて、さっきまで入れられていた感触がよみがえる。またさっきみたいなアレをされると思うと、独りでに喉が鳴って腰が震えた。
「オレは何度もでもしたい……朝でも昼でも夜でも……アキオの中がオレの形になって、オレなしでは眠れなくなるまで……」
後ろから体中を弄られ、ボソボソと耳元で囁かれて、骨が溶けてなくなりそうな甘い痺れが戻って来る。
「……もう一度しても?」
聞かれて、首を横に振ることはできなかった。
「んっ……! あぅ……あ……あぁ……っっ!!」
片脚を上げさせられて、横になったまま後ろから再び入れられた。
「あぁ~ーー……っ! あっ、あ……!」
「イイか? さっきのとどっちが好きだ?」
浅く深く抉られながら、前に回した手で柔らかいままのちんこを擦られ、あっという間に追い詰められる。
「ぁんんんっ! や、あっう! わかんな……っ」
「奥がイイ? 絡みついてくる……」
「アッ! ひぃっ! いうなよぉっ……ぅあぁっ!」
奥まで入り込まれて舌で耳を嬲られ、腰が小刻みに震えた。立ち上がり切らない前から、勢いなくダラリと精液が漏れる。ぬめりを受けとめた手の平でイったばかりの性器を捏ねられて、また目の前に火花が散る。イったばかりのはずなのに、またさっきより強い快楽が押し寄せてきて、いつまでも終わりが見えない。
「はっ……はっ……はぅ……あっうぅ……っ!」
強すぎる快感を逃がすところがなくて枕を噛んで堪えていると、深く繋がったままうつ伏せにされた。
「あっ!? んぐぅっ……!」
後ろから覆い被さられて、激しく腰を打ち付けられる。
濡れた肌がぶつかる音と粘着質な水音が耳から入り込んできて、ますます興奮を煽られる。頭が煮えきって、おかしくなりそう。
「あっ、あっ……あ゛ぁっ! やっ…あ゛ァ!!」
「アキオ、アキオ……っっ!」
「や、あ゛ッ… ぁ~~~~っ、~~~ッッ!!!」
何度も奥に擦り付けるように揺すられて、重い身体に覆い被さられ、カレルがまた中で果てたのが分かった。
その後も、色んな体位で散々に揺さぶられて、気持ちいいのか苦しいのか全然分からなくなった。五感の全部でカレルのことしか感じられなくなるまで、何度も何度も、泣き出してしまうくらいに愛された。
「……しんじらんない……」
疲れ果ててぐったり仰向けになったまま、涙と汗と鼻水その他諸々の液体でぐしゃぐしゃになってしまった顔を横に向け、オレはカレルを睨んだ。睨まれたカレルは、嬉しそうに笑ってオレの髪を指で梳く。
「カレルのスケベ、変態、絶倫好色魔……っ! 余裕ぶった顔してっ、ホントはこんなことしたかったのかよっ!?」
「ああ、ずっと。ずっと我慢してた」
笑いつつも欲情の残る瞳で見つめられて、身体のラインを手のひらで軽くなぞられ、オレは思わず息を詰めた。疲れ果てて身体の感覚は鈍いのに、触れられると身体の奥で熱がぶり返す。
「嫌だったか?」
「~~~~っ! イヤ……じゃあ、ないけどっ!」
「良かった」
「でも、もうちょっと手加減して欲しい……毎回これだとお尻が壊れそうだから……てか壊れてないよね?」
急に不安になってきて尻に手を伸ばすと、カレルが大きな息を吐き出して頭を抱えた。
「アキオ……お前はもうちょっと色んな自覚を持った方が良い」
「なんの? うわ、なんか穴のとこ腫れてない!? ねえコレ大丈夫? オレの尻ホントに大丈夫?」
「大丈夫。どこも傷ついてない。イヤらしく可愛くなってるだけだ」
「あっ……! や、さわんなよぅ……もういいって……ホントに今日はもうムリ……勘弁して……ぁぅ……」
「中のを掻きだして拭くだけだ。ちょっとその可愛い口を閉じててくれ。またしたくなってしまうだろうが……」
「んんっ!」
カレルはなるべく刺激しないように手早く中を処理して、新しい布で身体を拭いてくれた。
オレはもう疲れ切ってて、どうとでもなれと全身投げ出してされるがままになっておく。服を着るか聞かれたような気もするけど、返事をする気力もなくて、そのまま泥のような眠りに落ちた。
「あっ……ん、うぅ……」
ベンチでカレルの膝に乗ったまま、オレは涙目になって喘いでいた。
中途半端に下着から出したちんちんをいじられて、腰から力が抜ける。ベンチは背もたれも肘掛けもないから、縋るところがカレルの身体しかなくて、ひどく不安定だ。
こっちからも触れたいのに、下を触られながら首に舌を這わされると頭がボンヤリして、オレの指はカレルの割れた腹筋の辺りを曖昧にウロついてしまう。
「は、はっ、はぁ……っ、ヤ、あ、ここヤダ……ベッドいきたい……」
「入れても良いなら」
首にしがみついて訴えると、尻の方に指を這わされて思わず全身が震えた。揃えた指先でそっと穴の回りを撫でられると、中をかき回される感触を思い出して勝手に腰が揺れる。
「~~~っ、ん、んん!」
最後までしたい気持ちはもちろんあるけど、オレ体力ないから、すると絶対に後でダルくなって眠っちゃうんだよね……。
引っ越してきて早々、朝からエッチして寝て一日過ごすとか、自堕落すぎる気がしてしまうんだけども。
「アキオ……」
とろけかけた頭で迷っていると、下から唇を掬うように口づけられ、密着するよう腰を引き寄せられて、ねだるように揺すられた。
「ん、ん! ぅふ…… あっ」
仰け反らせた首に吸い付かれ、脱げかかった下着をますます押し下げられる。先走りで濡れた布が、動く度に粘着質な音を立てる。さっきまで前を触ってくれていた手は、曖昧に尻の辺りに置かれたままだ。
ピッタリ合わさった胸からお互いに速くなっていく鼓動が伝わる。息継ぎの合間も与えられずに深いキスで責め立てられて、どんどん頭がフワフワになって何も考えられなくなる。
「ん、も、もぅ……っ、なんでもいいから……ベッド行こ……」
崩れそうな膝に力を入れて身体を離し、上がった息の合間にそう頼むと、喉の奥で唸ったカレルはオレを抱き上げて立ち上がり、ベッドに放り投げた。
「わっ!」
仰向けに転がされ、足首を掴まれて下着を乱暴に剥ぎ取られる。自分も下履きを脱いだカレルは、性急にオレの脚の間に身体を割り込ませてきた。オレは恥じらいも何もなく脚でカレルの身体を引き寄せ、両腕でしがみつく。
邪魔な布がなくなって、固くなったお互いの中心が直に触れると、気持ち良くてたまらなかった。汗ばんだ肌をこすりつけ合ってキスすると、それだけでイキそうになる。
「んん、んっ!」
スルリとオレの胸元を撫でて一旦身体を起こしたカレルは、枕元に置いてあった小さな蓋付きの皿を開け、中身を指先に取った。潤滑剤につかう軟膏だ。オレが寝てる間にそんなのまで用意してたんだ。
「……最初っからオレが起きたらするつもりだったわけ?」
唇を尖らせて問いかけると、カレルはちょっと恨みがましそうな顔を見せ、
「少し寝かせたら起きると思ったんだ。まさか朝までぐっすりとはな」
とぼやいて、油を馴染ませた指をオレの尻の間に這わせた。閉じた穴の回りをぐるぐるとほぐすように撫でられて、一旦冷静になりかけた思考がまたぼやけていく。
両腕を伸ばすと、素直に身体が下りてくる。癖のある長めの前髪を掻き上げて耳にかけてやると、カレルが男っぽい顔で笑った。
「んっ……」
噛むように口づけられ、散々舌を絡めあってから、下唇を軽く引っ張るようにして唇が離れていく。唇は頬や耳の付け根をさまよって、顎から首に下りる。鎖骨に歯を立てられると、ゾクゾクとした気持ちよさで肌が粟立った。
「う……ふっ……」
尖らせた舌先で乳首を舐められる。そこがイイのは、もう散々分からされて知ってる。身体が快感を期待して、勝手に息が上がる。ちゅっと音を立てて吸い付かれると、思わず声を上げて仰け反ってしまった。
「あっ、あ! うぁっ!」
腰が浮いた隙に、後ろに指が二本まとめて入り込んできた。
油で滑るようにしてくれてるから痛くはないけど、最初はちょっとやっぱり違和感がある。カレルの背中に両腕で捕まりながら、必死で息を吐いて違和感に身体を慣らしていく。
「はぁーッ…ん…っ! ぁん! そこ……っ」
胸を舌でいじられるのと同時に、中を丁寧に撫でられて、あっという間に違和感よりも気持ちよさが勝ち始めた。
「ここか? アキオ?」
「ん! ぅんっ! それすき……すき……もっと」
「うん、わかったから、ちょっと離してくれ。動けない」
カレルが苦笑しながらオレの腕を軽くはたく。またオレだけ先走って訳が分からなくなって、背中に回した腕に力が入ってしまったみたいだ。
「はっ……はぁっ……ごめ……んぅ~! ぁうんん!」
腕をほどくと、一気に身体の真ん中を舐め下ろされて、暴発寸前の前を口に含まれた。
「やぁっ! イク! それ……ぁっやあっ!」
腰を捩って逃げようとしても、空いた手で足を抱え込まれて逃げられない。数度吸い上げられただけで、限界まで追い詰められた。
「離してっ……でるっ……でちゃうぅ~!」
ギリギリのところで口を離され、オレはみっともなく喘ぐのを聞かれたくなくて、逸らした顔を枕に押しつけた。
カレルはひどいしかめっ面で、息が荒い。一度抜いた指に軟膏を足して、もう一度ゆっくり中に入れてくる。もう何度もしてるのに、いつも初めてのようにオレの中を傷つけないように丁寧に拓いてくれる。
「ん、ん、カレル……すき……すきらよ……」
一晩お預けを食らって辛いだろうに焦らずに行為を進めてくれるのが嬉しくて、呂律の回らない口で何度も「すきだ」と伝えると、
「煽らないでくれ!」
と、すごい形相で睨まれた。
「いい、もう大丈夫だから……カレルもはやくオレでよくなって……」
下腹に手を伸ばして昂ぶったものに触れると、カレルが低く呻いてオレの両足を大きく押し開いた。
「クソ! 後で泣いても知らないぞ!」
「ふへへ……いいよ……」
垂れるほど潤滑剤を足した後、指よりずっと大きいものをゆっくりと押し込まれた。
「あ~~ぁ~~……ッッ!」
もう慣れたような気がしてたけど、入ってくると毎回大きさに驚く。熱いもので中をピッタリと塞がれる苦しさで何も考えられなくなる。苦しい。けど、気持ちいい。
セックスって、何回もしてたら段々余裕が出てくるものだと思ってたけど、何回しても余裕なんかない。というか、毎回感じ方が違うし、回数を重ねる度にどんどん良くなってて、どこまで連れて行かれてしまうのか予想もできない。
揺さぶられ始めると、押さえようもない声が漏れた。
「あっ、ぅあっ、アッ! ん!」
腹側の良いところを押し上げるように突かれて、瞬く間に追い詰められてしまう。
「あっ、あぁっ、あぅ……! あぃ……イクっ、ん、んん!」
出してしまいたくて、自分で下を触ろうと手を伸ばすと、
「ダメ、まだだ」
と両手に指を絡めてシーツに押しつけられた。
「あっ、なんれ?! やだ! イキたい! カレル、イキたい!」
どうにかして刺激が欲しくて、背中を反らせて腰を浮かせる。腰が浮いた隙間にカレルが太腿を差し入れてきて、上から体重を掛けられた。
「~~~~~っ! ~~~っっ!!」
目の前に星が飛ぶ。
熱が今まで感じたことがないくらい奥まで入りこんできて、衝撃で声も出せなかった。
ぐり、と強く腰を押しつけられ、尻に柔らかいものが触れる。根元の限界まで押し込まれたんだと分かった。
「っ、ぅ、うっ……」
腹の奥がじんわりと鈍く重い。全力で走った後みたいに息切れがして、目尻から勝手に涙が流れて落ちた。
「辛いか……?」
「う゛う゛~っ……う゛~」
そんなの聞かれても、言葉にできるわけがない。目を閉じて唸ることしかできないオレに、カレルは何度もなだめるような優しいキスをくれるけど、引いてはくれない。それどころか、深々と入り込んだまま、ゆっくり抉るように腰を回されて、知らない感覚に全身から脂汗が吹き出した。
これ絶対駄目なヤツ! 入っちゃいけないところに入れられてる。茹で上がった頭の中で警報が鳴り響く。
「やっ!……これっ……むり! こわいっ……!」
「シーッ……怖くない……怖がらないでくれ」
目を開けると、涙でぼやけた視界いっぱいにカレルの顔があった。瞬きで涙を払うと、目尻を舌で拭われる。耳元にかかる息が荒い。繋いだままの手は、感覚がなくなるくらい強く握られていた。
「ゆび……いたい……」
「ああ、すまん!」
慌てたように身体を少し離したカレルは、放したオレの指を労るように撫で、指先に口づける。指の間に舌を這わされ、力の抜けた腕を持ち上げられて、腕の内側の柔らかいところに歯を立てられた。
ゆっくり味わいながら、食べられてるみたいだ。強く噛まれたところからゾクゾクと快感が湧き上がって、頭の中で小さく弾ける。
内側から押され続けているヘソの奥の方が、じわじわ熱を持つ。
「ぁ……へん……いつもとちがぅう……あっ……あぅ……!」
怖じ気づいて逃げかけた腰を引き戻され、腹の奥の奥に埋まったものの位置が変わる。
「アッ、アッ、あ、ああっ!」
「アキオ……」
険しい顔で息を弾ませたカレルが真上から覗き込んでいた。オレの大好きな若葉色の目が、深い緑色になって燃えてる。
無精髭の浮いた顎から汗が滴って、オレの口元に落ちた。塩辛いはずの滴がうっすら甘い。
「っ、っ……! これ……ぃい……? きもち、い?」
腹に力が入らなくて震える声で問いかけると、眉の間に皺を作って燃えるような目をしたカレルは、口元を微笑みの形にして頷いた。
「……いい。すごく」
堪えるように苦しげな掠れ声を耳にした瞬間、自分の身体の中身がドロッと溶けたような気がした。
「うあ゛っ!」
それを待っていたかのように、カレルがゆっくりと動き出す。
抜ける寸前まで腰を引かれて、一気に奥まで貫かれる。重い泥みたいになったオレの身体は、それをどこまでも受け入れた。
「ア゛ーッ! だめぇ……アァッ! イっ……あぁっ! んーっ!」
動かれる度に、目の前で花火が上がるみたいに視界がチカチカする。身体の深いところから、どんどん快感が溢れて溺れそう。
今までした時だってすごく良かったけど、こんな風じゃなかった。こんなに滅茶苦茶になったことなんてなかった。
「おく……へんんっ! こわぃぃ! かれるぅ……これなに? なんれ!? これ……あっ……あぁあぅっ!!」
今すぐ止めて欲しいけど、止めないで欲しい。どうして欲しいのかわかんない。
もう全然訳わかんない。
「……っ! アキオ……っ!」
カレルが上体を起こしてオレの両足を抱え上げる。
首に縋りたかったけど、身体のどこにも力が入らなくて、オレの両腕は頭の両側に投げ出されたままだ。
抱え上げられた脚の内側を噛まれて、オレはわめきながら背中を仰け反らせた。
「あぁ~~~っっッ!!」
自分のケツがどうなってるのか想像もできない。
出し入れされる度に軽くイッてる。
勝手に腰が上がって、もっとして欲しいと身体がねだる。どんな風に動かれても、もう全部が良かった。
「やら゛あぁッ……! んん゛んんっ!!! ひ、あ゛ッ! イ゛ッて゛る゛っ!」
「はっ……はっ……もう少し……」
「ひッあ゛ああァッ!! あ゛ッ、んあああぁッ!? なんれ!? あ゛ッ、またイグぅ……ッッ!」
「一緒に……ッ!」
押しつぶされるんじゃないかと思うくらいのし掛かられて、奥を何度も抉られた。目の前に派手に火花が飛ぶ。
「あ゛ああァっ!!!」
カレルが大きく震えて中が一層熱くなったのが分かって、その瞬間、意識が飛んだ。
「……アキオ、アキオ」
名前を呼ばれ、頬を軽く叩かれる感触。ボンヤリ目を開けると、カレルのひどく心配そうな顔がすぐ真上に見えた。
「すまん、無理させた……」
「ん……」
軽く頷くと、カレルは安堵したように大きく溜息をついてオレの肩口に顔を埋める。
だるい腕を持ち上げて後頭部に手を乗せると、髪が汗でびしょびしょになっていた。そんなに必死になるくらい欲しがられていたんだと思うと、なんだか胸がキュンとしてしまう。
「んっ……あっ?」
胸キュンついでに腹の奥もキュッとなると、そこにまだ入ったままなのが分かって、ぶわっと頭に血が上った。
「ぁ、ヤ……ぬいて……」
「ん、わかった」
「んっ……ぁ、や、や、ゆっくり……っ!」
「っ、ゆっくりするから、力を抜いてくれ」
「あん! ぅああぅ……」
抜けていく柔らかいものを惜しむように、中が勝手にうねる。いやらしい音を立てて全部が外に出ると、体中から力が抜けて涙と鼻水が同時に溢れた。
「う゛う゛~~~っ……」
「大丈夫か?」
「だいじょうぶじゃない……だるい……あせがきもちわるい」
全身汗でびちょびちょで、重くて怠い。なのに身体の表面だけが妙にピリピリする。
「ちょっと待ってろ」
そう言ってカレルは衝立の向こうへ消え、水桶と手巾を持って戻ってきた。
濡らした冷たい布で頬を拭われると、ちょっとホッとする。ついでとばかりに身体も拭われると、ゾクゾクしてまた変な声が漏れそうになる。
「っ、自分でやるから……」
「いい。寝てろ」
「……んっ!」
腹の辺りまで来ると、ぬかるんで布が滑った。いつ射精してしまったのか分からないけど、量からして出たのは多分一回じゃない。恥ずかしくて、拭いてくれてるカレルの顔が見られなくて、両腕で顔を覆うと、ヘソにちゅっと口づけられた。
「あっ……」
「後ろだけで上手にイケたな」
「いぃい言うなよそんなの……っ!」
「なぜ? オレは嬉しい」
布を放り出してすぐ側に寝そべったカレルが、顔を覆ったオレの腕を退ける。満足げに笑みを浮かべて顔を覗きこまれ、オレは身体ごと横を向いて逃げる。
「恥ずかしいだろっ! オレばっか気持ち良くなって訳わかんなくなっちゃってっ……! 余裕なくてっ……」
「余裕がないのは、オレだって同じだ」
「ウソだあ~。カレルはいつも余裕じゃん」
「……オレはお前に関してはいつも余裕なんてない」
抱き寄せられて背中に唇を押しつけられた。髭の感触がむず痒い。
「怖がられたくなくて、余裕のある振りをしてるだけだ」
「怖がったりしないよ」
首を捻って振り向くと、ギラついた目と視線が合った。
「お前はオレの欲深さを知らないから……」
胸に抱き込まれて脚を絡められると、尻に固いものが当たった。
「あっ、ちょ……カレル?」
「足りない。したい。余裕なんか全くない」
耳元で囁かれて、背中に甘い痺れが走った。
拭いきれていなかった滑りを塗り広げるように、カレルの手が下腹を這い回る。腰を後ろに逃がそうとすると、ますます固くなったものを尻に押しつけられた。
「いつもは一回したら終わるじゃん!?」
「それは手加減してたんだ。一度きりで満足してると本当に思ってたのか?」
「や、それは……あの~……」
オレは俯いて口ごもる。
初めてした次の日、まだ体調が戻りきってなかったオレは、微熱を出して寝込んじゃったんだよね。それ以来、カレルがすごーく気を遣ってくれてて、我慢してるんだろうかというのは、うっすら感じてはいた。オレ自身は一回したら満足なので、気付かないふりをしてたけど……
「……ゴメン、正直、満足してなさそうな気配は感じてました……」
腹に回された手に触れて小声で言うと、カレルはフンと鼻息を漏らしてオレの首の付け根に噛みついた。
ぐっと尻の間に押しつけられて、さっきまで入れられていた感触がよみがえる。またさっきみたいなアレをされると思うと、独りでに喉が鳴って腰が震えた。
「オレは何度もでもしたい……朝でも昼でも夜でも……アキオの中がオレの形になって、オレなしでは眠れなくなるまで……」
後ろから体中を弄られ、ボソボソと耳元で囁かれて、骨が溶けてなくなりそうな甘い痺れが戻って来る。
「……もう一度しても?」
聞かれて、首を横に振ることはできなかった。
「んっ……! あぅ……あ……あぁ……っっ!!」
片脚を上げさせられて、横になったまま後ろから再び入れられた。
「あぁ~ーー……っ! あっ、あ……!」
「イイか? さっきのとどっちが好きだ?」
浅く深く抉られながら、前に回した手で柔らかいままのちんこを擦られ、あっという間に追い詰められる。
「ぁんんんっ! や、あっう! わかんな……っ」
「奥がイイ? 絡みついてくる……」
「アッ! ひぃっ! いうなよぉっ……ぅあぁっ!」
奥まで入り込まれて舌で耳を嬲られ、腰が小刻みに震えた。立ち上がり切らない前から、勢いなくダラリと精液が漏れる。ぬめりを受けとめた手の平でイったばかりの性器を捏ねられて、また目の前に火花が散る。イったばかりのはずなのに、またさっきより強い快楽が押し寄せてきて、いつまでも終わりが見えない。
「はっ……はっ……はぅ……あっうぅ……っ!」
強すぎる快感を逃がすところがなくて枕を噛んで堪えていると、深く繋がったままうつ伏せにされた。
「あっ!? んぐぅっ……!」
後ろから覆い被さられて、激しく腰を打ち付けられる。
濡れた肌がぶつかる音と粘着質な水音が耳から入り込んできて、ますます興奮を煽られる。頭が煮えきって、おかしくなりそう。
「あっ、あっ……あ゛ぁっ! やっ…あ゛ァ!!」
「アキオ、アキオ……っっ!」
「や、あ゛ッ… ぁ~~~~っ、~~~ッッ!!!」
何度も奥に擦り付けるように揺すられて、重い身体に覆い被さられ、カレルがまた中で果てたのが分かった。
その後も、色んな体位で散々に揺さぶられて、気持ちいいのか苦しいのか全然分からなくなった。五感の全部でカレルのことしか感じられなくなるまで、何度も何度も、泣き出してしまうくらいに愛された。
「……しんじらんない……」
疲れ果ててぐったり仰向けになったまま、涙と汗と鼻水その他諸々の液体でぐしゃぐしゃになってしまった顔を横に向け、オレはカレルを睨んだ。睨まれたカレルは、嬉しそうに笑ってオレの髪を指で梳く。
「カレルのスケベ、変態、絶倫好色魔……っ! 余裕ぶった顔してっ、ホントはこんなことしたかったのかよっ!?」
「ああ、ずっと。ずっと我慢してた」
笑いつつも欲情の残る瞳で見つめられて、身体のラインを手のひらで軽くなぞられ、オレは思わず息を詰めた。疲れ果てて身体の感覚は鈍いのに、触れられると身体の奥で熱がぶり返す。
「嫌だったか?」
「~~~~っ! イヤ……じゃあ、ないけどっ!」
「良かった」
「でも、もうちょっと手加減して欲しい……毎回これだとお尻が壊れそうだから……てか壊れてないよね?」
急に不安になってきて尻に手を伸ばすと、カレルが大きな息を吐き出して頭を抱えた。
「アキオ……お前はもうちょっと色んな自覚を持った方が良い」
「なんの? うわ、なんか穴のとこ腫れてない!? ねえコレ大丈夫? オレの尻ホントに大丈夫?」
「大丈夫。どこも傷ついてない。イヤらしく可愛くなってるだけだ」
「あっ……! や、さわんなよぅ……もういいって……ホントに今日はもうムリ……勘弁して……ぁぅ……」
「中のを掻きだして拭くだけだ。ちょっとその可愛い口を閉じててくれ。またしたくなってしまうだろうが……」
「んんっ!」
カレルはなるべく刺激しないように手早く中を処理して、新しい布で身体を拭いてくれた。
オレはもう疲れ切ってて、どうとでもなれと全身投げ出してされるがままになっておく。服を着るか聞かれたような気もするけど、返事をする気力もなくて、そのまま泥のような眠りに落ちた。
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