【完結】だらしないオジサンは嫌いですか？

私の彼氏⑴

「んん…」

あぁもう朝かな？起きないといけないのに、なんか身体が重た……っ！！

勢いのままにガバッと起き上がる。き、ききき昨日私は―――――






『肇さん、俺は貴方に欲情してるんですよ。』

『やっ、まってぇ…まだイキたくなっ、一緒がいい。』

『っ、だから煽らないでくださいよ。もう、どうなっても知りませんよ。』

『っ～～～～～～ッアあ‶ぁぁぁぁぁっ』




―――――………






私はなんてことを……

お酒に酔っていたのに、恥ずかしい言葉の数々を口走っていた記憶が残っているのだから…穴があったら入りたい…
一人で悶々としていると、いつもは感じない人肌の温もりを感じて振り返ると閉じられた瞳の甘いマスクが目の前に。

「ッ！」

心臓が止まるかと思った。いや、今一回は止まった。
それにしても…

「カッコいいなぁ。」

昨日は色々キャパオ－バーしてじっくり見られなかったけど、鍛え上げられた身体にこの甘いマスクは反則だと思う。

こんな機会、もう無いと思うとじっくり目の前の光景を堪能しておくことに徹する。いつでも思い出せるように目に焼き付けて…

「そんなに見られるとさすがに照れるんですけど…」

「ひっ！」

そんな言葉と共にゆっくりと開かれた瞳は真っ直ぐに私を射抜いている。

「身体は大丈夫ですか？俺、歯止めが利かなくなって肇さんに無理させてしまって…」

「だ、大丈夫！大丈夫だから…」

改めて、気持ちが知られたと思うと恥ずかしくてまともに伊澤の顔が見れない。

「…じゃあ、ちゃんと俺の目を見てください。」

「えっ、いやそれは…あの、」

「まさか、まだ恥ずかしいとか言いませんよね？」

「うぅっ…」

でっかい図体してだんだんと縮こまってしまう私は、年上の威厳など皆無だろう。思ってたのと違うって思われないだろうか…