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呪いが解ける条件
しおりを挟む「呪いが解けること?」
「うん、解けなくても効力が弱くなるとかってあるのかな?」
シャーライ先生の周りに変化があった日、早速クレマさんに聞いてみる。
私に害がある訳でもないし、放っておいても何もないとは思うけど気になるんだもん。
「あるにはあるだろうな。呪いは掛けられるときに開放の条件を提示しなければならない。それを満たしたとき、呪いは解けるとされている。それに伴って、条件は満たしていなくとも、近づいている時などは弱まることも考えられるな。」
「んんー、その条件は掛けられた方は分からないんだよね?」
「もちろん。呪いを掛けるってことは相当恨んでいる証拠だろう。呪いを折角掛けるのに解いてほしくはないだろう?」
「そうだね。」
寝る前の談話タイムに呪いの話をする親子なんて私たちぐらいだと思うけど、クレマさんに後ろから抱きしめられながらいろんな話をするこの時間は、私にとって大切な時間なのだ。どんな話でも、クレマさんの声と胸筋を堪能できる1日の中で最も癒される時間。
「担任の周りの生徒が変化しているか。もともとの正常な考えに戻るのだから、誰にも害はない。まぁ、大切なナオに近づく虫が増えるかもしれないと言う点では頂けないが…」
「クレマさん!僕もう立派な男の子だよ!この前の任務でも活躍できたし!変な虫は自分で退治できるよ!」
心配してくれているらしいクレマさんに、精一杯の力こぶを作って安心してもらえるようハキハキ答える。
「その可愛さは罪だ…俺の息子が可愛すぎる。こんなに可愛い息子が出来るなんて、俺は神様に愛されているのかもしれない。」
これぞ、本当の愛されし子!
「じゃあ僕はこんなにカッコよくて、優しくて、僕のことを大切にしてくれるお父さんに出会えて、愛されし子の恩恵を受けた幸せ者だね。」
「………明日はナオの好きなものを買って来よう。何が良い?」
完全に親ばかになっちゃったクレマさんだけど、どんなクレマさんでも私は大好きだよ!
「じゃあ、クレマさんと一緒に寝たい!」
「フッ、大歓迎だ。」
大きくなってからは別々に寝ていたから、提案してみたけど…明日って言ったのに、今日から毎日になった。
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