【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

さすがエレクサリア家⑴

週に数回はアダム先生の授業を受けて、他は自習をする毎日を過ごしていたある日。

「ディ、お父さんはとっても嫌なことなんだがお話しないといけない事があるんだ。」

「ど、うされましたか？」

お父さまに呼び出されて執務室まで来ていたんだけど、いつになく真剣な表情でそんなこと言うものだから内心ドキドキしながら、その後に続く言葉を待っていた。

「皇子殿下からお茶会の招待状が届いているんだ。随分前から届いていて、断っていたんだがそろそろ断る理由が無くなってきてな…」

そうして続いた言葉に拍子抜けする。
どんだけ重大なことかと思ったじゃんか！

「お茶会ですか。僕行きますよ！」

「ディ！ディを行かせてしまうとあの皇子殿下に既成事実を作らせてしまうことになるんだ！だからどうしても行かせたくなくて断っていたのに…」

なんか話の内容からして結構前から断っているみたいだけど…

「お父様、因みにどれほど前から来ていたのですか？」

「そうだな…ディの誕生日パーティーが終わってからだ。」

ケロッと答えるお父さま。それって三カ月も前のことじゃないか！
さすが公爵家と言うべきか…いや、褒めるところではないか。

「ディ…だってディと皇子殿下がダンスをしてからというもの、皇子殿下の婚約者候補がディではないかと騒がれているんだ。そこにお茶会をしたとなっては完全に肯定していることになるんだ。そんなの…そんなの俺は認めない！！」

過保護が行き過ぎるとこうなるんだね。僕を大切にしてくれているのが伝わってくるから嬉しいんだけどね。