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【番外編】爆弾処理は甘く…⑸
しおりを挟む「ベル?こっち。まだ終わってないよ?お仕置きも兼ねてるんだから。」
「(あんのクソ教師!!!余計なことを!)」
甘い雰囲気ではなくもはや恐怖。
「し、シガン様…あの、黙っていてすみませんでした。言い訳になるのですが…忘れていたというか、犬に噛まれたと思っていたので…あの、わ私はシガン様が好きなので、よそ見はしてません!」
恥ずかしいけど、そんなことを言っている場合ではないから、この際ヤケクソだ。
…………
何もアクションを起こさないシガンと二人。ど、どうしよう。さらに怒った!?
「…ベル、ベルは俺が怖い?」
「え」
「ごめん、俺また泣かせちゃったね。俺が笑顔にするって言ったのに…自分が思っている以上に独占欲強いみたいだ。」
そう言って、またもやいつの間にやら出ていたらしい涙を直接舐めとる。
「な!」
ま、前よりスキルアップしている…
「幻滅し「そんなのしません!」
シガンの言葉に被せる様に否定する。
「私は!私はシガン様がシガン様である限り嫌いになどなりません!私の好きを疑わないでください!」
「ベル…ごめん、ごめんね。疑ってないから、もう泣かないで。俺が悪かった。」
「うぅ…シガン様はご自分がどれだけ素敵か分かってないです!」
泣きながら訴える俺を優しく抱っこしてあやすシガン。
「分かった、分かったからベル。もう泣き止んで?せっかくのキレイな顔がぐしゃぐしゃ。ふっ、それでも可愛いって、ベルは凄いね。」
「グスッ、ズビッ、分かって頂けたらいいんです。」
今になって、恥ずかしさが込み上げてきてプイッと顔を反らす。
これじゃあグズッた子どもと一緒じゃん。一応俺の方が年上なのに!はっずい!
「あ、拗ねた?……ベル、ごめんね。今からやり直しても、いい?…今からは敬語も使えないぐらい甘やかしてあげるから。」
ムードも何もあったもんじゃない。でも、耳まで真っ赤にしてされたお誘いに正直惚れ直した俺だった。っていうか、俺が敬語なこと気にしてんたんだ…
そうして迎えた夜は最上級に甘く、淫らな思い出になった。
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