【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

ディディエ＝エレクサリア⑵

ポンポンッ

「子どもあちゅかいしないでくだしゃい！」

「ゔゔっ(言い過ぎたと思っているのね。それをちゃんと待ってるって言えて偉いわ！！うちの子天使なのかしら…天使だわ。)ゔうん、そうね、私も仕事に行ってくるわね。ケーキを買ってくるから一緒に食べましょうね。」

「はい！！楽しみにしてましゅ！」

「……(…あぁ、うちの子が可愛すぎて仕事なんて出来そうにない。そのぷりぷりほっぺをスリスリしたい！食べてもいいかな。)パパもお仕事に行くとしよう。今日は遅くなるかもしれないが、明日は一緒にあそぼうか。」

「ほわぁ！」

「……(そんなキラキラした目で見つめて、そんなに私と遊ぶのが嬉しいのか。なんて、なんて可愛いんだ！！！心臓が痛い！！)はは、今日は仕事を頑張ろうかな。」

そうして促されるがまま一人一人のほっぺにキスをして見送る。これは昔からの習慣で慣れてしまった自分が怖い。









ただ、この溺愛もとい愛情がどうしても慣れない。

前世では人からそこまでの愛情を貰ったこともなく、好意を持たれることなんてもっての他だった。家族も冷めきっていて、親なんてお互いに不倫をしているほど。そのため、家に帰ってくることもほどんどなく、兄弟もおらず、ずっと一人だった。それに慣れたのか、他者からの愛情はどうにも慣れないし、照れる。

だから、いつも真っ直ぐに愛情表現してくれる今の家族にはタジタジになる。愛してもらえて感謝しかないのだが、それを返せていないのが申し訳ないと思っている。















それに、愛さるのが当たり前になるのが怖い…