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第8話 立松千宙(17歳)の日記=椿原六花(16歳)
<11月3日>六花にキスを求められる
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#昨日、千里大学の推薦入試の合格発表があった。その報告がてら、六花とデートした。彼女は自分の事のように喜んでくれたが、どこか寂しそうだった。映画を観ていても上の空で、ファミレスで食事をしている時に思い切って訊いてみた。それによると、俺がもうすぐ卒業してしまう事、そして彼女に対する俺の気持ちがよく分からないという事だった。他にも何か悩んでいるように見えたが、それ以上追及するのは止めておいた。
デートの帰り道の公園で、別れ難そうにしていた六花が、
「キスしてほしい」と言ってきた。俺からするべきだったのに、彼女に言わせてしまった事が申し訳なく、好きだという気持ちを彼女にキスで伝えた。去年はまだ子供っぽかったのに、俺にキスをねだる姿は大人びていて、女の子の成長の早さに驚いた。俺も久し振りのキスに、頭の中がしびれるようだった。#
千宙は受験勉強に忙しかったが、六花を気晴らしの相手として時々会っていた。推薦合格をした事で受験勉強からも解放され、六花をデートに誘った。六花はもちろん大喜びで部活をサボって、千宙に付き合った。
☆六花☆千宙さんが大学に合格して、本当にうれしかった。でも彼が卒業してしまったら、私たちの関係はどうなるのか、先の事を考えると寂しくて仕方なかった。それに、千宙さんの気持ちもはっきりつかめず、本当に私を好きなのかどうかも分からない。今までは受験勉強の合間に会って、邪魔にならないように気遣ってきたが、それにしても彼の御座なりな態度に愛情を感じられなかった。☆☆☆☆☆
千宙が改めて合格を報告すると、六花はその場で跳ねて喜んだ。しかし、徐々にテンションが下がり、映画を観ていても食事をしていても沈んだままだった。千宙が気遣って訊くと、この状態がいつまで続くのかが不安で寂しいと答えていた。
夕方まで遊んで帰る道すがら、小さな公園に立ち寄った所で、
「わたし、千宙さんの邪魔にならないようにしてきたけど、今日は思い切って言います。好きで好きでたまらなくて、キスしてほしい!」と六花が堰を切ったように、千宙に告げた。そして、彼の胸に飛び込んでいった。
☆六花☆もうこれ以上待っていられなくて、キスをせがんでしまった。彼の気持ちを確かめたくて、胸に飛び込んでしまった。初めてのキスは好きでもない男に奪われてしまったけど、今は大好きな千宙さんにキスしてほしかった。一度男に抱かれた私の体は大胆になっていて、心の結び付きだけでは済まなくなっていた。☆☆☆☆☆
六花の気持ちに応え、千宙は彼女を引き寄せて唇を重ねた。制御し続けた彼の欲情も、この時によみがえった。六花も女としての自分を、彼にぶつける術を既に身に着けていた。一度火が着いた二人は、むさぼるようにお互いの唇を求め合った。
デートの帰り道の公園で、別れ難そうにしていた六花が、
「キスしてほしい」と言ってきた。俺からするべきだったのに、彼女に言わせてしまった事が申し訳なく、好きだという気持ちを彼女にキスで伝えた。去年はまだ子供っぽかったのに、俺にキスをねだる姿は大人びていて、女の子の成長の早さに驚いた。俺も久し振りのキスに、頭の中がしびれるようだった。#
千宙は受験勉強に忙しかったが、六花を気晴らしの相手として時々会っていた。推薦合格をした事で受験勉強からも解放され、六花をデートに誘った。六花はもちろん大喜びで部活をサボって、千宙に付き合った。
☆六花☆千宙さんが大学に合格して、本当にうれしかった。でも彼が卒業してしまったら、私たちの関係はどうなるのか、先の事を考えると寂しくて仕方なかった。それに、千宙さんの気持ちもはっきりつかめず、本当に私を好きなのかどうかも分からない。今までは受験勉強の合間に会って、邪魔にならないように気遣ってきたが、それにしても彼の御座なりな態度に愛情を感じられなかった。☆☆☆☆☆
千宙が改めて合格を報告すると、六花はその場で跳ねて喜んだ。しかし、徐々にテンションが下がり、映画を観ていても食事をしていても沈んだままだった。千宙が気遣って訊くと、この状態がいつまで続くのかが不安で寂しいと答えていた。
夕方まで遊んで帰る道すがら、小さな公園に立ち寄った所で、
「わたし、千宙さんの邪魔にならないようにしてきたけど、今日は思い切って言います。好きで好きでたまらなくて、キスしてほしい!」と六花が堰を切ったように、千宙に告げた。そして、彼の胸に飛び込んでいった。
☆六花☆もうこれ以上待っていられなくて、キスをせがんでしまった。彼の気持ちを確かめたくて、胸に飛び込んでしまった。初めてのキスは好きでもない男に奪われてしまったけど、今は大好きな千宙さんにキスしてほしかった。一度男に抱かれた私の体は大胆になっていて、心の結び付きだけでは済まなくなっていた。☆☆☆☆☆
六花の気持ちに応え、千宙は彼女を引き寄せて唇を重ねた。制御し続けた彼の欲情も、この時によみがえった。六花も女としての自分を、彼にぶつける術を既に身に着けていた。一度火が着いた二人は、むさぼるようにお互いの唇を求め合った。
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