【完結】腐女子の私が美少年⁉

もう絶対来ないもんね！⑵

「ナオ君それはっ……反則だなぁ…」


ちょっと恥ずかしくて目線が下に降りていた私は、先生の声が耳元で聞こえてきてバッと顔を上げる。
そこにはご尊顔が目の前に…

「ねぇ、ナオ君の真っ白な肌はどうしたら綺麗に色づくのかな？赤く色づいたら、さぞ綺麗だろうね。」

うん、私も綺麗だと思う。

先生の言葉に同意しながらも、身の危険を感じて椅子ごと徐々に後ずさる。

「そんなに怯えないで？何もしないよ、ナオ君次第だけどね。それより後ろを向いて？」

背中を見るためだと思うけど、なんかこの人に背中を向けたくないと私の本能が叫んでる気がする。

でも、全身状態を見ないとだもんね。そう言って自分に無理やり言い聞かせる。

「ねぇ、ナオ君。本当に騎士団で働いてる？ビックリするぐらいキレイな肌なんだけど…」

そう言いながらソッと私の背骨に沿って撫でる様に手を動かす先生。ちょっとゾワゾワするんだけど…

「そ、そうですか？ッ！…ちょっ、あのッ…ちょっとゾワゾワするのでもう、手…放して…」

「ふふふ、感じてるの？可愛いね。」

感じてるの？って意図的じゃん！

ちょっとイラッて来たから振り向いて先生の腕を捻る。

「何もないですよね。じゃあ不必要に触らなくてもいいですよね？」

「ほう、顔に似合わず強気で…そうだね、ちょっとお遊びが過ぎたかな？」

「お遊びしかしてないんじゃないですか？」

今の言葉、図星を付いたつもりだけど笑って流された。まぁいいや。何もないしとりあえず教室に帰ろう。

「じゃあ、失礼します。一応ありがとうございました。」

そう言いながら部屋を出ると、ヒラヒラと笑顔で手を振っている。



なんか弄ばれた気分、もう絶対来ないもんね！