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第4章:新たな日々
第179話:オークの住処
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洞窟に入り少しすると、不快な生暖かい空気とともに生ゴミのような腐った臭いが漂ってきた。シャロンに聞かなくてもそれがオークの臭いだと分かるものだった。
そんな強烈な臭いの中で、シャロンにはどうにか『人間』の匂いを感じ取ることができないか調べてもらった。若干涙目にも見えるようなシャロンに申し訳なく思いつつ待つこと少し、シャロンが分岐路の1つを示した。
「この先にいるの?」
そう聞けば、これまでよりは自信なさげに頷かれた。さすがのシャロンでも、この臭いの中で、探すのは難しいのだろう。
もっとも私たちにはシャロンの判断よりも信用できるものはないので、シャロンが示した方向へ進むことにした。
シャロンに従い分岐路を進むこと数回、曲がった先にオークを2体発見した。どうやらその先にある通路なのか部屋なのかを守っているようで、両サイドに仁王立ちになっている。
この場所からでも表の喧騒は聞こえてくるし、道中も外へ向かうのであろうオークを何体も見てきた。しかしこの2体はここから動く様子がない。
当たり・・・かな?
確かめるしかない、か。2体なら簡単に処理できるしね。
私は『土魔法』』で円錐状の石弾を生み出し回転をかける。それから『風魔法』を使って速度を上げる準備を整えてから狙いを定める。
そして2体のオークの目を狙って、発射した。
石弾が目に突き刺さったオークはその場で膝から崩れ落ち、絶命した。
我ながらグロい殺し方だとは思うが、これには理由がある。
というのも、先ほど出会い頭に遭遇したオークにいつもの要領で石弾を放った際、身体に突き刺さりはしたものの、倒すことができなかった。その理由はおそらく、大気中の魔素濃度。
これまでの戦闘はクライスの大森林やその近くという空気中の魔素濃度が高い場所で行っていた。魔素濃度が高い場所では、ある程度セーブして魔法を使わないと、敵の魔獣が爆散したり魔石など有用な素材を破壊したりしてしまう。そのため、発動の際に使用する魔力量に意識を集中し、繰り返し訓練することで、適当な威力の魔法が使えるようにしてきた。
しかしこの場で、同じ感覚で魔法を使うと威力が落ちてしまう。かといって、魔力量を増やすのは危険だった。私の魔力量が常識外れなのはさすがに理解しており、洞窟の中で無理に威力を高めれば、洞窟自体を破壊しかねない。
そのため、威力は上がるものの魔力量を増やすよりは威力の想像がつく、回転と空気による補助を使った。加えて狙う場所を、肉が多く固いオークの身体ではなく、たぶん柔らかいであろう目を狙うことにしたのだ。
その結果は狙い通り。目に石弾が突き刺さったグロい死体に目を瞑れば、完璧な討伐方法だった。
見張りのオークを処理して中に入ると、少し広めの空間が広がっていた。
薄暗い空間に目をやると・・・・・・、10人くらいいる?
騎士ゴーレムに出入口を警戒させ、怖がらせてもいけないのでシャロンにも待つよう伝えてから部屋に向かって声をかける。
「ゼット村で捕らわれた人ですか?」
自分の声が部屋に響くのを聞き、少し待ったところで、部屋の奥から声が返ってきた。
「あ、あなたは?」
聞こえるのは若い女性の声だった。
「私はクルセイル大公領の者です! 襲われたゼット村を見て、村人の生き残りを探していました!」
私自身が大公であることは、最初は隠しておくことにしてある。ゼット村のような外れの村に住む者にとって、貴族とは人生のうちで見ることがあるかどうかという存在。自分の住む領の領主であればともかく、他領の領主、それも大公となれば身分が違いすぎて畏怖されてしまうらしい。なので、落ち着くまでは関係者と名乗るにとどめておく。
私の声から、女であることや『人間』であることは確認できたからなのか奥から人が集まってきた。今の私は『龍人化』なんか使っていないので、見た目は『人間』の若い女だしね。
「え、えっと・・・・・・。あ、あなた1人ですか・・・・・・?」
先ほど私に答えたのと同じ声の主が、私へ聞いてきた。
「今はね。洞窟の入り口で仲間がオークと戦ってるよ。私の役目は、捕まった村人を見つけて逃がすことなの」
私の「助ける」や「逃がす」という言葉に、集まってきた人たちは安堵の表情を浮かべる。
「それで、あなたたちの他に捕まっている村人はいる?」
数えたところ、ここにいるのは14人。そのうち私目線で子どもが4人だ。その全員が女性か女の子である。ゼット村の推定人口が300人であり、発見した死体が20体だったことを考えると、ここには280人近くがいる可能性があるのだけど・・・・・・
「そ、その。私たち、だけです・・・・・・。村人の多くがオークに捕まり、この部屋にいましたが・・・・・・、その。・・・・・・順番に連れて行かれて、悲鳴が聞こえて・・・・・・」
そこまで言って女性は言葉に詰まった。後ろの大人たちの様子を見れば同じ感じ。要するに、オークに食べられたか殺されたか。道中で死体を見ることは無かったが、恐らく生きてはいないのだろう・・・・・・
「そっか。・・・・・・ここから逃げましょう。歩ける?」
どうやら大きな怪我をしている人はいないようで、みんな逃げ出せそうだった。
私の言葉に、家族や友人が連れて行かれたのを見ていた女性たちは、ここにいない人を探しに行きたいという雰囲気を漂わせた。しかしその人たちが生きている可能性は限りなく低いし、14人を連れて残りを探す余裕は無い。
彼女たちもそれを理解したのか、こちらに向かってゆっくりと頷いた。
私はそれを確認してから、
「それじゃあ、着いてきて。従魔の魔獣と私に従うゴーレムがいるけど、驚かないでね。オークに気づかれたら困るから」
そう言うと、半分意味が分からないといった様子ではありながら、大人たちが頷いた。子どもたちはそれぞれ大人の女性にしがみついている。
私の問いかけに答えてくれていた女性の名前はアルス。23歳で村長夫妻の一人娘らしい。そしてアルスの父であり村長であったフリッタは、オークから村人を逃がそうとして殺されたらしい。そして母親も。
他の女性たちは旦那や子どもを殺され、4人の子どもたちは親を殺されていた。ここに連れてこられた際、自然と家族で固まっていたが、オークがそれを引き離すように順番に連れて行ったそうだ。
部屋の入り口付近にいたシャロンに気を失いそうになった人もいたが、なんとか耐えてもらい、騎士ゴーレムを見て理解が追いついていない感じではあったがそれも気にせずに、来た道を戻っていく。
明らかにオークの気配が薄くなっており、マーカスたちの陽動が効いているのが分かった。それはつまり、マーカスたちが激しい戦闘に巻き込まれていることを示している。不安な気持ちを拭うことはできないが、私は自分の役目を果たすしかない。
少し歩いていると、オーク2体と遭遇した。
私と距離は離れており、石弾の射線上には騎士ゴーレムがいた。
「シャロン、お願い!」
私の声と同時に、シャロンは驚異的な脚力でオークとの距離を詰める。そしてオークの首筋を噛み千切った。そして着地と同時に再びジャンプし、もう1体のオークの首を前脚で切り裂き吹き飛ばした。2体のオークの首からは大量の血が噴き出して、あっという間に倒れ伏すことになった。
「・・・お見事」
あまりの早業に言葉を失いながらも、シャロンを褒めて撫でておく。
村人たちも唖然としているが、それなりに物音を立ててしまったので、早いところ逃げなくてはならない。
「みんな。出口は近いよ。急いで!」
私の号令に、村人たちも正気を取り戻し、動き出した。
それから10体ほどのオークを始末して、洞窟から脱出することができた。
捕らわれてから飲まず食わずだったという村人たちに、水を作って飲ませながら、今後のことを考える。
最初に見つけた洞窟の入り口の方からは、今も戦闘音や騎士の声、オークの呻き声が聞こえてくる。マーカスを信じて任せているとはいえ、洞窟内で私たちが処理したオークの数から考えるに、ほとんどのオークがマーカスたちの元へ向かっていると思われる。
戦闘を始めてからそれなりに時間も経過しており、彼らの疲労も増していることだろう。
やっぱり、助けに行かないと・・・・・・
そんな強烈な臭いの中で、シャロンにはどうにか『人間』の匂いを感じ取ることができないか調べてもらった。若干涙目にも見えるようなシャロンに申し訳なく思いつつ待つこと少し、シャロンが分岐路の1つを示した。
「この先にいるの?」
そう聞けば、これまでよりは自信なさげに頷かれた。さすがのシャロンでも、この臭いの中で、探すのは難しいのだろう。
もっとも私たちにはシャロンの判断よりも信用できるものはないので、シャロンが示した方向へ進むことにした。
シャロンに従い分岐路を進むこと数回、曲がった先にオークを2体発見した。どうやらその先にある通路なのか部屋なのかを守っているようで、両サイドに仁王立ちになっている。
この場所からでも表の喧騒は聞こえてくるし、道中も外へ向かうのであろうオークを何体も見てきた。しかしこの2体はここから動く様子がない。
当たり・・・かな?
確かめるしかない、か。2体なら簡単に処理できるしね。
私は『土魔法』』で円錐状の石弾を生み出し回転をかける。それから『風魔法』を使って速度を上げる準備を整えてから狙いを定める。
そして2体のオークの目を狙って、発射した。
石弾が目に突き刺さったオークはその場で膝から崩れ落ち、絶命した。
我ながらグロい殺し方だとは思うが、これには理由がある。
というのも、先ほど出会い頭に遭遇したオークにいつもの要領で石弾を放った際、身体に突き刺さりはしたものの、倒すことができなかった。その理由はおそらく、大気中の魔素濃度。
これまでの戦闘はクライスの大森林やその近くという空気中の魔素濃度が高い場所で行っていた。魔素濃度が高い場所では、ある程度セーブして魔法を使わないと、敵の魔獣が爆散したり魔石など有用な素材を破壊したりしてしまう。そのため、発動の際に使用する魔力量に意識を集中し、繰り返し訓練することで、適当な威力の魔法が使えるようにしてきた。
しかしこの場で、同じ感覚で魔法を使うと威力が落ちてしまう。かといって、魔力量を増やすのは危険だった。私の魔力量が常識外れなのはさすがに理解しており、洞窟の中で無理に威力を高めれば、洞窟自体を破壊しかねない。
そのため、威力は上がるものの魔力量を増やすよりは威力の想像がつく、回転と空気による補助を使った。加えて狙う場所を、肉が多く固いオークの身体ではなく、たぶん柔らかいであろう目を狙うことにしたのだ。
その結果は狙い通り。目に石弾が突き刺さったグロい死体に目を瞑れば、完璧な討伐方法だった。
見張りのオークを処理して中に入ると、少し広めの空間が広がっていた。
薄暗い空間に目をやると・・・・・・、10人くらいいる?
騎士ゴーレムに出入口を警戒させ、怖がらせてもいけないのでシャロンにも待つよう伝えてから部屋に向かって声をかける。
「ゼット村で捕らわれた人ですか?」
自分の声が部屋に響くのを聞き、少し待ったところで、部屋の奥から声が返ってきた。
「あ、あなたは?」
聞こえるのは若い女性の声だった。
「私はクルセイル大公領の者です! 襲われたゼット村を見て、村人の生き残りを探していました!」
私自身が大公であることは、最初は隠しておくことにしてある。ゼット村のような外れの村に住む者にとって、貴族とは人生のうちで見ることがあるかどうかという存在。自分の住む領の領主であればともかく、他領の領主、それも大公となれば身分が違いすぎて畏怖されてしまうらしい。なので、落ち着くまでは関係者と名乗るにとどめておく。
私の声から、女であることや『人間』であることは確認できたからなのか奥から人が集まってきた。今の私は『龍人化』なんか使っていないので、見た目は『人間』の若い女だしね。
「え、えっと・・・・・・。あ、あなた1人ですか・・・・・・?」
先ほど私に答えたのと同じ声の主が、私へ聞いてきた。
「今はね。洞窟の入り口で仲間がオークと戦ってるよ。私の役目は、捕まった村人を見つけて逃がすことなの」
私の「助ける」や「逃がす」という言葉に、集まってきた人たちは安堵の表情を浮かべる。
「それで、あなたたちの他に捕まっている村人はいる?」
数えたところ、ここにいるのは14人。そのうち私目線で子どもが4人だ。その全員が女性か女の子である。ゼット村の推定人口が300人であり、発見した死体が20体だったことを考えると、ここには280人近くがいる可能性があるのだけど・・・・・・
「そ、その。私たち、だけです・・・・・・。村人の多くがオークに捕まり、この部屋にいましたが・・・・・・、その。・・・・・・順番に連れて行かれて、悲鳴が聞こえて・・・・・・」
そこまで言って女性は言葉に詰まった。後ろの大人たちの様子を見れば同じ感じ。要するに、オークに食べられたか殺されたか。道中で死体を見ることは無かったが、恐らく生きてはいないのだろう・・・・・・
「そっか。・・・・・・ここから逃げましょう。歩ける?」
どうやら大きな怪我をしている人はいないようで、みんな逃げ出せそうだった。
私の言葉に、家族や友人が連れて行かれたのを見ていた女性たちは、ここにいない人を探しに行きたいという雰囲気を漂わせた。しかしその人たちが生きている可能性は限りなく低いし、14人を連れて残りを探す余裕は無い。
彼女たちもそれを理解したのか、こちらに向かってゆっくりと頷いた。
私はそれを確認してから、
「それじゃあ、着いてきて。従魔の魔獣と私に従うゴーレムがいるけど、驚かないでね。オークに気づかれたら困るから」
そう言うと、半分意味が分からないといった様子ではありながら、大人たちが頷いた。子どもたちはそれぞれ大人の女性にしがみついている。
私の問いかけに答えてくれていた女性の名前はアルス。23歳で村長夫妻の一人娘らしい。そしてアルスの父であり村長であったフリッタは、オークから村人を逃がそうとして殺されたらしい。そして母親も。
他の女性たちは旦那や子どもを殺され、4人の子どもたちは親を殺されていた。ここに連れてこられた際、自然と家族で固まっていたが、オークがそれを引き離すように順番に連れて行ったそうだ。
部屋の入り口付近にいたシャロンに気を失いそうになった人もいたが、なんとか耐えてもらい、騎士ゴーレムを見て理解が追いついていない感じではあったがそれも気にせずに、来た道を戻っていく。
明らかにオークの気配が薄くなっており、マーカスたちの陽動が効いているのが分かった。それはつまり、マーカスたちが激しい戦闘に巻き込まれていることを示している。不安な気持ちを拭うことはできないが、私は自分の役目を果たすしかない。
少し歩いていると、オーク2体と遭遇した。
私と距離は離れており、石弾の射線上には騎士ゴーレムがいた。
「シャロン、お願い!」
私の声と同時に、シャロンは驚異的な脚力でオークとの距離を詰める。そしてオークの首筋を噛み千切った。そして着地と同時に再びジャンプし、もう1体のオークの首を前脚で切り裂き吹き飛ばした。2体のオークの首からは大量の血が噴き出して、あっという間に倒れ伏すことになった。
「・・・お見事」
あまりの早業に言葉を失いながらも、シャロンを褒めて撫でておく。
村人たちも唖然としているが、それなりに物音を立ててしまったので、早いところ逃げなくてはならない。
「みんな。出口は近いよ。急いで!」
私の号令に、村人たちも正気を取り戻し、動き出した。
それから10体ほどのオークを始末して、洞窟から脱出することができた。
捕らわれてから飲まず食わずだったという村人たちに、水を作って飲ませながら、今後のことを考える。
最初に見つけた洞窟の入り口の方からは、今も戦闘音や騎士の声、オークの呻き声が聞こえてくる。マーカスを信じて任せているとはいえ、洞窟内で私たちが処理したオークの数から考えるに、ほとんどのオークがマーカスたちの元へ向かっていると思われる。
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