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パワーバランス⑷
しおりを挟む殿下もバシュロ卿もさっきの白熱していた様子とは打って変わってすっかり大人しくなってしまって。
「(ちょ、ちょっと!殿下、バシュロ卿!大神官様を怒らせるだけ怒らせてだんまりはなしじゃん!どうするんだよ、この大魔王(泣))」
「え、えぇっと、あの。ま、魔物がいるところに行きましょうか!私サーチするので!」
魔物に突っ込みに行くためにサーチを使う日が来るとは思わなかった。
というか、いつも困らされている殿下やバシュロ卿を庇う日が来るとは。
「クレール卿、すみません。この役立たず達のせいでご迷惑おかけします。倒すなとは言っていませんがほどほどという言葉を知らないのかもしれせんね。」
まだまだ止まらない嫌みのオンパレード。そんな大神官様に成す術なしな殿下とバシュロ卿。
一応この3人はドニスを含めて幼馴染みたいなものらしいから勝手知ったる関係なのかもしれなが、今の状況から見て3人のパワーバランスが見て取れる。
「い、いえ…私は何も…」
当たり障りのない返事をしておく。
そうして本日の目的を果たすべく、思ったより近くにいた魔物の群れに移動する。
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