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優しいブラウンの瞳⑷
しおりを挟む「ご心配をおかけしました。」
「心配くらいさせてくれ。俺が勝手にしていることだし。でも自分の身体を顧みない行動は控えるように。クレールがみんなを大切にしているように、クレールを大切に想っている人たちは辛いから。」
そっか、今回の私の行動は自分勝手な行動だったのか…
ドニスの言葉に、会議を終えてから会った団員達を思い出す。皆が皆、目を腫らして泣いていて…私は私の自分勝手な行動でみんなを傷つけてしまったんだ。
「すみませんでした。私一人で突っ走ってしまって。」
「うん、分かってくれたのならいい。」
そう言って私を抱きしめ直して、目を瞑るドニス。
年上だけど何故か年下のように見えて、目の前の色素の薄い茶色い髪を撫でる。
「今日こそは俺を安心させてくれ。ここ数日生きた心地がしなかったんだ。」
私自身を本当に心配してくれているような温かい言葉に、胸のあたりの痛みが和らぐのを感じる自分に現金だなと思いつつ、ドニスの腕の中は安心感があって落ち着いてしまう。さすが近衛騎士団長の腕ということかな。
「はい、お休みなさい。ドニス。」チュッ
優しいあなたがいい夢を見れますようにと祈りを込めながらその端正な顔立ちの額にキスを落とした。
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