【完結】俺は遠慮します。

尊サイド

正直、もっと見たいと思った。嫌がりながらも、気持ちよさに歪むそのキレイ顔を……

でも、一番は俺の手で快楽によがって欲しい。そう思ったら、もう目の前には栄人を触っていた男たちが転がっていた。



あーあ、やっちゃった。栄人引いたかな？なんかオロオロしてこっちの様子を伺ってるし。そんな様子も可愛いからどうしようもない。

俺は見る専だったはずなのに…さっき自分の思いを自覚したばっかりで、整理がしたい。オロオロしてる栄人には悪いと思いつつ、その場を離れる。

「はぁ～………」

いつからなんだろう、栄人をそういう目で見てたのは。自覚した感情が分からないほど鈍感でも、初恋でもないけど。この前まで萌えの対象として見ていた…はず。

「俺って面食いだったんだな…」

新発見！じゃなくて、これから俺いつも通り出来るかなぁ。いや、いつも通りじゃ我慢できなくなるかも？まぁその時はその時か。悶々と1人頭の中で考えてると、俺を呼ぶ声がした。

「み、尊！さっきは、その…ありがとう、な。」

栄人が照れくさそうにお礼を言うではないか！何それ、可愛すぎるんだが！？天使か？天使なのか？？マイエンジェル？え、大丈夫なの？これでこの学園生きていけるわけ？こんなに可愛いとジ、エンドじゃん！？

「あっ！栄人じゃん！全然いいよ～お礼ついでに副会長さんと何があったかもっと詳しく教えてくれたらなぁ、なんて！あの時は旬祢さんのことだけだったしなぁ。」

心の中はあれているものの、いつも通りを心掛けて返事をする。

うん、まだ今じゃない。気づかれるにはまだ早い。
その時が来たら、覚悟しておいてね？栄人♪

「やだよ。ふっ、まぁ気が向いたらな？」

「栄人がそう言うなんて！めっずらしー！心境の変化かにゃ？」

「ちげぇよ、ほら飲み物買ったしもう行くぞ。」

俺の様子を見てホッとした様子の栄人も可愛い。でも、さっきの俺も引かれてないのは確か。なら、ちょっとずつ慣れて貰うか。






この感情を自覚してしまった今、これからのことを考えつつ栄人と久しぶりの二人の時間を楽しむ俺だった。