【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

心臓の鼓動⑴

「ディ、食堂行くか？」

「うん！」

とある昼下がり、アレクに誘われ昼食を食べるべく食堂に来ていた。

「今日は何食べるんだ？」

「何食べようか…アレクは？」

「俺は肉。」

「いつもだね。」

いつも通りの会話をして席に着く。目の前でアレクが肉をお上品に食べている隣で、定食を食べている僕。
穏やかな昼食時だったけど、いきなり食堂の入口付近が騒がしくなる。

まぁ、いつものことなんだけどね。

「また、来たか。」

「みたいだね。」

生徒会。それはこの国を将来背負っていく貴族の子孫が、予行練習として入っている学園の組織だ。前世では生徒会は学校を良くしようと色んな企画をしたりする、委員会の上の役割みたいな認識だったんだけど。この世界では違うらしい。

この国の将来を担うのは貴族の令嬢、令息たちだ。人の上に立つと言う勉強の一環で学園を回す役割を担っているらしい。

と言うことは、だよ？今この学園には皇子がいるわけで、皇家以上にこの国を主導していく人はいないんだ。
そこまで言ったら分かるかもしれないけど、今の生徒会長はリアン、そしてユーリお兄さまやベルも役員らしい。