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4.サウラスへ
4-1. 南への旅.1
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カレルを交えて改めて相談した結果、オティアンのことを信頼はしないが、行き先が一緒である以上、別々に行動する必要も無いという結論が出た。
「つまり、一緒に行くんだよね?」
「……そういうことになるな」
ルチアーノは苦々しく頷く。オレはなんだかホッとしたような、不安なような、なんとも言えない気持ちになった。
「そうと決まればモタモタせずに出発しましょう。サウラスまで無事にお連れすることを保証しますよ」
オティアンはニコニコと愛想良く言い、あっという間に荷物をまとめた。
支度を整えて全員で外へ出る頃には、東の空に昇りきった午前の太陽が、積もった雪を溶かし始めていた。
オレたちは馬に乗り、オティアンはずんぐりとした馬に引かせた荷車の御者台に座る。幅の狭い荷車は、朝見た時よりもさらにしっかりと全体を厚手の布でしっかりと覆われて、中身がなんなのか外からは想像ができないようになっていた。
「ずいぶん厳重だね」
「貴重品なのさ」
オレが布をめくろうとすると、オティアンはそれを避けるように馬に鞭を当て、ゆっくりと前へ進み始めた。
これまでの旅では、ルチアーノが先頭を行き、オレとマイアリーノを挟んで、最後がカレルという隊列だったけど、ここからは南への道を知るオティアンが先導する形になる。重い荷を引く馬車が先頭なので、道を行くスピードはぐんと遅くなった。
しばらくは道も良いらしく、丁度良い機会だからいい加減一人で馬を走らせられるよう練習しろと、オレはルチアーノに言いつけられてしまった。確かに、女の子の後ろに乗ってるのは格好が悪い自覚はあったので、素直に指示に従うことにする。
ずっと俺の前で手綱を取ってくれていたマイアリーノは、ルチアーノの馬に移動する。憧れの騎士の鞍に乗せてもらって嬉しそうだ。
隣に馬を並べて指導をしてくれたのは、カレルだった。要領の悪いオレに、怒らず焦らず根気強く馬の扱いを教えてくれる。
助言に従って悪戦苦闘していると、今朝の気まずさはすっかりなくなって、前と同じように軽口をたたき合いながら笑えるようになっていた。
一人で手綱を握るのは緊張したけど、半日もすれば慣れた。馬と呼吸を合わせられるようになると、回りの景色を楽しむ余裕も出てくる。
穏やかに晴れた夕暮れ空の下、うっすらオレンジに染まった雪原はとても綺麗だった。
馬の吐く息が、薄い紫色の空気の中に白く立ち上る。斜め前を行くカレルの影が長く伸びて、雪の眩しさを遮る。時々後ろのオレを振り返るカレルの輪郭を、夕陽の輝きが縁取っている。
それが悔しいくらいに格好良くて、眩しくて、オレはそっと目を伏せた。
目印のない雪原にもかかわらず、オティアンの選ぶ道は的確だった。ゆっくりと道を下り続け、薄暮にはオレたち一行は麓に辿り着くことができた。
「この辺りは民家がない。今夜はここにテントを張って野営しよう」
オティアンの呼びかけに応じて全員歩みを止める。
馬から下りると、一日中使い続けた内股に力が入らなくて、オレは雪の上に尻もちをついてしまった。雪に埋もれてジタバタしていると、カレルが笑って抱き起こしてくれた。耳元に温かい息がかかって、オレは一瞬身構えてしまう。カレルは困ったような、傷ついたような顔を見せ、すぐになんともなかったように
「気をつけろ」
とだけ言ってオレに背を向け、歩き去ろうとする。
「ちょっと待ってよ!」
思わず呼び止めたは良いものの、オレは何と言えば良いのか分からなくなって、何度も口を開きかけては閉じる。
「えっと……あの……」
暗くなってきた足元に目を落とすと、カレルのブーツの先が見えた。それが一歩、前に踏み出してくる。ジッと動けずにいると、手袋を外した手のひらが頬にかかって、上を向かされた。
複雑な色を浮かべて揺れている緑の目と視線が合う。
「オレに触れられるのは怖いか?」
「怖いわけないだろ!」
咄嗟に強く否定すると、カレルは片頬だけで苦く笑う。
「昨日のことは心から謝罪する。怖がらせて悪かった。今後は、なるべく触れないように気をつける」
「だから、怖くないって! 昨日のアレは仕方なかっただろ。怖くてビクついてるんじゃないってば」
オレは、そっと頬から離れていく手のひらを掴んで握った。
「しばらくは、その……ちょっと反射でびっくりするかもしんないけどっ! 普通にしてくれれば良いから!」
「普通? アキオの言う普通は何を指すんだ」
カレルはオレの指の間に自分の指を絡めて握り、引き寄せて唇に押し当てる。仲間同士でするには親密過ぎる仕草に、オレの心臓はキュッと縮こまる。
「ヒェッ……!」
「オレの中では、オレがしたくて、お前がイヤでなければ、普通だ。違っているなら、そう言ってくれ」
目を覗き込まれたまま、腕の中に抱き込まれ、オレはゴクリと唾を飲み込んだ。
何かマズいスイッチを押してしまった気がする。
「額に口づけるのは、子どもにするようでイヤだと言ったな。では口は?」
何を聞かれたのか理解する前に、整った顔が近づいてきて口と口が触れた。
「ん!?」
乾燥して冷え切った唇が、温かく湿った感触に覆われる。それはちょっと表面を潤してすぐに離れた。
「か、からかうのやめろよ……友達同士で口にキスはしないだろ? それは、なんかダメじゃん」
「同じ寝床に入るのは良いのに? 同じ寝床で眠るのは、親子か番だけだ」
オレが胸を押し返すと、カレルは不満げに唸って眉間に皺を寄せた。
オレは頬に血が上るのを感じて俯く。
野営の夜、毎晩のように暖かいからってカレルの毛布に潜り込んだのはオレだ。怒られないから良いのかと思ってたけど、やめといた方が良いのか。そういやマイアリーノにも叱られたな……。
「ごめん、迷惑だったんだ……。今晩からは一人で寝るよ。それかオティアンのとこにお邪魔する」
オティアンは毛皮のラグを持ってるし、おいでって言ってくれたから大丈夫だろう。
カレルから離れようと身じろぎすると、急に強く抱きしめられ、オレは「ぐえ」と潰れた呻き声をあげた。
「違う! それはやめてくれ!」
「でもオレ、カレルと親子でも番いでもないし。でも一人で寝たら寒いもん。オティアンとこしか行く先がないよ。ルチアーノは嫌がるし、マイアリーノは一応女の子じゃん」
「だからっ……! クソッ! つまり、お前はオレと番う気は無いが、オレの寝床から追い出されたオティアンの所へ行くっていうんだな!?」
カレルは珍しく舌打ちして苛立ったような口調でオレに迫ってくる。オレは何でカレルが怒っているのか分からず、勢いに気圧される形でただ何度も頷いた。
カレルは一瞬酷く苦しげに顔を歪め、そして大きな溜息をついて、オレの身体に両腕を回してきつく抱きしめた。
「……分かった。オレは今後お前に触れないようにするが、わざと避けたりもしない。お前がオレの寝床に入るのも特別に許す。だから、お前は絶対に他の寝床へは行くな」
「う、うん……」
頭をギュウギュウ胸に押しつけられて、オレは訳が分からないまま頷いた。
*******
オティアンのテントは、回りの木の幹にロープを巡らして、そこへ防水布をくくりつけただけの簡易な物だった。出入り口の布を下ろせば雪が吹き込むのは防げるけど、寒気を閉め出すほどの物ではない。それでもないよりはマシだった。
「人数が少なけりゃ、外の布を二重にして、もうちょっと温かくできるんだけどね」
テントの中央に石を積んで即席の炉を作りながら、オティアンは肩をすくめた。
五人入れば中はいっぱいで、横になる時は手足を縮めてないと誰かとぶつかってしまう。
オレがカレルと一緒に毛布にくるまると、オティアンは可笑しそうに
「仲直りできたのか?」
と、片眉を上げる。オレはムッと口を尖らせて、質問には答えないことにした。
「つまり、一緒に行くんだよね?」
「……そういうことになるな」
ルチアーノは苦々しく頷く。オレはなんだかホッとしたような、不安なような、なんとも言えない気持ちになった。
「そうと決まればモタモタせずに出発しましょう。サウラスまで無事にお連れすることを保証しますよ」
オティアンはニコニコと愛想良く言い、あっという間に荷物をまとめた。
支度を整えて全員で外へ出る頃には、東の空に昇りきった午前の太陽が、積もった雪を溶かし始めていた。
オレたちは馬に乗り、オティアンはずんぐりとした馬に引かせた荷車の御者台に座る。幅の狭い荷車は、朝見た時よりもさらにしっかりと全体を厚手の布でしっかりと覆われて、中身がなんなのか外からは想像ができないようになっていた。
「ずいぶん厳重だね」
「貴重品なのさ」
オレが布をめくろうとすると、オティアンはそれを避けるように馬に鞭を当て、ゆっくりと前へ進み始めた。
これまでの旅では、ルチアーノが先頭を行き、オレとマイアリーノを挟んで、最後がカレルという隊列だったけど、ここからは南への道を知るオティアンが先導する形になる。重い荷を引く馬車が先頭なので、道を行くスピードはぐんと遅くなった。
しばらくは道も良いらしく、丁度良い機会だからいい加減一人で馬を走らせられるよう練習しろと、オレはルチアーノに言いつけられてしまった。確かに、女の子の後ろに乗ってるのは格好が悪い自覚はあったので、素直に指示に従うことにする。
ずっと俺の前で手綱を取ってくれていたマイアリーノは、ルチアーノの馬に移動する。憧れの騎士の鞍に乗せてもらって嬉しそうだ。
隣に馬を並べて指導をしてくれたのは、カレルだった。要領の悪いオレに、怒らず焦らず根気強く馬の扱いを教えてくれる。
助言に従って悪戦苦闘していると、今朝の気まずさはすっかりなくなって、前と同じように軽口をたたき合いながら笑えるようになっていた。
一人で手綱を握るのは緊張したけど、半日もすれば慣れた。馬と呼吸を合わせられるようになると、回りの景色を楽しむ余裕も出てくる。
穏やかに晴れた夕暮れ空の下、うっすらオレンジに染まった雪原はとても綺麗だった。
馬の吐く息が、薄い紫色の空気の中に白く立ち上る。斜め前を行くカレルの影が長く伸びて、雪の眩しさを遮る。時々後ろのオレを振り返るカレルの輪郭を、夕陽の輝きが縁取っている。
それが悔しいくらいに格好良くて、眩しくて、オレはそっと目を伏せた。
目印のない雪原にもかかわらず、オティアンの選ぶ道は的確だった。ゆっくりと道を下り続け、薄暮にはオレたち一行は麓に辿り着くことができた。
「この辺りは民家がない。今夜はここにテントを張って野営しよう」
オティアンの呼びかけに応じて全員歩みを止める。
馬から下りると、一日中使い続けた内股に力が入らなくて、オレは雪の上に尻もちをついてしまった。雪に埋もれてジタバタしていると、カレルが笑って抱き起こしてくれた。耳元に温かい息がかかって、オレは一瞬身構えてしまう。カレルは困ったような、傷ついたような顔を見せ、すぐになんともなかったように
「気をつけろ」
とだけ言ってオレに背を向け、歩き去ろうとする。
「ちょっと待ってよ!」
思わず呼び止めたは良いものの、オレは何と言えば良いのか分からなくなって、何度も口を開きかけては閉じる。
「えっと……あの……」
暗くなってきた足元に目を落とすと、カレルのブーツの先が見えた。それが一歩、前に踏み出してくる。ジッと動けずにいると、手袋を外した手のひらが頬にかかって、上を向かされた。
複雑な色を浮かべて揺れている緑の目と視線が合う。
「オレに触れられるのは怖いか?」
「怖いわけないだろ!」
咄嗟に強く否定すると、カレルは片頬だけで苦く笑う。
「昨日のことは心から謝罪する。怖がらせて悪かった。今後は、なるべく触れないように気をつける」
「だから、怖くないって! 昨日のアレは仕方なかっただろ。怖くてビクついてるんじゃないってば」
オレは、そっと頬から離れていく手のひらを掴んで握った。
「しばらくは、その……ちょっと反射でびっくりするかもしんないけどっ! 普通にしてくれれば良いから!」
「普通? アキオの言う普通は何を指すんだ」
カレルはオレの指の間に自分の指を絡めて握り、引き寄せて唇に押し当てる。仲間同士でするには親密過ぎる仕草に、オレの心臓はキュッと縮こまる。
「ヒェッ……!」
「オレの中では、オレがしたくて、お前がイヤでなければ、普通だ。違っているなら、そう言ってくれ」
目を覗き込まれたまま、腕の中に抱き込まれ、オレはゴクリと唾を飲み込んだ。
何かマズいスイッチを押してしまった気がする。
「額に口づけるのは、子どもにするようでイヤだと言ったな。では口は?」
何を聞かれたのか理解する前に、整った顔が近づいてきて口と口が触れた。
「ん!?」
乾燥して冷え切った唇が、温かく湿った感触に覆われる。それはちょっと表面を潤してすぐに離れた。
「か、からかうのやめろよ……友達同士で口にキスはしないだろ? それは、なんかダメじゃん」
「同じ寝床に入るのは良いのに? 同じ寝床で眠るのは、親子か番だけだ」
オレが胸を押し返すと、カレルは不満げに唸って眉間に皺を寄せた。
オレは頬に血が上るのを感じて俯く。
野営の夜、毎晩のように暖かいからってカレルの毛布に潜り込んだのはオレだ。怒られないから良いのかと思ってたけど、やめといた方が良いのか。そういやマイアリーノにも叱られたな……。
「ごめん、迷惑だったんだ……。今晩からは一人で寝るよ。それかオティアンのとこにお邪魔する」
オティアンは毛皮のラグを持ってるし、おいでって言ってくれたから大丈夫だろう。
カレルから離れようと身じろぎすると、急に強く抱きしめられ、オレは「ぐえ」と潰れた呻き声をあげた。
「違う! それはやめてくれ!」
「でもオレ、カレルと親子でも番いでもないし。でも一人で寝たら寒いもん。オティアンとこしか行く先がないよ。ルチアーノは嫌がるし、マイアリーノは一応女の子じゃん」
「だからっ……! クソッ! つまり、お前はオレと番う気は無いが、オレの寝床から追い出されたオティアンの所へ行くっていうんだな!?」
カレルは珍しく舌打ちして苛立ったような口調でオレに迫ってくる。オレは何でカレルが怒っているのか分からず、勢いに気圧される形でただ何度も頷いた。
カレルは一瞬酷く苦しげに顔を歪め、そして大きな溜息をついて、オレの身体に両腕を回してきつく抱きしめた。
「……分かった。オレは今後お前に触れないようにするが、わざと避けたりもしない。お前がオレの寝床に入るのも特別に許す。だから、お前は絶対に他の寝床へは行くな」
「う、うん……」
頭をギュウギュウ胸に押しつけられて、オレは訳が分からないまま頷いた。
*******
オティアンのテントは、回りの木の幹にロープを巡らして、そこへ防水布をくくりつけただけの簡易な物だった。出入り口の布を下ろせば雪が吹き込むのは防げるけど、寒気を閉め出すほどの物ではない。それでもないよりはマシだった。
「人数が少なけりゃ、外の布を二重にして、もうちょっと温かくできるんだけどね」
テントの中央に石を積んで即席の炉を作りながら、オティアンは肩をすくめた。
五人入れば中はいっぱいで、横になる時は手足を縮めてないと誰かとぶつかってしまう。
オレがカレルと一緒に毛布にくるまると、オティアンは可笑しそうに
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