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ディの学力⑸
しおりを挟む「ユーリお兄さま。」
「ぜっ、全部ですか!?冗談を…」
「冗談ではないよ。ディは家庭教師がいたけど、役に立ったことなんて無かったからね。」
「えっ」
「(うっ、バレてたんだ。この世界特有歴史だったり、考え方は習わないと分からないし、勉強はするけど…)」
「どうりで幼い頃から聡明なわけだ。」
どこからともなく聞こえた甘く、セクシーな声にドキリとする。
「なんで来たんだ、リアン。」
「ユーリよ、友達に対して随分冷たいじゃないか。ディ、私も一緒に帰ってもいいだろうか。」
「もちろんです!今週のお茶会のお話しましょう。」
「それはいい!そうと決まれば早速馬車に乗ろう。」
「あっ、ちょっと!」
アレクの静止の声は聞こえず、リアンに促されるがまま帰路へとつく。
「初めて会った時の事、覚えているか?」
リアンと初めて会った時…多分、ヴァンお兄さまとお茶をしてて、ベルが迷子になった時だよね。
「はい!僕、ちゃんと挨拶が出来なくて…」
「そんなことは無い。あの時から綺麗に出来ていたよ。それこそ、目を奪われるくらいに。」
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