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ギスランの後悔⑴
しおりを挟む聖女(?)が召喚された。クレールたった一人の力で。
以前からその計り知れない力の膨大さを節々に感じることはあったが、今日ほど目のあたりにしたことはなかった。美しく、強く気高いあの者から目が離せなくなったのはいつからだろうか。
『他に手を出されるくらいなら』そんな幼稚な理由で、手を出してはダメだと分かってながらも拒否しないクレールをいいことに、情事を重ねている。ここ一か月は聖女召喚の準備があると思って自重していたのだが……
会ってしまうと理性が抑えられないと思って極力会わないようにしていたのに…
その綺麗な顔には似合わない隈ができており、真白な肌は青白く少しやつれたようにも見える。
そして陛下からのお言葉を頂いた瞬間、まるで張りつめていた糸が切れたかようにその場に倒れこんでしまった。
いくらクレールが膨大な魔力を有しているからと言って、数十人から数百人の魔法士を要する聖女召喚を一人でするなんて無茶だったんだ。
あの時止めていれば……
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