少女たちの春【隠し言】私たちの24歳

秋 夕紀

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24歳の櫻子の隠し言

3 レイプで傷付いて

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 黒岩圭吾とは、あれから6回ほどデートしました。ロミオさんと秘密の実習をしてから1週間後に、黒岩さんと会いました。その時、ロミオさんとの事に気を良くしていた私は、黒岩さんにも同じ事を仕掛けました。彼とは何回か会って信頼関係もできたし、危険な人物ではないと判断していました。
「変な事を言いますけど、私と実習をしてみませんか?」
「えっ?実習とは、どういう事?」と彼は怪訝けげんそうに訊いてきました。
「私と二人切りになってみて、反応するかどうか試してみませんか?」
 私の誘いに怪訝そうにしていた彼は、自分の部屋に誘ってきました。タクシーに乗って30分ぐらい、マンションの5階に案内されました。部屋のドアを開けて、先に入るようにと促され靴を脱ぐと、いきなり後ろから突き飛ばされました。私は何が起きたか分からずに廊下にうずくまっていると、彼に手を後ろに廻されてガムテープで縛られました。口も塞がれ、抱きかかえて引きずられ、ベッドに投げ出されました。
 私は必死に抵抗しましたが身動きが取れず、彼にされるままになっていました。セーターとブラジャーを首元までたくし上げられ、彼の手で乳房をまれ、ねちっこい口で犯されました。この場から逃げたい一心で身体を動かすと、彼にほおを打たれ、私は恐ろしさで震えていました。
「大人しくしないと、どうなるか知らないよ!良いおっぱいしてるね。」
 乳房を散々練ぶり続けた後、スカートとショーツを脱がされ、恥ずかしい姿を彼の目の前にさらしていました。堅く閉じていた脚をM字に広げられ、誰にも見せた事も触られた事もない陰部を、彼の口と舌は容赦なくめ廻していました。恐怖心と羞恥しゅうち心で気を失いそうで、更に気持ちの悪さで吐きそうになりました。彼の行為は執拗で、私の膣の入口に指が挿し入れられた時には、痛さで身をよじっていました。私がここまで守ってきたバージンを、こんな形で奪われてしまうとはくやみ切れません。
「いいね!濡れてきたよ。ここは感じていて、俺を欲しがってるんだね。待っててよ、今入れてやるからな。避妊しなくてもいいよな!」と言って、彼の猛々たけだけしい生の陰茎が、私の陰部に押し当てられたかと思うと、強引に膣の中に入ってきました。初めての私をいたわる事もせず、痛さにこらえる私をなぐさめる事もせず、彼は激しく腰を動かし続けました。私は声を上げる事もできず、ただ涙だけがその辛さを表していました。
 彼が射精し終わるまでを、とても長い時間に感じました。
「何だ、初めてだったのか。男をコケにした罰が当たったんだぜ!お嬢さん。俺は不能でなくて、こういう形でなければ興奮しないんだよ。」と言って、私を解放しました。私は泣きながら、身づくろいをして彼の部屋を出ました。
身体の痛みと恐ろしさで気が動転し、どこをどうやって帰ったのか分からないまま、部屋でシャワーを浴びていました。けがらわしい男に破瓜はかされた痛みは心の痛みに代わり、恐怖心は憎悪と恨みに化していました。一方で、自責の念にとらわれ、調子に乗っていた自分を悔やみ、自己嫌悪に陥っていました。

 その後、付きまとわれるのではないかと不安で、落ち着かない日々を過ごしていました。成人式の日に集まった高校時代の5人の仲間に打ち明けると、法律を学んでいる杏が心配して、一緒に警察に行ってくれました。そこで分かった事ですが、黒岩圭吾は偽名で、既に婦女暴行の容疑者として逮捕されていました。SNSを利用して、櫻子と同じ手口で、複数の女性を暴行していたという事でした。
 私は自分のしていた事を深く反省しましたが、この事がトラウマとなり、男性との交際は大学卒業まで避けていました。
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