【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

デジャブ⑶

先代皇帝の子ども？隠し子？と噂されている伯爵令嬢か！道理で聞いたことのある声だと思った。それにしても以前話をしたときとずいぶん口調が荒いな。本来の姿はこちらかな。

「僕がいる場所？」

「とぼけても無駄。どんな手を使ったかは知らないけれど、あんなに囲まれて。身体でも許したのかしら。寄ってたかってディ、ディと。本来は私のところにいるべき人たちなのよ。この意味がお分かり？」

「…………………………」

急展開に頭がついていかないけど、よくあるゲームとか漫画の転生もので主人公はこの伯爵令嬢。そして僕が人間関係図に居座っている場所がその主人公あるいはヒロインの場所ってこと？

この子の一言だけでは理解できないけど、前世の記憶があるから漫画によくある話だ。

「ちょっ、反応くらいしなさいよ！」

「すみません。よく分からなくて。僕のいる場所って」

「だから、あなたのお兄様や殿下、アダム様、アレク様にマルスラン様たちは私に好意を向けるべきだと言っているのよ。そして私はこの国の国母となるの。あなたが邪魔だということ。」