【完結】腐女子の私が美少年⁉

呪いは？⑵

「ナオ、あの先生の周りの生徒、なんだかいつもと違うね。」

こそっとジルが耳打ちしてくる。

「うん、僕もちょうど考えてたところ。シャーライ先生信者のバルも大人しいし、何かあったのかな？」

ジルと異変について話していると…

「二人して何コソコソと話しているんですか？全く、いい趣味をお持ちで。」

バルがブスくれた顔で小言を言ってくる。

「バル、仲間外れにされたみたいで寂しいの？」

「なっ！そんなこと、ある、はず…ないじゃないですか…」

そんなことあるんだね。

「それより、いつもの先生信者の様な面倒な語りはしなくてもいいのかい？」

ジルはお淑やかに言っているようで、中々に悪口なんじゃないだろうか。

「は？私がいつそのようなことを言っていた。寝言は寝てから言ってはどうだ。」

「はぁ…折角いらん奴が減ったと思ったのに…」

心底キモチワルイとでも言うようにそう言い放ったバルは本当に今までのことなんて知らないでも言うような口ぶりだ。



ジルなんて呆れ顔だ。溜息までついてるし。


なら、今までシャーライ先生の呪いを受けていた人たちはその妄信的になっていたときの記憶がないってこと？そんなのありえるのだろうか。

それこそ、洗脳されてたってことだよね。さすが呪いとも言うべきか。

「何はともあれ、教室に入ろう。もうすぐ授業が始まる。」

「うん、そうだね。」

「ふん、言われなくとも。」

ジルの声掛けに頷く。



とりあえずは授業の内容に集中しよう。