【完結】腐女子の私が美少年⁉

懲りない二人は喧嘩ップル

「ナオからの手紙……これは家宝だ…」

「ちょっと待ちなさい。それがなんでお前のものになるのです？私にも宛てられてるんですから私の物でしょう。」

「何を言っているんだい？それこそお門違いだ。この今度遊ぼうはいつも遊んでいる俺に宛てて書かれている。よってこれは俺の物になる。勘違いしないで貰いたいものだね。」

一難去ってまた一難。

ナオの残したメモ書きの様な手紙を巡って、将来この国を先陣切って取り仕切るであろう者達が火花を散らしている。魔法を使用していないだけ大人しい方だろう。政策の考えの衝突では冷気が漂うほどに魔力が駄々漏れな二人であるが、今回は私的なだけに肉体戦になりかねない危うさがあるが…

この終わりのない争いを目にした従者は、この国の生末に不安しか残らないのであった。
それと同時に、いつもの二人の様子を見ている者達は大人顔負けの発言や発想をする二人にも案外年相応のところもあるのだと安心するのであった。