無自覚魔法士団長は今日も美しい

大神官フランツ＝ル＝ノートル⑵

「じゃあ、今日一緒にいたい。私の部屋に来て。」

「…分かりました。」

久しぶりのお誘いだ。内心ドキドキしていることを悟られまいと平然を装う。

「待ってるからね。絶対来てよ。じゃないと私討伐頑張れないからね。」

ほんと、何言ってるんだろうこの人は。折角さっきまでドキドキしてたのに、なんか一気に冷めた気がするのは気のせいではないと思う。

ここでお気づきの方も多いと思うが、大神官と私はセフレなのである。

初めは大神官がいいの？って思ってたけど、大神官と言えど、人間(byフランツ)らしい。

若干24歳という若さで大神官と言う地位に上り詰めた実力者。神力もさることながら、神殿全体を管轄しているだけあり頭も切れる。卑しい古株の神官長たちを黙らせたとか、なんとか。けど、どうにも私の前では少し幼児退行しているように見える。

そして、普段は物腰柔らかそうに見えて夜は…………