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17歳のシガンたん⑴
しおりを挟む「ベル、今日は剣術の授業があるから。」
「かしこまりました。」
朝食の時間、業務連絡の様につげられた内容は俺の仕事だ。
「ベル、教室で待ってるから一緒に行こう。」
「はい。」
久しぶりのシガンたんからのお誘いに内心かなり浮かれつつも冷静を装って返事をする。
冷たい印象になったのか、返事を聞いたシガンたんは少し表情が硬くなった様に感じる。
剣術の授業前、シガンたんに言われた通りに教室まで来ていた。
「おぉ、久しぶりに見たな。ベルデ。」
久しぶりに絡まれたのは担任。確かに教室までお供をすること自体無くなったため、攻め要員たちとの交流も自然と無くなった気がする。だからか、シガンたんがどれほど攻め要員と仲を深めているかとか知らないんだよなぁ。
「お久しぶりです、ダグラス先生。」
「相変わらず素っ気ない。そこが良いんだが。それよりベルデ、あの坊主と喧嘩でもしたのか?それも随分長い間。」
そうか、喧嘩だと思われているのか。
「いえ、喧嘩などしておりません。私が仕えるお方と喧嘩するなど恐れ多い。」
「?じゃあなんで一緒にいなくなったんだ?それも何年も。その間話をしたりしなかったのか?」
担任の正論がズバズバ心に刺さるが気にしないふりをする。
「話すことなどありません。私が近すぎることでシガン様の障害になり得ると判断しただけですから。」
そう、話なんて…
「ふむ、そうか…あの坊主にも同情するわ。坊主に言っとけ。そんなに隙見せられたら俺は何するか分からんぞってな。」
そう言って去っていった担任。え、何?なり際のセリフ、カッコいいんだかカッコ悪いんだか。何て考えていると横からの気配に気が付かず
「そんな隙などないわ、変態教師と言っておいてくれ。…いや、今度自分で言っておこう。」
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