【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

臆病な僕⑴

「今日はこの数式をしていく。じゃ、始める前にまずは前回の復習から～」

数学の時間。って言っても前世で言う算数に近い。なんてったってまだ6歳だしね。

「じゃあ、エレクサリア。前出て来い。」

ゆるーく呼ばれて教壇に乗る。黒板に書いている数式、もとい足し算と掛け算が混ざったものを解く。

「はい、せいかーい。席戻って～」

一番最初の圧のある担任の先生が印象的すぎて未だにこのゆるゆるさに慣れてない。

「他の奴も分かったかー？じゃ、次行くぞ。」

聞いておきながら、返事も聞かずの次へ進む先生。

大丈夫かな、この先生。心配になるけど、ここにいるほとんどは貴族の子どもで小さい頃から家庭教師をつけて英才教育をしているから、これくらいの内容は授業を受けなくても問題ないレベルなのか。平民出の子もいるけど、元々このクラスの学力は高いからそれも含めて大丈夫だと、先生は考えているのかな。

ゆるーく始まった授業は終始ゆるく、そのまま1時間が過ぎて行った。

「それじゃ、今日の授業はこれで終わりな。復習しておけよ。」

そう言って先生が教室を出て行った後、騒がしくなる教室内。