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推しの我儘は俺のご褒美です⑵
しおりを挟む「そうだよ!ベルは僕と一緒にいるの!」
「こらこら、ベルデあまりにもシガンの我儘が度を過ぎるときはガツンと言っていいからね。」
「はい、ありがとうございます。」
シガンたんの我儘なんて俺得なんだが、ここは無難な答えをしておく。
「それじゃあ、時間だな行こうか。」
ご当主様の声で馬車が出発する。
今回のお茶を開催しているのは同じく公爵家のチュリア公爵家。チュリア公爵家の嫡男がシガンたんと同年代のため、6歳から通うことになる学園での友達を前もって作ろうという魂胆だろう。その理由もあって夜会でないのにかなりの規模らしく、それもシガンたんが嫌がる理由の一つだろう。
そして、シガンたんと同年代を集めたお茶会のためシガンたんが兄として慕っているリージア侯爵家のリージア=ガレア様が参加していないのも大きい。
俺が作った設定なのだが、お茶会や夜会などのパーティーなどの社交の場ではシガンたんは人見知り発動するのだ。そのため、社交の場ではあいさつ回りをする両親ではなく、ガレア様と一緒に過ごすのが主なのだ。
シガンたん…可哀想だけど、これは攻め要員の皇子に出会うための試練なのだ。シガンたんなら大丈夫だと思うけど、何かご褒美を用意していると喜んでくれるかな。
お茶会の会場には入れないからその間にどこか探しに行こうかな。
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