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デジャブ⑺
しおりを挟む本当に僕は成長していない。前の時もそうだったのに、今回も呑気に一人でこんなところまで付いて来て…
悔やんでも仕方ないけど、自分自身に呆れる。
「あぁでも、もしもの時に保険は必要よね。顔がぐちゃぐちゃになっても、寄ってくる変わり者もいるかもしれないし。その綺麗な身体も汚しておかないと、ね。」
「え、」
ニヤリと口角を釣り上げた令嬢。これから起こるであろうことが、心底楽しみで仕方がないのか恍惚とした表情でこちらを見てくる。
この前の令嬢よりもなんだか怖い。本気だ。この前の学生のお遊びのようなものじゃなくて、本気で人を傷つけるのに抵抗がない人。
「さ、やっちゃいましょう。あなたの身体には興味ないんだけど、その綺麗な顔がどんな歪み方をするかすっごく楽しみなの。それだけ見たら、会場に戻るわっ♪」
両脇で僕の身体を抑えていた男達が動き出す。
肩から手を外したかと思うと床に倒され、覆いかぶさってくる。
「え、いや…やめて!離せ!」
身の危険を感じて本気で抵抗するも、こんな貧相な筋力では大柄な男二人は少しも動かない。
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