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第十一章 初めてのお泊り
2 果てしない欲望
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家族が皆出掛けて行った夕方、真斗を家に招き入れた。真斗には泊まる準備をして、自転車は外から見えない所に置くように言っておいた。万事計画通りに進んで、夕食はハンバーグを作っておいた。
「真斗、ご飯できているよ。」とリビングでテレビを見ていた真斗に声を掛けた。いつもの家で、二人切りで夕食を食べているのが不思議な気がした。真斗は喜んで食べてくれて、「新婚の奥さんはこんな感じかな」と思っていた。
夕食後は、真斗が藤森君から借りてきたDVDを観る事にした。日本映画で、随所にキスシーンやベッドシーンが出てくる。私はそういうシーンが苦手なので目を背けていたが、真斗はじっと目を離さなかった。
「ねえ、真斗はHなDVDとか、雑誌とか見るの?」私の問い掛けに驚いて、
「たまに見る事はあるよ。今はネットで見られるものもあるからね。」と私の方は向かないようにして答えていた。
「じゃあ、いろいろと勉強しているんだね。男の子だもんね。」真斗はバツが悪そうに黙っていた。その代わりに、私を引き寄せてキスをしてきた。
映画鑑賞も終わり、夜の時間はあっという間に進んでいく。
「ねえ、お風呂入る?」私が訊くと、真斗はびっくりして、
「えー、愛海と一緒に入るの?」と勘違いされた。
「まさか、まだそんな勇気ないよ。交代で入ろう。」私は赤くなっていた。
真斗を先に風呂に案内し、上がったあとに続けて私も入った。真斗は持ってきたTシャツとハーフパンツに着替えていた。私はパジャマに着替えて、2階の私の部屋に移動した。部屋の電気を消して、二人でベッドに入った。
「私、この前にした時から真斗の事がもっと知りたくて…。」
「俺も、愛海の事をもっともっと知りたい。好きだよ。」真斗のキスは長かった。
時間を気にする事のない今日は、真斗はゆっくりと愛海の身体に進んでいった。もちろん私も前より余裕があり、心、身体ともに幸せでいっぱいだった。真斗に愛されている、真斗を愛していると初めて実感した。
2回目に身体を離した時には、すでに深夜を廻っていた。気温は高くもないのに、二人は汗でびっしょりだった。
「ねえ、シャワーに行こうか。」私が真斗を誘った。「今度は二人で…。」
シャワーから戻って二人でベッドに入り、朝まで熟睡した。真斗はまだ眠っていたので、そっとベッドから抜け出した。「わたしまだ裸だったんだ」と気付いて、慌てて下着を探した。服をまとって階下に行き、朝食を準備した。
朝食の後は、二人でいちゃいちゃしながら過ごした。これ以上は我慢できなくなると思い、離れ難い思いを封じ込め、昼前に真斗を送り出した。そして、形跡が残っていないかを念入りにチェックし、シーツやパジャマを洗濯した。
妹の彩海が帰って来たのは、夕方の6時頃だった。
「お姉ちゃん、ただいま。茜さんはもう帰ったの?」と言いながら、部屋を見廻していた。私は動揺する事なく、彩海の相手をした。
「何か男臭いな。お姉ちゃんに限って、まさかだよね。」
「馬鹿な事言わないでよ。彩海は誰とディズニーランドに行ったの?」と切り返した。彩海は隠しもせず、
「男子二人と女子二人のダブルデートだよ。」と言った。
「まさか、男子と女子は、部屋は別だったんでしょうね。」私の方が「まさか」である。「当たり前じゃん」と言って、私へのお土産を渡してきた。
両親が帰って来たのは、夜の9時を過ぎていた。彩海の言葉もあり、どきどきしていたが、何も疑う様子もない両親に、私は心の中で謝っていた。親を欺いて男を家に上げ、親には言えないような事をしている自分が情けなくなった。同時に、真斗への思いは募るばかりで、それを制止できない自分がいる事も確かだ。こんな風に自分がなるとは、1年前には思ってもいなかった。
それから数日後には、恒例の吹奏楽部の合宿に参加した。真斗と1泊した事も、その前の事もなかったかのように活動した。茜にも疑われなかった。ただ、真斗とのラインは毎日欠かさずにやり取りをしていた。
「真斗、ご飯できているよ。」とリビングでテレビを見ていた真斗に声を掛けた。いつもの家で、二人切りで夕食を食べているのが不思議な気がした。真斗は喜んで食べてくれて、「新婚の奥さんはこんな感じかな」と思っていた。
夕食後は、真斗が藤森君から借りてきたDVDを観る事にした。日本映画で、随所にキスシーンやベッドシーンが出てくる。私はそういうシーンが苦手なので目を背けていたが、真斗はじっと目を離さなかった。
「ねえ、真斗はHなDVDとか、雑誌とか見るの?」私の問い掛けに驚いて、
「たまに見る事はあるよ。今はネットで見られるものもあるからね。」と私の方は向かないようにして答えていた。
「じゃあ、いろいろと勉強しているんだね。男の子だもんね。」真斗はバツが悪そうに黙っていた。その代わりに、私を引き寄せてキスをしてきた。
映画鑑賞も終わり、夜の時間はあっという間に進んでいく。
「ねえ、お風呂入る?」私が訊くと、真斗はびっくりして、
「えー、愛海と一緒に入るの?」と勘違いされた。
「まさか、まだそんな勇気ないよ。交代で入ろう。」私は赤くなっていた。
真斗を先に風呂に案内し、上がったあとに続けて私も入った。真斗は持ってきたTシャツとハーフパンツに着替えていた。私はパジャマに着替えて、2階の私の部屋に移動した。部屋の電気を消して、二人でベッドに入った。
「私、この前にした時から真斗の事がもっと知りたくて…。」
「俺も、愛海の事をもっともっと知りたい。好きだよ。」真斗のキスは長かった。
時間を気にする事のない今日は、真斗はゆっくりと愛海の身体に進んでいった。もちろん私も前より余裕があり、心、身体ともに幸せでいっぱいだった。真斗に愛されている、真斗を愛していると初めて実感した。
2回目に身体を離した時には、すでに深夜を廻っていた。気温は高くもないのに、二人は汗でびっしょりだった。
「ねえ、シャワーに行こうか。」私が真斗を誘った。「今度は二人で…。」
シャワーから戻って二人でベッドに入り、朝まで熟睡した。真斗はまだ眠っていたので、そっとベッドから抜け出した。「わたしまだ裸だったんだ」と気付いて、慌てて下着を探した。服をまとって階下に行き、朝食を準備した。
朝食の後は、二人でいちゃいちゃしながら過ごした。これ以上は我慢できなくなると思い、離れ難い思いを封じ込め、昼前に真斗を送り出した。そして、形跡が残っていないかを念入りにチェックし、シーツやパジャマを洗濯した。
妹の彩海が帰って来たのは、夕方の6時頃だった。
「お姉ちゃん、ただいま。茜さんはもう帰ったの?」と言いながら、部屋を見廻していた。私は動揺する事なく、彩海の相手をした。
「何か男臭いな。お姉ちゃんに限って、まさかだよね。」
「馬鹿な事言わないでよ。彩海は誰とディズニーランドに行ったの?」と切り返した。彩海は隠しもせず、
「男子二人と女子二人のダブルデートだよ。」と言った。
「まさか、男子と女子は、部屋は別だったんでしょうね。」私の方が「まさか」である。「当たり前じゃん」と言って、私へのお土産を渡してきた。
両親が帰って来たのは、夜の9時を過ぎていた。彩海の言葉もあり、どきどきしていたが、何も疑う様子もない両親に、私は心の中で謝っていた。親を欺いて男を家に上げ、親には言えないような事をしている自分が情けなくなった。同時に、真斗への思いは募るばかりで、それを制止できない自分がいる事も確かだ。こんな風に自分がなるとは、1年前には思ってもいなかった。
それから数日後には、恒例の吹奏楽部の合宿に参加した。真斗と1泊した事も、その前の事もなかったかのように活動した。茜にも疑われなかった。ただ、真斗とのラインは毎日欠かさずにやり取りをしていた。
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