【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

仕切り直しの親睦会⑶

案の定と言うか、なんというか…

お母さまが張り切るに張り切ってしまったお茶会は、豪華絢爛かつ洗練された会場になっていた。
僕がこの家の子どもじゃなければ、この空間に入る勇気はなかったかな。他の貴族の考えは分からないけど、もともと日本人として平凡な生活をしていた僕としては、置いている物一つをとっても触れてはいけない物(高級品)として認識している。

「お母様、ほどほどにと言ったのに…」

「やりすぎ禁物…」

頭を抱えるお兄さま達とは対極に、

「さすがだな。やっぱり任せて正解だったよ。」

「あら、惚れ直しました？」

満足気な両親。そのままイチャイチャムードに入るのはお茶会が終わってからにしてほしい。

完成したお茶会会場に続々と招待状を持って入って来るお客様達は、会場とお父さまやお母さま、お兄さま達に見惚れている。目が奪われて仕方がないってほどに。




我が公爵家は敵が多いことは確かなんだけど、それと同じくらい人気もあるのだ。

その凄まじいほどの権力や頭脳はもちろんのこと、その美貌に虜になってしまうらしい。加えて、体術や剣術にも優れていることから、高嶺の花として人気らしい (セバスチャン情報)。

確かに日本で普通の生活していたら、これ程までの美形集団、一生に一度会うか会わないかだもんね。

全てにおいて優れていると、手の届かない存在になるから納得だ。