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17.デッドエンド③
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「昔、よく発作起こした。」
毛布に包まり、坂下は暁に背を向けたまま、ポツリポツリと口を開いた。
「兄さんがよく袋当てて、背中をさすってくれた。」
「ああ……。」
坂下の口から兄の思い出が語られるのを苦々しく思いつつ、暁は相槌を打った。
「子供のころ……何か不安だったんだ。うまく言えないけど、家に居場所がないような。」
坂下がどんな表情をしているのか、暁からは見えない。
坂下の声は抑揚がなく、淡々としていた。
落ち着きを取り戻した、というよりはむしろ、取り乱したことを恥じて自分の殻に閉じこもってしまったようだった。
「父親は物心ついた頃から、家に全然寄り付かなかったし、母親はすぐ風邪引いたり発作起こしたりする俺にいつも苛立ってるようだった。兄さん…兄貴がいつもそばにいて、可愛がってくれてた。あの頃は兄貴の後ろいつも追いかけてばかりいたな。」
暁は胸の奥に、どす黒い染みのようなものが広がっていくような感触を覚えた。
ベッドから降り、販売機から煙草を一箱取り出した。
この際銘柄はどうでも良かった。
「いつも一緒に寝てた。その頃は俺、眠れてたんだよね。兄貴と枕並べて寝るの、大好きだった。兄貴の言ったとおりだな、拒否なんてしたことなかったよ。」
「その頃は子供だったからだろ、寝るの意味が違う。」
暁は思わず口を挟み、後悔する。
自分の口調がまるで坂下と兄の間を責めているように響いた気がした。
気まずさを誤魔化すようにマッチを擦り、煙草に火をつけると深々と吸った。
「兄貴が中学に入ると、さすがに別々に寝るようになったんだけどね。母親が、『お兄ちゃまはお勉強があるんだから』とか言い出して。でも、毎晩母親が寝静まる頃に、いつも兄貴は俺の布団に入りに来た。」
暁は胸のうちの黒い靄が胃や肺に達し、血管を通って全身に広がるような気がした。
「最初はうれしかったんだけどね。そのうち兄貴は少しずつ……布団の中で、いろいろとしてくるようになった。」
「そのこと、今まで誰かに……」
坂下は答えなかった。
『内緒だよ。父さんにも、母さんにも。知られたらナオはこの家から追い出されちゃうかもしれないよ。』
時に坂下の未発達な性器を愛撫しながら、時に坂下の手を自らの欲望に導きながら、雅人は坂下に囁いた。
『ナオが一人で寝るの嫌だって泣くから、俺は母さんの言いつけを破ってこうしてそばにいるんだよ。ナオのためなんだよ。』
自分のされていることの意味を理解できなくとも、兄との秘密は少しずつ坂下の心を蝕んだ。
内腿をまさぐる兄の手の感触、荒い息、肉体の変化、青臭い粘液。
子供騙しな性教育と、級友たちの間で氾濫する情報から、やがて坂下は自分の身に起こっていることを理解する。
後ろめたさは、罪悪感へと取って代わった。
兄の行為は、それ以上エスカレートすることはなかったが、大学生となって家を出た後も止むことはなく、帰省するたびに繰り返された。
『ナオ、もう身体は立派な大人だね。』
『こっちの大学受けろよ、そしたらずっと二人きりで暮らせるよ。』
『一緒に暮らせるようになったら、こんな風にこそこそとする必要ないね。』
部屋に鍵を取り付けたこともあった。
『馬鹿だな、ナオ。母さんを部屋に入れたくないのは分かるけど、そんなことしたら俺まで入れなくなるだろ。』
兄は知らぬ間に合鍵を作っていた。
兄の行為を拒むためには、起きているより他なかった。
宿題が終わらないから。テスト前で切羽詰っているから。
言い訳を重ね、一晩中一睡もせず机に向かった。
寝ちゃいけない、寝たら悪夢が訪れる、眠ることなんてできない。
「俺にもくれる?」
坂下はベッドから身を起こし、下着をつけると暁の方を向いた。
火をつけて一本差し出すと、坂下は慣れない手つきで煙草をつまんだ。
「吸うの、初めて?」
坂下は黙って肩をすくめる。
「吸い込むなよ。」
「え?」
「結構きつい、コレ。肺まで吸い込まずに、吹かすだけにしとけよ。」
忠告したそばから坂下は煙を吸い込んだらしく、顔をしかめて咽込んだ。
「…美味いわけじゃないけど、なんか落ち着く気がする。」
何度か咳払いをした後、坂下が感想を述べた。
「いつも吸ってるの?」
「昔吸ってた。今は、たまに吸う程度だよ。」
「不良じゃん。」
「昔はな。悪いこと一通りやった。でも、ちゃんと更正したぜ。」
「…もとに戻れるならいいよね。」
ふぅっと煙を吐き出しながら、坂下は呟いた。
誰だって過去には戻れない。起きてしまったことを、なかったことには出来ない。
暁自身が一番よく解っていることだ。
暁はリモコンに手を伸ばし、テレビをつけた。
行方不明の女子高生が遺体で発見されたというニュースが、テロップとともに映し出された。
テレビの画面に昏い瞳を向ける坂下の横顔に、暁の胸が締め付けられる。
坂下は、被害者の受けた暴行の意味を理解しているのだ。
無言の叫びに耳を傾けている。
自分の鈍感さを責められているような気がした。
「俺はこうして生きてるし、暴力振るわれたわけでもない。大騒ぎするほどひどい目に遭ったわけじゃないんだよな。むしろガキの頃は本当に可愛がられて。死ぬまで追い詰めるべきじゃなかった。」
煙草を挟んでいた坂下の指が震え、灰が太腿に落ちた。
暁はいたたまれない気分でテレビを消した。
「何言ってるんだよ、殺してないとか暴力とか、そういう問題じゃない。お前の兄貴は卑劣だ。犯罪者と同じだよ。いや、それよりもたちが悪い。自分の過ちを、死んで『なかったこと』にするなん て。そいつはお前に追い込まれたんじゃない、勝手に自分で破滅したんだ。」
暁は怒りで声が震えそうになるのを必死で押さえながら言った。
「俺と一緒にどこかに行こう。あんなことのあった家にいるから、お前はおかしくなるんだ。」
坂下は首を振る。
「俺の居場所なんてどこにもない。」
「もともと家にだってないんだろ、だったら俺と一緒に…」
「無理だよ。」
「なんで。誰も止めやしねえよ。兄貴のやってることに気づきもしないで、お前を追い詰めた親だって、口出す権利なんかない。」
「親とかそういう問題じゃなくて、俺たちは一緒になれない。さっきので判ったはずだよ。これから先、俺に付き合いきれる?暁の好きって何だよ?セックスも出来ない相手と恋愛ごっこなんてやれるの?好きな相手の性欲処理の役にさえ立てないんだぜ、俺。」
「止めろ!」
暁は思わず拳を握りかけたが、はっと我に返り、手を下ろした。
挑発されたとは言え、いとも容易く暴力に流される自分が情けなかった。
坂下の言葉も、自分の行動も、無性に哀しかった。
「止めろよ、そういう言い方。俺をお前の兄貴と一緒にするなよ、お前をそんな風になんて考えたことない。好きだから抱きたいと思ったけど、そんな風に汚い気持ちじゃない、俺は……」
言いながら、暁は言葉が続かなくなった。
自分だってつい先ほど坂下を力で押さえつけ、無理矢理身体を繋ごうとしたのだ。
坂下の兄とやっていることは変わらない。
坂下を凌辱しかけたことに、どんな言い訳もできない。
――坂下を守りたい。
誰がどの面を下げて言うのだ。
汚れた劣情を無様に曝け出しただけだった。
暁は胸がえぐられる思いだった。
同時に、坂下の存在が、とてつもなく重い荷物として肩に圧し掛かってくる。
無理だ、と暁は思った。
「……出ようぜ。もう時間過ぎてる。」
自分には坂下を背負うことは出来ない。
尻込みした暁を、 坂下は瞬きもせず見つめ、やがて静かに目を逸らした。
自分たちを繋いでいた糸は、もう解けてしまったのだ。
差し出されたヘルメットに、坂下は無言で首を振った。
「乗れよ。ほら。」
疲れた口調で促す暁に、坂下はヘルメットを押し返した。
「タクシーで帰るから。」
嫌味な言い方をしたと、坂下は後悔しかけ、すぐに気を取り直す。
これ以上嫌われようがかまわない。
軽蔑されることを覚悟して全てをさらけ出したのだ。
今更何を取り繕う必要があるのだろう。
きっと、もう二度と会うこともない。
来るときの、暁の身体に腕をまわした感触を思い出す。
吹き付ける風とバイクの振動に負けまいと、力いっぱいしがみついた。
もう一度腕をまわしたら、二度と離せなくなると思った。
しがみついて背中に顔を埋め、人目も憚らず泣き崩れてしまいそうな気がした。
バイクに跨り走り去る暁を、その姿が消えるまで坂下は見送った。
毛布に包まり、坂下は暁に背を向けたまま、ポツリポツリと口を開いた。
「兄さんがよく袋当てて、背中をさすってくれた。」
「ああ……。」
坂下の口から兄の思い出が語られるのを苦々しく思いつつ、暁は相槌を打った。
「子供のころ……何か不安だったんだ。うまく言えないけど、家に居場所がないような。」
坂下がどんな表情をしているのか、暁からは見えない。
坂下の声は抑揚がなく、淡々としていた。
落ち着きを取り戻した、というよりはむしろ、取り乱したことを恥じて自分の殻に閉じこもってしまったようだった。
「父親は物心ついた頃から、家に全然寄り付かなかったし、母親はすぐ風邪引いたり発作起こしたりする俺にいつも苛立ってるようだった。兄さん…兄貴がいつもそばにいて、可愛がってくれてた。あの頃は兄貴の後ろいつも追いかけてばかりいたな。」
暁は胸の奥に、どす黒い染みのようなものが広がっていくような感触を覚えた。
ベッドから降り、販売機から煙草を一箱取り出した。
この際銘柄はどうでも良かった。
「いつも一緒に寝てた。その頃は俺、眠れてたんだよね。兄貴と枕並べて寝るの、大好きだった。兄貴の言ったとおりだな、拒否なんてしたことなかったよ。」
「その頃は子供だったからだろ、寝るの意味が違う。」
暁は思わず口を挟み、後悔する。
自分の口調がまるで坂下と兄の間を責めているように響いた気がした。
気まずさを誤魔化すようにマッチを擦り、煙草に火をつけると深々と吸った。
「兄貴が中学に入ると、さすがに別々に寝るようになったんだけどね。母親が、『お兄ちゃまはお勉強があるんだから』とか言い出して。でも、毎晩母親が寝静まる頃に、いつも兄貴は俺の布団に入りに来た。」
暁は胸のうちの黒い靄が胃や肺に達し、血管を通って全身に広がるような気がした。
「最初はうれしかったんだけどね。そのうち兄貴は少しずつ……布団の中で、いろいろとしてくるようになった。」
「そのこと、今まで誰かに……」
坂下は答えなかった。
『内緒だよ。父さんにも、母さんにも。知られたらナオはこの家から追い出されちゃうかもしれないよ。』
時に坂下の未発達な性器を愛撫しながら、時に坂下の手を自らの欲望に導きながら、雅人は坂下に囁いた。
『ナオが一人で寝るの嫌だって泣くから、俺は母さんの言いつけを破ってこうしてそばにいるんだよ。ナオのためなんだよ。』
自分のされていることの意味を理解できなくとも、兄との秘密は少しずつ坂下の心を蝕んだ。
内腿をまさぐる兄の手の感触、荒い息、肉体の変化、青臭い粘液。
子供騙しな性教育と、級友たちの間で氾濫する情報から、やがて坂下は自分の身に起こっていることを理解する。
後ろめたさは、罪悪感へと取って代わった。
兄の行為は、それ以上エスカレートすることはなかったが、大学生となって家を出た後も止むことはなく、帰省するたびに繰り返された。
『ナオ、もう身体は立派な大人だね。』
『こっちの大学受けろよ、そしたらずっと二人きりで暮らせるよ。』
『一緒に暮らせるようになったら、こんな風にこそこそとする必要ないね。』
部屋に鍵を取り付けたこともあった。
『馬鹿だな、ナオ。母さんを部屋に入れたくないのは分かるけど、そんなことしたら俺まで入れなくなるだろ。』
兄は知らぬ間に合鍵を作っていた。
兄の行為を拒むためには、起きているより他なかった。
宿題が終わらないから。テスト前で切羽詰っているから。
言い訳を重ね、一晩中一睡もせず机に向かった。
寝ちゃいけない、寝たら悪夢が訪れる、眠ることなんてできない。
「俺にもくれる?」
坂下はベッドから身を起こし、下着をつけると暁の方を向いた。
火をつけて一本差し出すと、坂下は慣れない手つきで煙草をつまんだ。
「吸うの、初めて?」
坂下は黙って肩をすくめる。
「吸い込むなよ。」
「え?」
「結構きつい、コレ。肺まで吸い込まずに、吹かすだけにしとけよ。」
忠告したそばから坂下は煙を吸い込んだらしく、顔をしかめて咽込んだ。
「…美味いわけじゃないけど、なんか落ち着く気がする。」
何度か咳払いをした後、坂下が感想を述べた。
「いつも吸ってるの?」
「昔吸ってた。今は、たまに吸う程度だよ。」
「不良じゃん。」
「昔はな。悪いこと一通りやった。でも、ちゃんと更正したぜ。」
「…もとに戻れるならいいよね。」
ふぅっと煙を吐き出しながら、坂下は呟いた。
誰だって過去には戻れない。起きてしまったことを、なかったことには出来ない。
暁自身が一番よく解っていることだ。
暁はリモコンに手を伸ばし、テレビをつけた。
行方不明の女子高生が遺体で発見されたというニュースが、テロップとともに映し出された。
テレビの画面に昏い瞳を向ける坂下の横顔に、暁の胸が締め付けられる。
坂下は、被害者の受けた暴行の意味を理解しているのだ。
無言の叫びに耳を傾けている。
自分の鈍感さを責められているような気がした。
「俺はこうして生きてるし、暴力振るわれたわけでもない。大騒ぎするほどひどい目に遭ったわけじゃないんだよな。むしろガキの頃は本当に可愛がられて。死ぬまで追い詰めるべきじゃなかった。」
煙草を挟んでいた坂下の指が震え、灰が太腿に落ちた。
暁はいたたまれない気分でテレビを消した。
「何言ってるんだよ、殺してないとか暴力とか、そういう問題じゃない。お前の兄貴は卑劣だ。犯罪者と同じだよ。いや、それよりもたちが悪い。自分の過ちを、死んで『なかったこと』にするなん て。そいつはお前に追い込まれたんじゃない、勝手に自分で破滅したんだ。」
暁は怒りで声が震えそうになるのを必死で押さえながら言った。
「俺と一緒にどこかに行こう。あんなことのあった家にいるから、お前はおかしくなるんだ。」
坂下は首を振る。
「俺の居場所なんてどこにもない。」
「もともと家にだってないんだろ、だったら俺と一緒に…」
「無理だよ。」
「なんで。誰も止めやしねえよ。兄貴のやってることに気づきもしないで、お前を追い詰めた親だって、口出す権利なんかない。」
「親とかそういう問題じゃなくて、俺たちは一緒になれない。さっきので判ったはずだよ。これから先、俺に付き合いきれる?暁の好きって何だよ?セックスも出来ない相手と恋愛ごっこなんてやれるの?好きな相手の性欲処理の役にさえ立てないんだぜ、俺。」
「止めろ!」
暁は思わず拳を握りかけたが、はっと我に返り、手を下ろした。
挑発されたとは言え、いとも容易く暴力に流される自分が情けなかった。
坂下の言葉も、自分の行動も、無性に哀しかった。
「止めろよ、そういう言い方。俺をお前の兄貴と一緒にするなよ、お前をそんな風になんて考えたことない。好きだから抱きたいと思ったけど、そんな風に汚い気持ちじゃない、俺は……」
言いながら、暁は言葉が続かなくなった。
自分だってつい先ほど坂下を力で押さえつけ、無理矢理身体を繋ごうとしたのだ。
坂下の兄とやっていることは変わらない。
坂下を凌辱しかけたことに、どんな言い訳もできない。
――坂下を守りたい。
誰がどの面を下げて言うのだ。
汚れた劣情を無様に曝け出しただけだった。
暁は胸がえぐられる思いだった。
同時に、坂下の存在が、とてつもなく重い荷物として肩に圧し掛かってくる。
無理だ、と暁は思った。
「……出ようぜ。もう時間過ぎてる。」
自分には坂下を背負うことは出来ない。
尻込みした暁を、 坂下は瞬きもせず見つめ、やがて静かに目を逸らした。
自分たちを繋いでいた糸は、もう解けてしまったのだ。
差し出されたヘルメットに、坂下は無言で首を振った。
「乗れよ。ほら。」
疲れた口調で促す暁に、坂下はヘルメットを押し返した。
「タクシーで帰るから。」
嫌味な言い方をしたと、坂下は後悔しかけ、すぐに気を取り直す。
これ以上嫌われようがかまわない。
軽蔑されることを覚悟して全てをさらけ出したのだ。
今更何を取り繕う必要があるのだろう。
きっと、もう二度と会うこともない。
来るときの、暁の身体に腕をまわした感触を思い出す。
吹き付ける風とバイクの振動に負けまいと、力いっぱいしがみついた。
もう一度腕をまわしたら、二度と離せなくなると思った。
しがみついて背中に顔を埋め、人目も憚らず泣き崩れてしまいそうな気がした。
バイクに跨り走り去る暁を、その姿が消えるまで坂下は見送った。
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