すれ違う恋の行方〈高校編〉

秋 夕紀

文字の大きさ
上 下
15 / 29
第3章 椿原六花(16歳)=立松千宙(17歳)

§5 母からのアドバイス

しおりを挟む
国と叫んでいる輩がいますが、真似事止まりの集落ですよ。
この場所が大国との間に位置し、森に隠れるようあるため

外交も森を抜けることができれば、便利です。
脳筋共は魔物を潰せますが、世間知らずで交流は避けられがち。

文化的なところを見せなければ、今後はないと思いますね。
今の上層部は、力で押せばなんでもできる!ですけど。
この集落の規模で勝てる国じゃないでしょ。

ここを出るべきでしょう。
ですがどこに行けば?2つの大国、その周辺の独立国。
情報がないんです。うちに情報部がないわけじゃないんです。

気ままで趣味にはしるせいで、穴あきの情報。継ぎ接ぎ、想像して使ってます。
もっと良い人材を育てないと、やってけませんよ。


出て行くタイミングも大事です。逃走兵扱いで追われます。
狩りの対象にされるには、少しでも勝算が欲しいところ。
脳筋と言えども集団の狩りは得意な種族です。

痛ぶるのが標準装備ですけど。本能が猫ですからねー。
リンチは勘弁です。


持って行きたいものもないですが、その後の生活を考えると。
使える通貨があるでしょうか。鉱石や魔石のが良いですね。
もしもの資金源として、趣味と言いながら集めてます。

知り合いも後ろ盾もない私が、受け入れられるものでしょうか。
…愛人ならどうでしょうか。

猫獣人は見た目から可愛がられるとか。女性はもちろん
男でも細い尻尾、艶やかな毛並みが好まれます。

30歳間近でも需要はあるでしょう。奴隷落ちは勘弁なんですが。
そこは雇用契約で確認しましょう。書類などの誤魔化しをする相手を見抜くのは仕事柄
慣れました。猫被ってるのが見破れます。

観察するのは、昔からの癖です。
様子を見て、態度から感情を読み取り
警戒心が強いのは、仕事に役立っています。

友好関係も仕事だけ。
合わないんですよねー。酒、肉、女。の時間は癒されません。

本と少々の食事、1人の時間を求めちゃダメなんですかねー。
酒は嗜む程度。コッテリ肉よりあっさりな魚。女性は…。

Mっ気のない女性、求む。

どうしてなんでしょうか、「ぶってください」って女性ばかり来るんですよ。

私のキツい瞳のせいでしょうか?
濃いグレーとアイスブルーの色が冷たい印象なのでしょう。
“ドSっぽい”そうです。私にはわかりません。

女性関係があっさりしているのですが、こうなっているのも
初恋の影響でしょうか…。

あれは学問所で教えを受けていた頃。
近所の小さな女の子。
可愛らしい小柄な女の子と2人きり。

あたしのいうこと聞いて?
可愛く甘い誘惑に、嫌な予感がして
否と答えました。彼女は、

豹変した。

小さい頃にいじられた
小さい子に
支配下におきたかったらしいが
傅かず、靡かない私に興味は、なくなったらしい。

集落からいなくなっていた。子どもでもしてはいけない事があります。
それはもう過去のこと

でも、私の中で起こったこと。
もっと優しく、甘く。苛烈に責められたい。

誰でも良いわけじゃないんです。

理想の女性に、責められたい。
甘やかされたい

との願望を育てていきました。

私はペットになりたい。
可愛がられ、焦らされ、踏みつけられる。

そんな夢想を秘めていました。
現実に反映させることもない、妄想だったんです。

しかし、私は叫ぶようにその人物に言いました。



「貴女のペットにしてください!」

自分史上、これほど声高に願ったことはありませんでした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

処理中です...