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24歳の花純の隠し事
3 恋人になれなくて
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合宿で知り合った矢代明治と、私は度々会うようになっていました。大学の食堂で一緒に昼食を食べたり、図書館に行き二人で勉強をしたりしていました。私達二人は、恋愛には初心な事もあり、友達から脱し切れない関係が続いていました。それでも、映画や遊園地にも出掛けるようになり、お互いを異性として意識するようになっていきました。
「明治君は、女の子と付き合った経験はあるの?」
「あるけど、高校の時に思い切り振られて、それからはないな。」
そう言う彼と一緒にいる事で、私は安心感を得ていましたが、正直なところ物足りなさも覚えていました。
大学4年の9月、教員採用試験のお疲れ会という名目で、私達は二人で飲んでいました。私は東京の中学校が第1志望で、彼は地元の金沢の高校を受験し、受かれば帰るつもりでいました。
「私を置いて金沢に帰るのは、寂しくないの?」
彼は下戸で、私一人酔って絡んでいました。
「私たちの関係は何なのよ!恋人じゃないし、友達?明治君は、私のことをどう思っているのか、訊かせてよ!それに、いつまで坂下さんと呼んでるの?私が下の名前で呼んでいるのに、花純と呼んでよ!」
「どうって、花純・・さんと一緒にいると楽しいし、何でも話せる相手だと思っている。ただ恋人かと訊かれると違うような気がするけど、坂下さんの事は好きだよ!僕は友達と恋人の違いが分からなくて、どうすれば恋人なのかな?」
私は煮え切らない彼の態度に、段々いらいらしてきました。
「あのさ!友達は友達、恋人は恋人なんだよ。どうすれば?君は男でしょ。本能に従って行動してみなさいよ!それを受け入れてくれたら、恋人なんだよ!」
自分でも何を言っているのか分からず、何をしたいのかも分からず混乱していました。その日は何もなく、そのまま別れました。
「明治君は、女の子と付き合った経験はあるの?」
「あるけど、高校の時に思い切り振られて、それからはないな。」
そう言う彼と一緒にいる事で、私は安心感を得ていましたが、正直なところ物足りなさも覚えていました。
大学4年の9月、教員採用試験のお疲れ会という名目で、私達は二人で飲んでいました。私は東京の中学校が第1志望で、彼は地元の金沢の高校を受験し、受かれば帰るつもりでいました。
「私を置いて金沢に帰るのは、寂しくないの?」
彼は下戸で、私一人酔って絡んでいました。
「私たちの関係は何なのよ!恋人じゃないし、友達?明治君は、私のことをどう思っているのか、訊かせてよ!それに、いつまで坂下さんと呼んでるの?私が下の名前で呼んでいるのに、花純と呼んでよ!」
「どうって、花純・・さんと一緒にいると楽しいし、何でも話せる相手だと思っている。ただ恋人かと訊かれると違うような気がするけど、坂下さんの事は好きだよ!僕は友達と恋人の違いが分からなくて、どうすれば恋人なのかな?」
私は煮え切らない彼の態度に、段々いらいらしてきました。
「あのさ!友達は友達、恋人は恋人なんだよ。どうすれば?君は男でしょ。本能に従って行動してみなさいよ!それを受け入れてくれたら、恋人なんだよ!」
自分でも何を言っているのか分からず、何をしたいのかも分からず混乱していました。その日は何もなく、そのまま別れました。
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