23 / 74
2.モブ、旅立ちを決意する
2-10.旅には地図が必須です
しおりを挟む
傾き始めた太陽を背にして東通りへ出ると、ルチアーノが指定した店はすぐみつかった。
聖都と呼ばれるファタリタの首都は、大聖堂を中心にした同心円状に広がっている。街の南には東西に流れる川があり、北はなだらかな丘から森林地帯につながり、西にはオレが逃げたした湖がある。一番人の出入りが多いのが東の街区のようで、町の端には外からの侵入者に備えて高い城壁が築かれ、武装した衛兵達が門を守っていた。
ユードの店は一階が食事処で、二階が宿泊施設になっているそこそこ大きな旅籠だった。祭り期間中のせいか、食事処は沢山の人で賑わっている。入り口でルチアーノの金髪を探してキョロキョロしていると、茶色いフード付きマントを頭から被った人物に手を引っ張られ、二階へと引っ張り上げられた。
カレルともども一番奥まった部屋に押し込まれると、マントの人物はフードを跳ね上げて
「遅い! お前達がのんびりしている間に、他の巡礼達はほとんど街を出てしまったぞ!」
とオレたちを一喝した。整った顔を真っ赤にして怒っているのは、案の定ルチアーノだ。
「でも巡礼の期間は一年もあるんでしょ。出発が一日二日遅れたところで……」
「馬鹿か! 回りやすいところは早い者勝ちだ。数刻の差で滅石を奪われるんだ!」
怒り狂うルチアーノは狭い部屋のベッドの上に地図を広げた。大聖堂でもらった荷物に入っていた地図だ。
地図で見るファタリタは、オーストラリアにちょっと似ている。大きい島国で、北東に突き出した半島を除くと東西に長い台形っぽい形になっている。聖都は中央より少し西に位置し、北がノルポル、南がサウラス、西がエラスト、東がイールン。四方それぞれに地方聖堂が設置されているが、東だけは薄い色になっていた。その他にも、小聖堂の位置が赤い点で示されている。
基本的に、巡礼は聖堂を回っていく事になる。
各聖堂には巡礼者が聖都に持ち帰る滅石が保管されているが、それを手にできるのは最初に辿り着いた者だけだ。
巡礼者はなるべく沢山滅石を集めたいので、いかに効率的に聖堂を回るかが鍵になっているのだ。ちなみに、聖堂によって貰える石の数は違っていて、どこの聖堂に沢山石があるかは行ってみるまで分からない。
だから出遅れたと怒るルチアーノの言い分はもっともなのだが、オレは全然平気だった。なぜならオレは既に一回このゲームをクリアしているからだ(ルチアーノのアバターで)。
「ルチアーノさん、心配しなくて大丈夫でーす。オレは聖堂巡り以外にも石を拾う方法を知ってまーす。そもそも都の近くは貰える石の量が知れてるから、無視してもいい。沢山ゲットできるのは、東の廃鉱山と、南の高地でーす」
「何故そんな事を知っている?」
「ええと……」
思いっきり不審げな顔をしたルチアーノに当然の質問をされ、オレは説明できなくて口ごもった。
「南の聖堂は分かる。あそこは道が悪いから、巡礼が辿り着かない年もあるからな。しかし東はほぼ無人地帯だ。何故そこに滅石がある?」
「それは~……ええっとぉ……」
何とか理由をつけようと頭を捻っていると、隣で腕組みしていたカレルが口を開いた。
「オレが大聖堂の書庫で見た古い書物に、かつてはファタリタ東部の鉱山近くに副首都が置かれていたという記述があった。そこには聖堂もあったはずだ。記録では天災があって副首都ごと地の底に沈んだらしいが、そこに回収されていない滅石が多く残っている可能性はある」
オレはカレルの話に納得して何度も頷いたけど、ルチアーノは苛立たしげに舌打ちした。
「書庫まで忍び込んだのか、賊め」
カレルは唇の端に小馬鹿にしたような笑みを浮かべて言い返す。
「お前のような自国の歴史も知らない無知な騎士が守っているから、簡単に賊に入られるのだろう」
「貴様っ! 聖堂騎士団を愚弄するか!」
二人は剣呑に睨み合った。ルチアーノは腰に下げた剣に手をかけている。オレは間に割って入り、地図を広げ直した。
「やめろってば、もう! なんでそんなに血の気が多いんだよ? とにかく、まず東に行こう。川沿いなら道も良いから、もしかしたら先に行ったライバルを追い越せる。東がもし空振りだったら、次に向かう先はルチアーノが決めれば良い。それでどう!?」
ルチアーノはしばらく顔を顰めて歯を食いしばったままカレルとオレを睨み付けていたけど、
「……わかった。まずは東だ」
と、噛みしめた歯の間から低く言って、荷物をまとめ始めた。
「え? まさか今から出発するの? 歩きで?」
「は!? 馬も武具も買っていないのか!? お前らは半日何をしてたんだ!? まさか単に祭りを冷やかしてただけだとか言うなよ!?」
ルチアーノはまたまた怒り出した。これについては言い訳できないので、オレは素直に頭を下げた。
「その、まさかなんだよね……ごめん。だってお祭りなんて見る機会あんまりないし……」
「馬鹿っ! 信じられん馬鹿だ! こんな馬鹿どもと同行せねばならんとは……!」
ルチアーノはまとめかけていた荷物を投げ出し、ベッドにうつ伏せに倒れ込んだ。
「ご、ごめんね?? 一応マントと鞄は買ったんだよ?」
オティアンに売りつけられた品物を取り出して見せたけど、ルチアーノは興味なさげに片手を振った。
「それはどうでも良い。まず馬具のついた馬、次に武装だ。明日、朝一番に買いに行くしかない。今度はオレもついていくからな!」
オレは「はあい」と返事をして、買ったものを片付けようとして、オマケでつけてもらった小さな袋に気がついた。
細い革紐で首から下げれるようになった巾着袋だ。表素材は赤い皮で中身が飛び出さないように蓋がついていて、内側はフェルトで裏打ちされている。オティアンが貴重品入れだと言っていたのを思い出す。今のオレにとって一番の貴重品は、虹色の命願石に他ならない。
石を袋に移そうとポケットを探ると、そこに何かかさばる物が入っていることに気がつく。引っ張り出してみると小さなふくろだった。今朝マイアリーノから預かったものだ。
「そうだ、これ。ルチアーノに、ってマイアリーノから預かったんだ。中身は知らないけど、きっと役に立つって……」
袋を差し出すと、ルチアーノは怪訝そうな顔で受け取った。すぐに厳重に括られた紐を解き、中身をベッドの上に零れさせる。出てきたのは小さな石だった。
「なに、これ?」
百円玉くらいの大きさで、赤黒く滑らかな表面に一つずつ別の模様が浮かんでいる。おばあちゃんの瑪瑙の数珠に似てるけど、縞模様の瑪瑙とは違って、石の模様は血管のように不規則だ。
ルチアーノとカレルが同時に息を呑むのが聞こえた。
「……滅石……!」
「え、これが? 実物こんなんなんだ……」
ゲームのアイテム欄で見た滅石は赤と黒のドット絵だったから、オレは実物のアイテムの不思議な美しさに見入ってしまった。
「マイアリーノはこれをどこで手に入れたと言っていた!?」
ルチアーノはオレの手を掴んで激しい調子で聞いてくる。
「し、知らないよ。オレは厨房の地下の食料庫で、ルチアーノにこれを渡してくれって言われただけだ。他の豚さん達はマイアリーノがこれを持ってるとは知らないって言ってた。彼女が秘密にしてたみたいだよ」
「彼女らはあの森からは一歩も出られないはずだ。ということは、この石はあの森にあったことになる。……広い森の中でこんな小さなものを、どうやって見つけ出したんだ?」
「知らないってば。直接聞いてみなよ」
ルチアーノはしばらく考え込んでいたけど、おもむろに立ち上がってマントを身につけ、
「分かった。これは命願大聖堂にとっても問題になりかねない話だ。出発を遅らせてでも、彼女に話を聞かなければならない」
そう言って、夕焼けに染まる外へと出て行った。
聖都と呼ばれるファタリタの首都は、大聖堂を中心にした同心円状に広がっている。街の南には東西に流れる川があり、北はなだらかな丘から森林地帯につながり、西にはオレが逃げたした湖がある。一番人の出入りが多いのが東の街区のようで、町の端には外からの侵入者に備えて高い城壁が築かれ、武装した衛兵達が門を守っていた。
ユードの店は一階が食事処で、二階が宿泊施設になっているそこそこ大きな旅籠だった。祭り期間中のせいか、食事処は沢山の人で賑わっている。入り口でルチアーノの金髪を探してキョロキョロしていると、茶色いフード付きマントを頭から被った人物に手を引っ張られ、二階へと引っ張り上げられた。
カレルともども一番奥まった部屋に押し込まれると、マントの人物はフードを跳ね上げて
「遅い! お前達がのんびりしている間に、他の巡礼達はほとんど街を出てしまったぞ!」
とオレたちを一喝した。整った顔を真っ赤にして怒っているのは、案の定ルチアーノだ。
「でも巡礼の期間は一年もあるんでしょ。出発が一日二日遅れたところで……」
「馬鹿か! 回りやすいところは早い者勝ちだ。数刻の差で滅石を奪われるんだ!」
怒り狂うルチアーノは狭い部屋のベッドの上に地図を広げた。大聖堂でもらった荷物に入っていた地図だ。
地図で見るファタリタは、オーストラリアにちょっと似ている。大きい島国で、北東に突き出した半島を除くと東西に長い台形っぽい形になっている。聖都は中央より少し西に位置し、北がノルポル、南がサウラス、西がエラスト、東がイールン。四方それぞれに地方聖堂が設置されているが、東だけは薄い色になっていた。その他にも、小聖堂の位置が赤い点で示されている。
基本的に、巡礼は聖堂を回っていく事になる。
各聖堂には巡礼者が聖都に持ち帰る滅石が保管されているが、それを手にできるのは最初に辿り着いた者だけだ。
巡礼者はなるべく沢山滅石を集めたいので、いかに効率的に聖堂を回るかが鍵になっているのだ。ちなみに、聖堂によって貰える石の数は違っていて、どこの聖堂に沢山石があるかは行ってみるまで分からない。
だから出遅れたと怒るルチアーノの言い分はもっともなのだが、オレは全然平気だった。なぜならオレは既に一回このゲームをクリアしているからだ(ルチアーノのアバターで)。
「ルチアーノさん、心配しなくて大丈夫でーす。オレは聖堂巡り以外にも石を拾う方法を知ってまーす。そもそも都の近くは貰える石の量が知れてるから、無視してもいい。沢山ゲットできるのは、東の廃鉱山と、南の高地でーす」
「何故そんな事を知っている?」
「ええと……」
思いっきり不審げな顔をしたルチアーノに当然の質問をされ、オレは説明できなくて口ごもった。
「南の聖堂は分かる。あそこは道が悪いから、巡礼が辿り着かない年もあるからな。しかし東はほぼ無人地帯だ。何故そこに滅石がある?」
「それは~……ええっとぉ……」
何とか理由をつけようと頭を捻っていると、隣で腕組みしていたカレルが口を開いた。
「オレが大聖堂の書庫で見た古い書物に、かつてはファタリタ東部の鉱山近くに副首都が置かれていたという記述があった。そこには聖堂もあったはずだ。記録では天災があって副首都ごと地の底に沈んだらしいが、そこに回収されていない滅石が多く残っている可能性はある」
オレはカレルの話に納得して何度も頷いたけど、ルチアーノは苛立たしげに舌打ちした。
「書庫まで忍び込んだのか、賊め」
カレルは唇の端に小馬鹿にしたような笑みを浮かべて言い返す。
「お前のような自国の歴史も知らない無知な騎士が守っているから、簡単に賊に入られるのだろう」
「貴様っ! 聖堂騎士団を愚弄するか!」
二人は剣呑に睨み合った。ルチアーノは腰に下げた剣に手をかけている。オレは間に割って入り、地図を広げ直した。
「やめろってば、もう! なんでそんなに血の気が多いんだよ? とにかく、まず東に行こう。川沿いなら道も良いから、もしかしたら先に行ったライバルを追い越せる。東がもし空振りだったら、次に向かう先はルチアーノが決めれば良い。それでどう!?」
ルチアーノはしばらく顔を顰めて歯を食いしばったままカレルとオレを睨み付けていたけど、
「……わかった。まずは東だ」
と、噛みしめた歯の間から低く言って、荷物をまとめ始めた。
「え? まさか今から出発するの? 歩きで?」
「は!? 馬も武具も買っていないのか!? お前らは半日何をしてたんだ!? まさか単に祭りを冷やかしてただけだとか言うなよ!?」
ルチアーノはまたまた怒り出した。これについては言い訳できないので、オレは素直に頭を下げた。
「その、まさかなんだよね……ごめん。だってお祭りなんて見る機会あんまりないし……」
「馬鹿っ! 信じられん馬鹿だ! こんな馬鹿どもと同行せねばならんとは……!」
ルチアーノはまとめかけていた荷物を投げ出し、ベッドにうつ伏せに倒れ込んだ。
「ご、ごめんね?? 一応マントと鞄は買ったんだよ?」
オティアンに売りつけられた品物を取り出して見せたけど、ルチアーノは興味なさげに片手を振った。
「それはどうでも良い。まず馬具のついた馬、次に武装だ。明日、朝一番に買いに行くしかない。今度はオレもついていくからな!」
オレは「はあい」と返事をして、買ったものを片付けようとして、オマケでつけてもらった小さな袋に気がついた。
細い革紐で首から下げれるようになった巾着袋だ。表素材は赤い皮で中身が飛び出さないように蓋がついていて、内側はフェルトで裏打ちされている。オティアンが貴重品入れだと言っていたのを思い出す。今のオレにとって一番の貴重品は、虹色の命願石に他ならない。
石を袋に移そうとポケットを探ると、そこに何かかさばる物が入っていることに気がつく。引っ張り出してみると小さなふくろだった。今朝マイアリーノから預かったものだ。
「そうだ、これ。ルチアーノに、ってマイアリーノから預かったんだ。中身は知らないけど、きっと役に立つって……」
袋を差し出すと、ルチアーノは怪訝そうな顔で受け取った。すぐに厳重に括られた紐を解き、中身をベッドの上に零れさせる。出てきたのは小さな石だった。
「なに、これ?」
百円玉くらいの大きさで、赤黒く滑らかな表面に一つずつ別の模様が浮かんでいる。おばあちゃんの瑪瑙の数珠に似てるけど、縞模様の瑪瑙とは違って、石の模様は血管のように不規則だ。
ルチアーノとカレルが同時に息を呑むのが聞こえた。
「……滅石……!」
「え、これが? 実物こんなんなんだ……」
ゲームのアイテム欄で見た滅石は赤と黒のドット絵だったから、オレは実物のアイテムの不思議な美しさに見入ってしまった。
「マイアリーノはこれをどこで手に入れたと言っていた!?」
ルチアーノはオレの手を掴んで激しい調子で聞いてくる。
「し、知らないよ。オレは厨房の地下の食料庫で、ルチアーノにこれを渡してくれって言われただけだ。他の豚さん達はマイアリーノがこれを持ってるとは知らないって言ってた。彼女が秘密にしてたみたいだよ」
「彼女らはあの森からは一歩も出られないはずだ。ということは、この石はあの森にあったことになる。……広い森の中でこんな小さなものを、どうやって見つけ出したんだ?」
「知らないってば。直接聞いてみなよ」
ルチアーノはしばらく考え込んでいたけど、おもむろに立ち上がってマントを身につけ、
「分かった。これは命願大聖堂にとっても問題になりかねない話だ。出発を遅らせてでも、彼女に話を聞かなければならない」
そう言って、夕焼けに染まる外へと出て行った。
56
お気に入りに追加
504
あなたにおすすめの小説
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな?
そして今日も何故かオレの服が脱げそうです?
そんなある日、義弟の親友と出会って…。
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします。……やっぱり狙われちゃう感じ?
み馬
BL
※ 完結しました。お読みくださった方々、誠にありがとうございました!
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、とある加護を受けた8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 独自設定、造語、下ネタあり。出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
悪役令息に誘拐されるなんて聞いてない!
晴森 詩悠
BL
ハヴィことハヴィエスは若くして第二騎士団の副団長をしていた。
今日はこの国王太子と幼馴染である親友の婚約式。
従兄弟のオルトと共に警備をしていたが、どうやら婚約式での会場の様子がおかしい。
不穏な空気を感じつつ会場に入ると、そこにはアンセルが無理やり床に押し付けられていたーー。
物語は完結済みで、毎日10時更新で最後まで読めます。(全29話+閉話)
(1話が大体3000字↑あります。なるべく2000文字で抑えたい所ではありますが、あんこたっぷりのあんぱんみたいな感じなので、短い章が好きな人には先に謝っておきます、ゴメンネ。)
ここでは初投稿になりますので、気になったり苦手な部分がありましたら速やかにソッ閉じの方向で!(土下座
性的描写はありませんが、嗜好描写があります。その時は▷がついてそうな感じです。
好き勝手描きたいので、作品の内容の苦情や批判は受け付けておりませんので、ご了承下されば幸いです。
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる