少女たちの春【隠し言】私たちの24歳

秋 夕紀

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24歳の杏の隠し言

1 渋谷のホテルで

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 私は今、道玄坂のホテルの一室で、陽介と人生2度目のセックスをしようとしています。1度目は京都に住む彼の部屋で、その時に処女を卒業しました。彼との久々のキスは激しいもので、懐かしい感触をよみがえららせていました。

 大学1年生の夏休み、柴嵜しばさき陽介から何か月かぶりに連絡がありました。高校の時に付き合っていた彼氏で、今は京都の大学に行っています。会いたいから、東京にいる私の所に来ると言うのです。私は別れたつもりでいましたが、彼はそうではなかったようです。

 陽介の手が私のバスローブのひもを解いて、下着を身に着けていない裸の身体があらわになりました。決して大きいとは言えないオッパイを、てのひらと指でで廻しています。キス同様、懐かしい手の動きに感じていました。
「どう?感じる?声を我慢しなくてもいいからね!」とかれました。
 私は1年前の陽介との初体験以来、キスもした事もないし、当然男の人に触られたこともありませんでした。その時ふと、陽介はどうなのかなと気になっていました。
 陽介の口が私の口から離れ、今度は乳房にキスをして乳首をめたり、吸ったりを繰り返しています。私の声は無意識の内に、あえぎ声に変わっていました。さらに彼の口は、舌を使いながら下へと向かって行き、おへそめ陰毛に到達していました。私は初めての時のように緊張して、太股を固く閉じていました。

 陽介と渋谷で待ち合わせ、懐かしさも手伝って再会を喜び合いました。食事をしながら、お互いの大学の話や高校の時の話で盛り上がりました。当然、1年前の京都での事も、忘れられない思い出として話題に上りました。お互いに初体験の相手として、再び気持ちが通じ合うのに時間は掛かりませんでした。彼から二人きりになりたいと言われても、それに抵抗はありませんでした。以前に一人で迷い込んだ道玄坂まで歩き、ラブホテルに二人で入りました。
 
 陽介は上にい上がってきて、キスをしてから耳元でささやきました。
「怖くないからね。大丈夫だよ!杏の中に僕が入りたがってるよ!」
 気障きざな言葉を言えるようになったものだと感心していると、彼は私の手を取ってペニスへと導きました。私は一瞬手を引きましたが、初めての物でもなく、熱く大きくなったペニスを握りしめました。すると、油断して開いた太股に、彼の脚が割って入ってきました。それからは彼の為すがままで、陰部をいじられている時は気持ちが良かったのですが、指を割目の中に入れて来ようとした時には痛みが走り、じっとえるしかありませんでした。

 陽介が私を思い続けていた事は、会話の中の言葉で分かりました。
あんは京都の大学に来るかと期待してたのに、何で東京なの?」
「今の大学が第1志望だったし、陽介に迷惑だと思っていたの。」
 この時私は、彼を傷付けない様に嘘を付いていました。初体験を彼と済ませ、それが目的だった私は、既にその時未練はありませんでした。それに、彼とのセックスは想像していたのとはかけ離れ、長い時間を掛けて苦痛以外に得るものはなかったからです。京都に行って、彼と続ける気は毛頭なかったのです。
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