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あれ?間違えた?⑵
しおりを挟む先延ばしにされてたって言うのはお茶会の招待状の返事のことかな。
いきなり話を振られて、戸惑うけど肯定するとハグをしたいみたいに聞こえるだろうし、否定すると皇子殿下に失礼かな…
なんて、コミュ障な僕はうじうじ考えてしまう。
「ディが困っていますので!」
無理やりに皇子殿下から僕を引きはがしたユーリお兄さまは警戒するように僕の前に立つ。
「まぁそんなに毛を逆立てなくても、私とユーリの仲だろう?」
「ディがいると話は別だもん。さっきも言ったけどリアンでも許せないから。」
「おぉ、怖い怖い。じゃあこの辺りでこの話は終わりにしよう。さ、美味しい茶葉を取り寄せたんだ。一緒に楽しもう!」
オコなユーリお兄さまと対局に、ユーリお兄さまにどんな態度を取られようと表情も態度も変えない皇子殿下。むしろ喜んでる?もしや…ドМなのか…
「楽しそうなこと考えているかもしれないけれど、ディディエが考えているようなことは無いからね?」
「っ!」
前を歩いていたはずの皇子殿下がこちらを向いて僕の考えを否定する。一瞬口に出ていたのかと思って身体が飛び跳ねる。
「ふふふ、全部顔に書いてるよ。」
なんてこった。大分失礼なことを考えていたはずなのに、嬉しそうな殿下に拍子抜けをする。
「私は、ディディエが私のことを少しでも考えてくれていることが嬉しいんだ。ま、内容は見過ごせないけどね。」
どうして、僕に考えて貰えると嬉しいんだろう?
いくら考えても分からない疑問に諦めて僕は愛想笑いをしておく。
「ゆっくりでいいよ。待っているから。」
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