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24歳の真莉愛の隠し事
2 一つになりたくて
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私と純人さんが会えるのは2週間に1度ぐらいでしたが、キスによって親密さは増していました。そして、彼の部屋で食事をしたり、話をしたりするようになっていました。しかし、彼はキス以上を求めようとせず、私は次第に不満を口にするようになっていました。
「私って、女性としての魅力がないのかな?純人さんが何を考えているのか、最近分からなくなった。恋愛は心の結び付きが始めだけど、それだけでは物足りなくなるのかな。二人の気持ちが通じ合うためには、どうしたら良いの?」
「ごめんね!真莉愛の気持ちはよく分かっているけど、今は大切にしたいと思っている。俺だって、キスより先に進みたいけど、もう少し待ってほしい。」
彼がためらっているのは何故か、元カノが原因だと分かっていても、どうすれば良いのか分からず、私は着ている服を脱いで下着だけになって、彼の前に立ちました。彼は驚いて目を見張っていましたが、
「私を今すぐに抱いて!純人さんと一つになりたいの!」と私は言いました。純人さんは私を抱き寄せて、耳元でつぶやきました。
「真莉愛のことは好きだけど、今の俺に君を抱く資格はないんだ。」
「どういう事なの?元カノとまだ付き合っているの?教えてよ!」
私は、自分の思い切った行動を受け入れてもらえず、ショックを隠せませんでした。彼が服で私の裸の身体を隠し、告白してきました。
「実は、この前の連休に北海道から彼女が来たんだ。俺としては別れたつもりが、彼女はそうでなかったみたいで、一晩一緒に過ごしたんだ。」
「何よ、それ!この部屋で彼女と二人で、どうしたの?」
「どうもしてないよ。俺には真莉愛という彼女ができて、遠距離は無理だから別れようと話をした。でも、なかなか分かってもらえなくて、泊まる事になったんだ。俺がはっきりしなかったのが、悪かったと思っている。」
私は彼の話を静かに聞いていましたが、それ以上聞いていられませんでした。
「でも、まだ別れていないんだよね。純人さんが理解できない!」と言って、部屋を飛び出しました。
私が行く当てもなく街をさまよっていると、一人の男が声を掛けてきました。
「真莉愛か?久し振りだな。」と言ってきたのは、高校時代に付き合っていた榎翔之介でした。彼は夜の街で、黒服のアルバイトをして暮らしていました。
「誰かと思ったら、翔君?大人っぽくなったね。」
私達は懐かしさで意気投合し、居酒屋に行きました。高校の時にひどい目に遭わされた私ですが、純人さんの事で落ち込んでいて、過去の事として許していました。ビールや酎ハイを飲んで、私は呂律が廻らなくなっていました。
「私の彼氏はひどいんだよ!元カノとまだ続いていて、一緒に一晩過ごしたんだって。信じられないよね、翔君!君は彼女とかいるの?」
「俺は、あの時から真莉愛一筋で、今でも好きだよ!」
「ふざけんなよ!君はあの時、私に何をしたのか忘れたのか?後輩と二股掛けられて、傷付いたんだから。男は皆、信じられないよ!」
私は酔いつぶれてしまい、そこから意識が遠のいていきました。
翌朝目を覚ますと、私は純人さんの部屋に寝かされていました。事情を訊くと、意識を失った私を、翔君がホテルに連れ込もうとしている所を助けてたという事でした。そういえば、翔君がトイレに立った隙に、私は花純にメールを送っていた事を思い出しました。それを心配した花純が、純人さんに連絡したらしいのです。
「真莉愛が無茶をしたのは、俺に責任があるんだね。俺が優柔不断だから、君に余計な気を遣わしたと反省している。真莉愛のことが好きで、大切な存在だと思っている。だから、元の彼女とはきっぱりと別れるよ。」
「本当に?私が大切だと思ってくれるの?じゃあ、私、安心して待っていて良いんだよね。その時が来たら、私と…。」
私は彼に抱き締められながら、自分の軽率な行動を恥じていました。そんな私を優しく受け止めてくれる彼の事を、信じて待つ事にしました。
「私って、女性としての魅力がないのかな?純人さんが何を考えているのか、最近分からなくなった。恋愛は心の結び付きが始めだけど、それだけでは物足りなくなるのかな。二人の気持ちが通じ合うためには、どうしたら良いの?」
「ごめんね!真莉愛の気持ちはよく分かっているけど、今は大切にしたいと思っている。俺だって、キスより先に進みたいけど、もう少し待ってほしい。」
彼がためらっているのは何故か、元カノが原因だと分かっていても、どうすれば良いのか分からず、私は着ている服を脱いで下着だけになって、彼の前に立ちました。彼は驚いて目を見張っていましたが、
「私を今すぐに抱いて!純人さんと一つになりたいの!」と私は言いました。純人さんは私を抱き寄せて、耳元でつぶやきました。
「真莉愛のことは好きだけど、今の俺に君を抱く資格はないんだ。」
「どういう事なの?元カノとまだ付き合っているの?教えてよ!」
私は、自分の思い切った行動を受け入れてもらえず、ショックを隠せませんでした。彼が服で私の裸の身体を隠し、告白してきました。
「実は、この前の連休に北海道から彼女が来たんだ。俺としては別れたつもりが、彼女はそうでなかったみたいで、一晩一緒に過ごしたんだ。」
「何よ、それ!この部屋で彼女と二人で、どうしたの?」
「どうもしてないよ。俺には真莉愛という彼女ができて、遠距離は無理だから別れようと話をした。でも、なかなか分かってもらえなくて、泊まる事になったんだ。俺がはっきりしなかったのが、悪かったと思っている。」
私は彼の話を静かに聞いていましたが、それ以上聞いていられませんでした。
「でも、まだ別れていないんだよね。純人さんが理解できない!」と言って、部屋を飛び出しました。
私が行く当てもなく街をさまよっていると、一人の男が声を掛けてきました。
「真莉愛か?久し振りだな。」と言ってきたのは、高校時代に付き合っていた榎翔之介でした。彼は夜の街で、黒服のアルバイトをして暮らしていました。
「誰かと思ったら、翔君?大人っぽくなったね。」
私達は懐かしさで意気投合し、居酒屋に行きました。高校の時にひどい目に遭わされた私ですが、純人さんの事で落ち込んでいて、過去の事として許していました。ビールや酎ハイを飲んで、私は呂律が廻らなくなっていました。
「私の彼氏はひどいんだよ!元カノとまだ続いていて、一緒に一晩過ごしたんだって。信じられないよね、翔君!君は彼女とかいるの?」
「俺は、あの時から真莉愛一筋で、今でも好きだよ!」
「ふざけんなよ!君はあの時、私に何をしたのか忘れたのか?後輩と二股掛けられて、傷付いたんだから。男は皆、信じられないよ!」
私は酔いつぶれてしまい、そこから意識が遠のいていきました。
翌朝目を覚ますと、私は純人さんの部屋に寝かされていました。事情を訊くと、意識を失った私を、翔君がホテルに連れ込もうとしている所を助けてたという事でした。そういえば、翔君がトイレに立った隙に、私は花純にメールを送っていた事を思い出しました。それを心配した花純が、純人さんに連絡したらしいのです。
「真莉愛が無茶をしたのは、俺に責任があるんだね。俺が優柔不断だから、君に余計な気を遣わしたと反省している。真莉愛のことが好きで、大切な存在だと思っている。だから、元の彼女とはきっぱりと別れるよ。」
「本当に?私が大切だと思ってくれるの?じゃあ、私、安心して待っていて良いんだよね。その時が来たら、私と…。」
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