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推し離れ
しおりを挟むシガンたんの誕生日が終わり、シガンたん達はもう3年生になる。
って言っても俺がする事はいつもと変わらないんだけど。ただ、ちょっとだけシガンたんとの距離を開けることを意識していくだけだ。
護衛騎士と言っても学園内は安全で、護衛を連れて来たすらいない貴族令息、令嬢もいる。俺も執事の真似事をしていることの方が多いから、問題ないはず。
「シガン様、ご学友との時間も大切にしてくださいませ。本日は先に帰って、お風呂や食事のご用意をしておきますね。」
そう言ってシガンたんの声を聞かずに踵を返す。
脳裏をよぎるのは帰り際に見えたシガンたんの少し落ち込んだ表情。…ちょっと無理があったかな。でもシガンたんと攻め要員、思い人のためだ!心を鬼にしないと!
それから続いた俺とシガンたんのすれ違い生活はかなり続いた。丁度シガンたんが領地の勉強に本腰を入れた時期と被ったため、嫌でも自然と距離が開いたとは思う。ちょっと寂しいけど、隣でそっと仕事をしている姿を見れるだけ贅沢だと思う。
あくまで主人(推し)と従者(オタク)の関係の関係なのだ。それにシガンたんを支えることは変わらない。
そうしている間にも一年、また一年と時間だけが過ぎていく。それに伴ってどんどん忙しくなっていくシガンたん。ずっと一緒にいられないけど、その分寝付けを良くするハーブティーを差し入れたり、夜食を持って行ったりなど、少しでも支えられたらと考える毎日。自然とその距離感が‶普通‶になっていく感覚がより寂しさに俺を誘う。
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