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思わぬ遭遇⑹
しおりを挟む「ユーリ―?ベルー?」
「あ、リアンと探してたんだった。リアンこっちこっち!」
そうしてユーリお兄さまに呼ばれてきたのはこの世の者とは思えないほどの美形、いや彫刻?の様な顔をした男の子が来た。
キレイな顔に慣れていない僕は思わずヴァンお兄さまの後ろに隠れる。なんとなくヴァンお兄さまの足の服を握ってしまう。
「リアン、こっちはジョヴァンお兄様と弟のディディエ。そして、こちらがアドリアン=アレグレ=ビエノ。」
僕たちを先に紹介したから、僕たちよりも上の家柄かぁ。
ん?公爵家よりも上って…というかビエノって。
「皇子殿下にご挨拶申し上げます。エレクサリア家が嫡男ジョヴァン=エレクサリアです。」
やっぱり皇家!
ヴァンお兄さまに続いて慌てて挨拶をする。ヴァンお兄さまの後ろから少し体を見えるところまで移動して。
「同じくえれくしゃりあ家が三男、でぃでぃえ=えれくしゃりあでしゅ。以後おみしりおきを。」
慌てたからかいつも以上に噛んじゃった気がする。(気のせいです)
左胸に右手を添えて左足を一歩後ろへ下げる貴族式のお辞儀をして、顔を上げるとなんだか温かい目で見られている気がする。
「丁寧にありがとう。でもここは公式の場ではないから礼儀は気にしないでくれ。」
定型文のようにそこまで言うと、ジッと視線を感じる。
挨拶の後すぐにヴァンお兄さまの後ろへ隠れてしまったため見えないけど、おずおずと顔だけ出してみる。
バチッ
思いっきり目が合っちゃった!ど、どうしよう。
「へぇ~君がユーリの言っていた可愛い弟か。確かにこれは可愛いね。毎日でも愛でたいくらい。」
甘い言葉ではあるものの、言わせてほしい…僕はペットか何かですか?
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