【完結】総受け主人公のはずの推しに外堀を埋められた!?

抹茶らて

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可愛い攻め要員⑴

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今日はシガンたんが一日中座学の日。座学は教室に入れないからどこかで時間を潰すしかない。
いつもの食堂に行くのも飽きてきた今日この頃。訓練場に足を運んでも手合わせして、もしサムソン家に泥を塗ることになっても…と思うとどこに行こうか悩む。

取りあえず庭園などをフラフラしてみる。あてもなく歩くことは意外と好きかもしれない。

「あ、あのベルデさんですよね。」

「っ!はい。」

今は授業中、誰もいないと思っていたから行きなr聞こえて来た声に肩が少し跳ねる。いくら一人とはいえ、気配に気づかないなんて気を抜きすぎた。

振り返ると、そこには燃える様な赤色に髪を無造作になびかせて、意志の強そうな熱い瞳でこちらを見上げている男の子が一人。

「あなたは…(エディ=パティエンス…シガンたんの隣の席の公爵家次男。攻め要員の一人。)エディ=パティエンス様、どうしてここへ。今は授業中では…」

はっ!もしかして授業をサボっていたとしたらシガンたんとエンカウントしてないとか…

「そんなもの受けてもなんの役にも立ちません。所詮はその人の持って生まれた才能が全てなんですから。」

おーおー闇が見えますねぇ。
才能は確かに大切かもしれない。けど

「才能だけでは生きていけないとは思いますよ。不躾で申し訳ございません。でも才能よりも努力でカバーしている人の方が私はカッコいいと思います。」

「…でも、努力でもどうにもならないこともありますよね。」

それはそうだ。努力でどうにかなる世界ならこの世は理不尽にはならないだろう。

「ふふ、もちろんです。人には向き不向きがありますからね。」

「矛盾…」

「そうですね。人の全てが矛盾だらけですから、私も矛盾で出来ています。」

「どうしてですか。どうして、それで貴方は強いのですか!」

「?あなたは強くなりたいのですか?」

なるほど、劣等感を抱きながらも強くなることを諦めていない…カッコいいじゃん。




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