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【番外編】爆弾処理は甘く…⑷
しおりを挟む「そう焦るな。知ってるか、坊主?ベルデのファーストキスはお前じゃないこと。」
「……………………ッは?」
え?
ダグラスの爆弾発言で数オクターブも低くなったシガンの声。それすらもキュンキュンしてしまう俺はもう病気かもしれない。
でもちょっとごめん。俺もついていけない。
「お前の一人勝ちだろう?ま、ファーストキスぐらいもらってもバチは当たらないだろう。」
そう言いながら近付いて来たダグラスは
チュッ
俺の手の甲にキスを落とす。腫物を扱うように優しく。
*******
「し、シガン様!ちょっと待ってください…」
ダグラスがさらなる爆弾を落としていった後、パーティーをすぐに切り上げたシガンは俺の手を引いて一言も話さずにズンズン歩いて行く。
どこに行くかも、何も話してくれなくて…ちょっと怖いって思ったり…
そうして着いた先はシガンの自室。有無も言わさず入った後、ドアに押し付けられる。
「(え、これって所謂壁ドンなのでは!?いや、ドアドン?)」
「ベル、ほんと?」
「え、な、何がでしょうか。」
「ファーストキス、俺じゃないってほんと?」
うぐっ、出きれば答えたくない質問だけど…
「…ダグラス先生に一度されたことはあります。」
「そう、一度されたことがあるのに、さっきも手にキスされて…ベルはもうちょっと警戒心を持った方が良いと思う。」
「す、すみません。」
至近距離で見つめられるのは慣れてないから照れる。というか、瞳の奥から見てるだけで恥ずかしくなるような熱を感じる。
「だから、今日はベルが身をもって分かる様に俺が手伝って上げる。」
え、何を!?そんなBL漫画的展開大丈夫?
「え、あ、いや、大丈夫です。シガン様のお手を煩わせるようなこと…」
「へぇ?俺じゃなかったら誰に頼むの?」
「え、あ、誰にもっ…んん」
俺が話し終わらないうちにかぶりつく様にキスをされる。全部を飲み込まれそうで怖くて、思わず俺の両頬を掴んでいる手に自分の手を添えてしまう。
前世を足しても皆無な俺の恋愛経験は、シガンのキスについていけず…
「し、がっしゃま…はぁん!」
「ベル、よそ見したらダメだよ。」
な、ヤンデレ属性持ちなのか!?どれだけキャラ設定持っていれば気が済むんだ!俺の身体も頭もついていかないよ!
数秒か、数十分か…どれほど経ったか覚えてない。
やっとのことで開放してくれたと思ったのに…
「ベル?こっち。まだ終わってないよ?お仕置きも兼ねてるんだから。」
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