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幕間:ガッドでの新生活
幕間③:昇格条件
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~カイト視点~
冒険者ギルドで依頼を受けるようになって1ヶ月が経過した。
手頃な魔獣の討伐依頼や素材の納品依頼がある場合にはそれを受け、無いときは常設されている薬草採集の依頼を受けたり、騎士団に混じって模擬戦をしたりしていた。
そんなある日、いつもの様に冒険者ギルドに行くと受付のお姉さんに声を掛けられた。
「アイアンランクのフォブス様、カイト様ですね。お手数ですがギルドマスターがお呼びですので、マスターの部屋へお越しいただけますか?」
断る理由もないし、そもそも基本的に冒険者はギルドマスターや職員からの呼び出しを断れない。なので、案内に従いギルドマスターの部屋に入った。
ギルドマスターの部屋では、ソメインさんが奥の机で大量の書類に埋もれていた。
「わざわざ申し訳ないフォブス様、カイト様」
「お久しぶりです、ソメインさん」
机の前にある応接用と思われるソファーに座ると、ソメインさんも出てきて反対側に座った。
「それで、今日はどうしたんですか?」
「2人が本格的に活動を始めて1ヶ月になりますが、冒険者の仕事は慣れましたか?」
「魔獣や魔物を狩るのにも慣れてきたと思います」
「採集とかもコツが掴めてきたと思います」
フォブスが答え、僕も答える。フォブスは1ヶ月前に初めて生きた魔獣と戦い倒したのに、今では戦いの立ち回りがかなり上達していた。魔法の精度もかなり向上していると思う。
僕の場合は、今更魔獣と戦うことに問題は無かったけど、したことの無かった薬草採集は、最初は結構戸惑った。目的の薬草を見つけるのが大変なのはもちろん、薬草によって採集する方法や必要な箇所が異なるし、採集してから持ち帰るまでの保管方法に指定があるものもある。最初はそれに失敗して、薬草の価値を下げてしまった。
「そうですか。今日お呼びしたのは、お二人のランクアップについてです。お二人はこの1ヶ月で、アイアンランクからブロンズランクへの昇格に必要な依頼数の目安をクリアしています。加えて戦闘能力は申し分有りません。なので、昇格を検討しているのですが、1つ問題がありまして・・・」
「・・・・・・問題、ですか?」
「はい。アイアンランクからブロンズランクへの昇格には、原則として単純な依頼数に加えて大きく3種類の依頼を達成している必要があります」
「3種類?」
「はい。採集系の依頼、魔獣関連の依頼、護衛や盗賊の討伐など対人関係の依頼です。これら3種類の依頼をこなすことが原則となっています。ですが、お二人は・・・」
「盗賊の討伐も護衛もしたこと無いですね」
「はい。お二人のご身分を考えますと当然だと思います。これについては、貴族の子女が冒険者として活動する際の特例として、その他の項目で問題なければ免除し、ギルドマスターの権限で昇格させることも可能です。ですので、一応お二人のご意見をお伺いしておこうと思いまして」
うーん、どうしよう。護衛依頼はさすがにできない。ちなみに僕たちが依頼を受けているときは、完全に気配を絶ったフェイが着いてきている。本来はバイズ公爵領の騎士団から護衛が出される予定だったのだが、フェイがいれば最悪の場合でも安全だし、騎士団が着いてくれば魔獣に気づかれるし訓練にもならない。というか、依頼がこなせない。
そのため2人でラムスさんに直訴して、なんとかフェイ1人にしてもらったのだ。まあこれも、少し過保護というか自分が苦手なため、過剰にフォブスを心配していたラムスさんの暴走だったので、グレイさんやオランドさんに説得されることで、折れてくれた。
それにフェイってかなり強いだろうし、僕自身もスキル使えばそれなりに強いからね。
とはいえ、一応はフェイに守られている身なわけで、そんな僕たちが護衛の依頼を受けるのは違うだろう。となると、盗賊の討伐になるのだけど・・・
そう考えているとフォブスが、ソメインに問いかけた。
「その、祖父はどうしたのですか?」
「と、言いますと?」
「祖父は昔、シルバーランクの冒険者だったと聞きました。祖父が昇格するときは、どうしたのでしょうか?」
「ああ、なるほど。アーマス様は盗賊を討伐しておられます。昇格のためにではなく、依頼が出ていれば受けていることが多かったと記憶しております」
「・・・そうなんですね。なあ、カイト」
「ん、いいよ。受けよう、盗賊の討伐依頼」
「ああ。ありがとう」
アーマスさんが元シルバーランクの冒険者だったと知ったときから、フォブスは一段とアーマスさんへの憧れを強くしていた。
それに、このギルドに依頼が出ているってことは、盗賊がいるのはバイズ公爵領の中ってことになる。公爵家の人間としては見過ごせないんだろうなー
「・・・そ、そうですか。では、受ける方向で話を進めますね」
「「はい」」
ソメインさんは断ってほしかったみたい。そりゃ、進んで貴族の子女に勧めたくはないのだろう。冒険者ギルドが国や領から独立しているとはいえ、領主といい関係を継続したいとは思うはずだしね・・・
「では改めて。現在、ガッドの東側に延びエズワルド侯爵領へと続いている街道上に、盗賊が出没しています。ここ1ヶ月で、7つの商隊が襲われ3名の死者も出ています。盗賊の規模自体は10名程度で、これまでは積み荷や金を渡せば危害を加えられることは無かったので、冒険者ギルドに依頼が出されていました。しかし、死者が出てしまいました。そのため、このまま解決できないと騎士団の管轄になると思われます。バイズ公爵家のフォブス様の前でこのような発言をするのは避けたかったのですが、冒険者ギルドとしては騎士団に移管する前に片付けたいのです。まあ、冒険者ギルドでできなかった盗賊の討伐を騎士団が代わりにやったというのは、その、困るわけです・・・」
冒険者ギルドと騎士団の棲み分けか・・・
領ごとにその棲み分けは異なるらしいけど、最近は減ったとはいえ対魔獣・魔物に主眼が置かれていた旧バイズ辺境伯領では、中小規模の盗賊は冒険者が担当していた。それは今でも変わっていない。なので、その盗賊討伐を騎士団がやってしまうのは、ギルドマスターとしては避けたいのだろう。
「くだらないと思われるでしょうが、冒険者の仕事を守るためには仕方がないことでして・・・」
「いえ。冒険者ギルドと良好な関係を築くのは、領主にとっても大切なことです。しかし、同じく領主としては、人を殺している盗賊を長く放置もできない・・・」
フォブスが次期領主の息子としての立場から言葉を返す。僕もこれには同感だ。
「仰るとおりでございます。そのため、明日、いくつかのパーティを集めて討伐へ乗り出す予定でした。フォブス様とカイト様もそちらに加わっていただきたいと思います」
「「分かりました」」
明日の集合時間を確認してから冒険者ギルドを後にした。2人で相談した結果、とりあえずオランドさんに事情を話してみることにした。というのも、僕たちは盗賊の討伐に初めて参加する。魔獣を狩るのと勝手が違うのは間違いない。それに、場合によっては人を殺めることになる。盗賊を殺すのは仕方ないと思うけど、経験したことがある騎士団長のオランドさんに、話だけでも聞いてみようと思ったのだ。
「東の街道に出る盗賊、か・・・」
「はい。明日、討伐に参加することになりました」
「そうか。報告は受けていたが、依頼という形ではなく、冒険者ギルド主導で動いてくれるのは助かったな。さすがにこれ以上は放置できない問題だったからな・・・」
「騎士団が動く予定だったのか?」
「死人が出ましたからな。盗賊の討伐は、領主からの依頼という形で冒険者ギルドに出しているので、進展が無ければ依頼を取下げ騎士団が動くことになったと思いますな。ですが冒険者ギルドはいい顔をしないし、できれば冒険者ギルドで片付けてほしいと思っていました」
なるほど。そこの棲み分けは共通認識なんだな・・・
けど、盗賊の討伐1つを見ても、領所属の騎士団と冒険者ギルドの棲み分けやその後の処理とか、領主って大変だなー・・・
「ああ、そうだ、カイト。盗賊の討伐ではスキルは好きに使ってくれ」
「分かりました」
「魔獣を狩るのとは違って不測の事態が起こりやすいからな。お前らの身の安全が最優先だ」
「はい」
冒険者ギルドで依頼を受けるようになって1ヶ月が経過した。
手頃な魔獣の討伐依頼や素材の納品依頼がある場合にはそれを受け、無いときは常設されている薬草採集の依頼を受けたり、騎士団に混じって模擬戦をしたりしていた。
そんなある日、いつもの様に冒険者ギルドに行くと受付のお姉さんに声を掛けられた。
「アイアンランクのフォブス様、カイト様ですね。お手数ですがギルドマスターがお呼びですので、マスターの部屋へお越しいただけますか?」
断る理由もないし、そもそも基本的に冒険者はギルドマスターや職員からの呼び出しを断れない。なので、案内に従いギルドマスターの部屋に入った。
ギルドマスターの部屋では、ソメインさんが奥の机で大量の書類に埋もれていた。
「わざわざ申し訳ないフォブス様、カイト様」
「お久しぶりです、ソメインさん」
机の前にある応接用と思われるソファーに座ると、ソメインさんも出てきて反対側に座った。
「それで、今日はどうしたんですか?」
「2人が本格的に活動を始めて1ヶ月になりますが、冒険者の仕事は慣れましたか?」
「魔獣や魔物を狩るのにも慣れてきたと思います」
「採集とかもコツが掴めてきたと思います」
フォブスが答え、僕も答える。フォブスは1ヶ月前に初めて生きた魔獣と戦い倒したのに、今では戦いの立ち回りがかなり上達していた。魔法の精度もかなり向上していると思う。
僕の場合は、今更魔獣と戦うことに問題は無かったけど、したことの無かった薬草採集は、最初は結構戸惑った。目的の薬草を見つけるのが大変なのはもちろん、薬草によって採集する方法や必要な箇所が異なるし、採集してから持ち帰るまでの保管方法に指定があるものもある。最初はそれに失敗して、薬草の価値を下げてしまった。
「そうですか。今日お呼びしたのは、お二人のランクアップについてです。お二人はこの1ヶ月で、アイアンランクからブロンズランクへの昇格に必要な依頼数の目安をクリアしています。加えて戦闘能力は申し分有りません。なので、昇格を検討しているのですが、1つ問題がありまして・・・」
「・・・・・・問題、ですか?」
「はい。アイアンランクからブロンズランクへの昇格には、原則として単純な依頼数に加えて大きく3種類の依頼を達成している必要があります」
「3種類?」
「はい。採集系の依頼、魔獣関連の依頼、護衛や盗賊の討伐など対人関係の依頼です。これら3種類の依頼をこなすことが原則となっています。ですが、お二人は・・・」
「盗賊の討伐も護衛もしたこと無いですね」
「はい。お二人のご身分を考えますと当然だと思います。これについては、貴族の子女が冒険者として活動する際の特例として、その他の項目で問題なければ免除し、ギルドマスターの権限で昇格させることも可能です。ですので、一応お二人のご意見をお伺いしておこうと思いまして」
うーん、どうしよう。護衛依頼はさすがにできない。ちなみに僕たちが依頼を受けているときは、完全に気配を絶ったフェイが着いてきている。本来はバイズ公爵領の騎士団から護衛が出される予定だったのだが、フェイがいれば最悪の場合でも安全だし、騎士団が着いてくれば魔獣に気づかれるし訓練にもならない。というか、依頼がこなせない。
そのため2人でラムスさんに直訴して、なんとかフェイ1人にしてもらったのだ。まあこれも、少し過保護というか自分が苦手なため、過剰にフォブスを心配していたラムスさんの暴走だったので、グレイさんやオランドさんに説得されることで、折れてくれた。
それにフェイってかなり強いだろうし、僕自身もスキル使えばそれなりに強いからね。
とはいえ、一応はフェイに守られている身なわけで、そんな僕たちが護衛の依頼を受けるのは違うだろう。となると、盗賊の討伐になるのだけど・・・
そう考えているとフォブスが、ソメインに問いかけた。
「その、祖父はどうしたのですか?」
「と、言いますと?」
「祖父は昔、シルバーランクの冒険者だったと聞きました。祖父が昇格するときは、どうしたのでしょうか?」
「ああ、なるほど。アーマス様は盗賊を討伐しておられます。昇格のためにではなく、依頼が出ていれば受けていることが多かったと記憶しております」
「・・・そうなんですね。なあ、カイト」
「ん、いいよ。受けよう、盗賊の討伐依頼」
「ああ。ありがとう」
アーマスさんが元シルバーランクの冒険者だったと知ったときから、フォブスは一段とアーマスさんへの憧れを強くしていた。
それに、このギルドに依頼が出ているってことは、盗賊がいるのはバイズ公爵領の中ってことになる。公爵家の人間としては見過ごせないんだろうなー
「・・・そ、そうですか。では、受ける方向で話を進めますね」
「「はい」」
ソメインさんは断ってほしかったみたい。そりゃ、進んで貴族の子女に勧めたくはないのだろう。冒険者ギルドが国や領から独立しているとはいえ、領主といい関係を継続したいとは思うはずだしね・・・
「では改めて。現在、ガッドの東側に延びエズワルド侯爵領へと続いている街道上に、盗賊が出没しています。ここ1ヶ月で、7つの商隊が襲われ3名の死者も出ています。盗賊の規模自体は10名程度で、これまでは積み荷や金を渡せば危害を加えられることは無かったので、冒険者ギルドに依頼が出されていました。しかし、死者が出てしまいました。そのため、このまま解決できないと騎士団の管轄になると思われます。バイズ公爵家のフォブス様の前でこのような発言をするのは避けたかったのですが、冒険者ギルドとしては騎士団に移管する前に片付けたいのです。まあ、冒険者ギルドでできなかった盗賊の討伐を騎士団が代わりにやったというのは、その、困るわけです・・・」
冒険者ギルドと騎士団の棲み分けか・・・
領ごとにその棲み分けは異なるらしいけど、最近は減ったとはいえ対魔獣・魔物に主眼が置かれていた旧バイズ辺境伯領では、中小規模の盗賊は冒険者が担当していた。それは今でも変わっていない。なので、その盗賊討伐を騎士団がやってしまうのは、ギルドマスターとしては避けたいのだろう。
「くだらないと思われるでしょうが、冒険者の仕事を守るためには仕方がないことでして・・・」
「いえ。冒険者ギルドと良好な関係を築くのは、領主にとっても大切なことです。しかし、同じく領主としては、人を殺している盗賊を長く放置もできない・・・」
フォブスが次期領主の息子としての立場から言葉を返す。僕もこれには同感だ。
「仰るとおりでございます。そのため、明日、いくつかのパーティを集めて討伐へ乗り出す予定でした。フォブス様とカイト様もそちらに加わっていただきたいと思います」
「「分かりました」」
明日の集合時間を確認してから冒険者ギルドを後にした。2人で相談した結果、とりあえずオランドさんに事情を話してみることにした。というのも、僕たちは盗賊の討伐に初めて参加する。魔獣を狩るのと勝手が違うのは間違いない。それに、場合によっては人を殺めることになる。盗賊を殺すのは仕方ないと思うけど、経験したことがある騎士団長のオランドさんに、話だけでも聞いてみようと思ったのだ。
「東の街道に出る盗賊、か・・・」
「はい。明日、討伐に参加することになりました」
「そうか。報告は受けていたが、依頼という形ではなく、冒険者ギルド主導で動いてくれるのは助かったな。さすがにこれ以上は放置できない問題だったからな・・・」
「騎士団が動く予定だったのか?」
「死人が出ましたからな。盗賊の討伐は、領主からの依頼という形で冒険者ギルドに出しているので、進展が無ければ依頼を取下げ騎士団が動くことになったと思いますな。ですが冒険者ギルドはいい顔をしないし、できれば冒険者ギルドで片付けてほしいと思っていました」
なるほど。そこの棲み分けは共通認識なんだな・・・
けど、盗賊の討伐1つを見ても、領所属の騎士団と冒険者ギルドの棲み分けやその後の処理とか、領主って大変だなー・・・
「ああ、そうだ、カイト。盗賊の討伐ではスキルは好きに使ってくれ」
「分かりました」
「魔獣を狩るのとは違って不測の事態が起こりやすいからな。お前らの身の安全が最優先だ」
「はい」
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