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3.モブと愉快な仲間たち、東へ
3-8.廃鉱山のピンチ3
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滅石を拾いながら奥へ進み続けていると、ぽっかりと天井に穴が開いている場所に出た。
地震で崩れたのか、それとも元々開いている換気穴なのかは分からないけど、とにかく光が見えている。
「外に出られるよ!」
大喜びでそっちへ走り出そうとすると、
「待て!」
と、カレルに引き留められた。
なんでだよと思う暇も無く、外に繋がる穴から太い触手が何本も伸びてきた。生き物の気配を感じたのか、触手はうねりながらオレたちの方へと向かってくる。
土中に滅石が沢山あるここなら、いっぱい魔物がいてもおかしくはない。
カレルは剣を抜いて、かかってくる触手を躊躇いなく斬って捨てる。カレルがスルーした細いヤツは、オレとマイアリーノが短剣で切り落とす。
動きも大して早くないし、毒を放つわけでもないし、冷静になれば割と余裕で倒せる敵だ。オレはこんな雑魚敵に捕まった過去を消してしまいたくて、がむしゃらに剣を振った。
伸びてくる触手を全部切ってしまうと、太い幹のような本体が穴の縁に姿を見せた。
幹は天井の土を崩しながら降りてくる。メリメリと嫌な音がして、穴の周囲の土が大きく剥がれ、壁の一部が崩れて根が露出した瞬間、カレルがそれを両断し、細いひげ根に包まれていた滅石を掴んでもぎ取った。
元を絶たれた触手はシュウシュウと蒸気を上げ、あっという間に縮んで干からびていく。
「やった!」
歓声を上げた途端、バリバリと音を立てながら、周囲に亀裂が大きく広がった。土中に張り巡らされていた植物の根が急に消えたことで支えがなくなって、地盤が緩んだんだ。
低い地鳴りとともに地面が震え出す。それに共鳴するように狭い坑道全体が揺れ始めた。
「ヤバイ! 崩れる!」
咄嗟にオレはマイアリーノを胸に抱き込み、荷物を頭の上に引き上げて地面に伏せた。その上にカレルが覆い被さる。
細かい砂塵が天井から降り注ぎ、すぐにそれが小石の雨になった。
頭上の岩盤が崩れないことを祈ってひたすら揺れに耐えていたら、上より先に地面が崩れ始めた。手足をついていた土にひびが入り、あっという間に床が抜ける。
支えを失ったオレたちは、悲鳴を上げながら暗がりへと転がり落ちていった。
もみくちゃになりながら闇の中を転がっていく。最初は悲鳴を上げたけど、崩れた土砂が口に入ってくるのに気付いてすぐに口を閉じた。
上下左右の感覚がなくなり、体中に大小の瓦礫がぶつかってくるのにひたすら耐える。
しばらくは身体のどこかが壁だか床だか天井だかに触れている感触があったけど、どこかで完全に宙に放り出された。
一瞬、転落死を覚悟する。
けど、すぐに背中が硬い何かにぶつかって、着地したのが分かった。衝撃で一瞬息が止まり、オレは思わずマイアリーノを捕まえていた手を離してしまった。
「キャッ!」
「ごめん! マイアリーノ!」
少し離れた位置から咳き込むのが聞こえて、
「だいじょうぶ……」
と小さい声で返事あった。
「カレルは!?」
「すぐ側にいる」
大丈夫だと言うように背中に腕が回った。オレはひとまず全員の無事が分かってホッとした。
着地の衝撃で痛む背中を庇いながら身体を起こし、辺りを見回してみる。カンテラも松明も落ちる途中で手放してしまったから、全くの暗闇で何も見えなかった。すぐ側にいるはずのカレルの顔すら見えない。
「ここ、どこだろう……」
音の響く感じからして、割と広い空間だと予想はつく。
「分からん。ここまで暗いとオレにも何も見えない。マイアリーノ、君は?」
「見えない。でも滅石の匂いはする。とても、沢山……」
「ってことは、いっぱい死体があるって事じゃん!」
知りたくなかったことだけ分かってしまい、オレはゾッとして両手で自分の身をかき抱いた。
「お祈りの香木の匂いもする……」
マイアリーノは鼻を頼りに、立って動いているようだ。軽い足音の度に、パキ、ポキ、と何かが折れる音がする。死体の骨が折れる音だろうか。気味が悪い。
「ここに香木がある。コレがあるなら、火をつける道具もあるはずよ」
マイアリーノの声と共にカサカサと何かを探る音がして、カッカッと石のぶつかる音の後に小さな火花が跳ねるのが見えた。何度か火花を散らし続けると、蛍火のような赤い点が灯って、甘い香りが漂い出す。マイアリーノは香木の火を布か何かに移したようで、焦げ臭い匂いと共に炎はジワジワと大きくなり、ようやく周囲の様子が少し見えてくる。
予想通り、床の上には白骨が無数に散らばっていた。
オレたちのいる空間はかなり広く、今燃えている火の量では隅までは見通せない。
床は元はタイルで舗装してあったようだけど、今は見る影もなく割れて剥がれてしまっている。壁はゴツゴツした岩が露出したままで、高い天井は闇に沈んでいた。
壊れた木のベンチがいくつも倒れている。その回りに骨が散らばり、骨になる前の死体が着ていたのだろう衣服が落ちていた。
ここは元々自然の洞窟だったのを、人の手で整えた場所のようだ。
岩壁には、坑道と同じように等間隔で松明が据え付けられている。それを一つ取って火をつけると、天井に近い壁が一部大きく崩れているのが分かった。
オレたちはどうやらあそこから落ちたようだ。かなり高い場所から落ちたのに、死なずに済んで運が良かったけど、脚立か何かがないと、あそこから脱出するのはムリだろう。カレルに肩車してもらっても届かない高さだ。
岩壁には頑丈そうな扉が一つある。多分そこが正式な出入り口なんだろうけど、とってのすぐ下まで土砂で埋まっていた。
扉を調べていたカレルが、オレとマイアリーノを振り返って首を振る。
「開かない。外も土砂で埋まってしまっているようだ」
「閉じ込められた……?」
マイアリーノは泣きそうな顔をして両手で口元を覆った。カレルは肩をすくめ、壁沿いを歩きながら全部の松明に火を入れ始めた。
明るくなるに連れて部屋の全貌が見えてくる。
空間は大体小学校の体育館くらいの大きさの歪な楕円形で、長軸の片方に扉、もう片方の端に崩れかけた短い石段があった。一番上には大きな石の机のようなものがある。
「あれは祭壇かな……? ここは聖堂だったのかな」
オレは慎重に石段を上る。石の机には大きな本が開いたまま置いてあり、その横にミイラ化した死体が引っかかっていた。死体は、かつては白かっただろう長衣を身につけている。袖口やフードの縁には金の糸で刺繍があるから、多分身分の高い聖職者だったんだろう。
死体の横の本を覗き込むと、ページいっぱいに幾何学模様の飾り枠が色とりどりのインクで細密に描かれ、枠の中に飾り文字がびっしり書かれていた。
「ここに本があるんだ! カレル、読める?」
オレが呼びかけると、カレルとマイアリーノはそれぞれ松明を手にして石段を上ってきた。
「これは……祈祷書か? 大聖堂の書庫ではこの手のものは見なかったが……」
カレルは今にもバラバラになってしまいそうな本を慎重に持ち上げ、最初のページをめくる。そこには金で縁取られた命願教のシンボルが大きく描かれていた。マイアリーノが興味ありげに横から本を覗き込む。
「何が書かれてるの?」
「古語だから難しいな……多分、命願教の起源についてなんだと思うが……」
カレルは飾り文字を指先で辿りながら、ゆっくりと読み始めた。
地震で崩れたのか、それとも元々開いている換気穴なのかは分からないけど、とにかく光が見えている。
「外に出られるよ!」
大喜びでそっちへ走り出そうとすると、
「待て!」
と、カレルに引き留められた。
なんでだよと思う暇も無く、外に繋がる穴から太い触手が何本も伸びてきた。生き物の気配を感じたのか、触手はうねりながらオレたちの方へと向かってくる。
土中に滅石が沢山あるここなら、いっぱい魔物がいてもおかしくはない。
カレルは剣を抜いて、かかってくる触手を躊躇いなく斬って捨てる。カレルがスルーした細いヤツは、オレとマイアリーノが短剣で切り落とす。
動きも大して早くないし、毒を放つわけでもないし、冷静になれば割と余裕で倒せる敵だ。オレはこんな雑魚敵に捕まった過去を消してしまいたくて、がむしゃらに剣を振った。
伸びてくる触手を全部切ってしまうと、太い幹のような本体が穴の縁に姿を見せた。
幹は天井の土を崩しながら降りてくる。メリメリと嫌な音がして、穴の周囲の土が大きく剥がれ、壁の一部が崩れて根が露出した瞬間、カレルがそれを両断し、細いひげ根に包まれていた滅石を掴んでもぎ取った。
元を絶たれた触手はシュウシュウと蒸気を上げ、あっという間に縮んで干からびていく。
「やった!」
歓声を上げた途端、バリバリと音を立てながら、周囲に亀裂が大きく広がった。土中に張り巡らされていた植物の根が急に消えたことで支えがなくなって、地盤が緩んだんだ。
低い地鳴りとともに地面が震え出す。それに共鳴するように狭い坑道全体が揺れ始めた。
「ヤバイ! 崩れる!」
咄嗟にオレはマイアリーノを胸に抱き込み、荷物を頭の上に引き上げて地面に伏せた。その上にカレルが覆い被さる。
細かい砂塵が天井から降り注ぎ、すぐにそれが小石の雨になった。
頭上の岩盤が崩れないことを祈ってひたすら揺れに耐えていたら、上より先に地面が崩れ始めた。手足をついていた土にひびが入り、あっという間に床が抜ける。
支えを失ったオレたちは、悲鳴を上げながら暗がりへと転がり落ちていった。
もみくちゃになりながら闇の中を転がっていく。最初は悲鳴を上げたけど、崩れた土砂が口に入ってくるのに気付いてすぐに口を閉じた。
上下左右の感覚がなくなり、体中に大小の瓦礫がぶつかってくるのにひたすら耐える。
しばらくは身体のどこかが壁だか床だか天井だかに触れている感触があったけど、どこかで完全に宙に放り出された。
一瞬、転落死を覚悟する。
けど、すぐに背中が硬い何かにぶつかって、着地したのが分かった。衝撃で一瞬息が止まり、オレは思わずマイアリーノを捕まえていた手を離してしまった。
「キャッ!」
「ごめん! マイアリーノ!」
少し離れた位置から咳き込むのが聞こえて、
「だいじょうぶ……」
と小さい声で返事あった。
「カレルは!?」
「すぐ側にいる」
大丈夫だと言うように背中に腕が回った。オレはひとまず全員の無事が分かってホッとした。
着地の衝撃で痛む背中を庇いながら身体を起こし、辺りを見回してみる。カンテラも松明も落ちる途中で手放してしまったから、全くの暗闇で何も見えなかった。すぐ側にいるはずのカレルの顔すら見えない。
「ここ、どこだろう……」
音の響く感じからして、割と広い空間だと予想はつく。
「分からん。ここまで暗いとオレにも何も見えない。マイアリーノ、君は?」
「見えない。でも滅石の匂いはする。とても、沢山……」
「ってことは、いっぱい死体があるって事じゃん!」
知りたくなかったことだけ分かってしまい、オレはゾッとして両手で自分の身をかき抱いた。
「お祈りの香木の匂いもする……」
マイアリーノは鼻を頼りに、立って動いているようだ。軽い足音の度に、パキ、ポキ、と何かが折れる音がする。死体の骨が折れる音だろうか。気味が悪い。
「ここに香木がある。コレがあるなら、火をつける道具もあるはずよ」
マイアリーノの声と共にカサカサと何かを探る音がして、カッカッと石のぶつかる音の後に小さな火花が跳ねるのが見えた。何度か火花を散らし続けると、蛍火のような赤い点が灯って、甘い香りが漂い出す。マイアリーノは香木の火を布か何かに移したようで、焦げ臭い匂いと共に炎はジワジワと大きくなり、ようやく周囲の様子が少し見えてくる。
予想通り、床の上には白骨が無数に散らばっていた。
オレたちのいる空間はかなり広く、今燃えている火の量では隅までは見通せない。
床は元はタイルで舗装してあったようだけど、今は見る影もなく割れて剥がれてしまっている。壁はゴツゴツした岩が露出したままで、高い天井は闇に沈んでいた。
壊れた木のベンチがいくつも倒れている。その回りに骨が散らばり、骨になる前の死体が着ていたのだろう衣服が落ちていた。
ここは元々自然の洞窟だったのを、人の手で整えた場所のようだ。
岩壁には、坑道と同じように等間隔で松明が据え付けられている。それを一つ取って火をつけると、天井に近い壁が一部大きく崩れているのが分かった。
オレたちはどうやらあそこから落ちたようだ。かなり高い場所から落ちたのに、死なずに済んで運が良かったけど、脚立か何かがないと、あそこから脱出するのはムリだろう。カレルに肩車してもらっても届かない高さだ。
岩壁には頑丈そうな扉が一つある。多分そこが正式な出入り口なんだろうけど、とってのすぐ下まで土砂で埋まっていた。
扉を調べていたカレルが、オレとマイアリーノを振り返って首を振る。
「開かない。外も土砂で埋まってしまっているようだ」
「閉じ込められた……?」
マイアリーノは泣きそうな顔をして両手で口元を覆った。カレルは肩をすくめ、壁沿いを歩きながら全部の松明に火を入れ始めた。
明るくなるに連れて部屋の全貌が見えてくる。
空間は大体小学校の体育館くらいの大きさの歪な楕円形で、長軸の片方に扉、もう片方の端に崩れかけた短い石段があった。一番上には大きな石の机のようなものがある。
「あれは祭壇かな……? ここは聖堂だったのかな」
オレは慎重に石段を上る。石の机には大きな本が開いたまま置いてあり、その横にミイラ化した死体が引っかかっていた。死体は、かつては白かっただろう長衣を身につけている。袖口やフードの縁には金の糸で刺繍があるから、多分身分の高い聖職者だったんだろう。
死体の横の本を覗き込むと、ページいっぱいに幾何学模様の飾り枠が色とりどりのインクで細密に描かれ、枠の中に飾り文字がびっしり書かれていた。
「ここに本があるんだ! カレル、読める?」
オレが呼びかけると、カレルとマイアリーノはそれぞれ松明を手にして石段を上ってきた。
「これは……祈祷書か? 大聖堂の書庫ではこの手のものは見なかったが……」
カレルは今にもバラバラになってしまいそうな本を慎重に持ち上げ、最初のページをめくる。そこには金で縁取られた命願教のシンボルが大きく描かれていた。マイアリーノが興味ありげに横から本を覗き込む。
「何が書かれてるの?」
「古語だから難しいな……多分、命願教の起源についてなんだと思うが……」
カレルは飾り文字を指先で辿りながら、ゆっくりと読み始めた。
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