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14 事故?ですか?
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あれから、5日経った。俺は毎日門前払いされているが、花だけは受け取ってもらえていた。
1日目4本の薔薇…
2日目紫のスミレ…
3日目赤いアネモネ…
4日目紫のチューリップ…
5日目101本の薔薇…俺の気持ちを込めて持っていった。
__公爵邸内では__
庭園の四阿で美少女が2人で優雅にお茶を楽しんでいた。
「レティ、そろそろ許してあげてもいいんじゃない?誤解だったんだから~それにレティも殿下と抱き合っていたそうじゃないの~」
「ちょ、抱き合って…、違うわ、そんなんじゃないわ、それにエメル様に怒ってるわけじゃないの、あの時何か、…胸がモヤモヤと凄く嫌な感じがして、酷い事口にしてしまいそうな気がして…そんな自分が嫌で…」
「あははは、レティは嫉妬したのね、いいじゃない嫉妬するってことはそんだけ好きで独り占めしたいって事でしょ」
「え?嫉妬?…独り占め…したいです、だって私だけのエメル様でいてくれるって言ってくれましたのよ。なのにあの時……今でも思い浮かべると胸がジリっとしますの………これが嫉妬ですのね」
「そろそろ仲直りしないとね!エメル様かなり憔悴してるわよ…可哀想なぐらいにね」
「私も会いたいです。」
「レティ、今後学園では殿下には気をつけて接しないと、周りに誤解されると厄介だから注意しなさいよ。ブロム様ともお友達になれたからなるべく私たちと一緒にいてくれるらしいから心強いわ……(レティを落とす事が難しいからエメル様から心が離れるように仕向けてきたようね)」
「ええ、気をつけるわ。ブロム様の妹のロイーヌ様ともお友達になれたし卒業まで後3ヶ月楽しく過ごせるわね。」
__翌日_
6日目にやっと公爵家の門をくぐることができたが……詰んだな、今俺の目の前には魔王、ゲフン……ゴールディ公爵閣下が、…冷たい眼差しを…俺に向けている。
「さて、どういうことかな?ヴァイオレットでは不満だったのかな?結婚前から浮気とは…驚いたよ。幼い頃から笑顔の絶えないあの子が泣いていたんだよ、私はね、どんな理由があろうと不実な男は嫌いなんだよ。君は違うと思ったんだけどね、ガッカリだよ。」
(実は、ヴァイオレットが泣いていた理由は初めての嫉妬に困惑して感情のコントロールができなくて泣いてしまっていただけだった。)
何も返す言葉が見つからないがヴィオとこのまま終わる訳にはいかない…。
「……申し訳ございません。……ヴィオを傷つけてしまいました。……話を、ヴィオと話をさせてください。お願いします。」
「う~ん、ヴァイオレットが望まない限りは無理だね。私はねぇ、エメル君のことは気に入っていたんだよ、でもね、もう1人私が気に入っている人がいてねぇ、誰の事か君なら検討がつくだろ?おそらく容姿も性格も雰囲気もヴァイオレットの好みだと思うんだ~なんせ、男性が苦手なあの子がすぐ懐いてしまったからね!しばらくは学園休ませるから、ヴァイオレットのことはしばらく彼に任せようかと思っていてね、簡単にハニートラップに引っかかるような婚約者じゃねぇ、それに不意打ちとはいえ、避けられたんじゃないかい?可愛い子に呼ばれて楽しそうに話していたそうじゃないか、いっその事その子と縁を結んだらどうだい?」
グッ!かなり抉ってくるな、でも、諦めるわけにはいかない。
「…油断していたのも気が緩んでいたのも認めます。あの時は相談と言われましたがヴィオの話をされてヴィオの事を考えていたら……気がついたら抱きつかれていて……私には…私はヴィオだけを愛しています。ヴィオただ1人を…お願いします。話をさせてください!」
「う~ん、どうしようかな~、こう言ってるけど、どうする?ヴァイオレット。」
キィっと扉が開きヴィオが部屋に入ってきた。俺は咄嗟に席を立ちヴィオの前に跪いていた。
「ヴィオ、……君を傷つけてごめん。ただ、俺の心はヴィオだけを思っている、それだけは信じて欲しい。ヴィオ、愛してる。」
ヴィオは目に涙を浮かべていた、
「わ、私の私だけのエメル様だって言ってましたのに……浮気かと思ってしまいました。」
「……浮気では…ない…あれは…事故です。」
「事故?なんですの?事故って、言っている意味が分かりませんけど…事故なら抱き合っても良いと?あれはどんな事故なんですの?」
……マズイ、怒ってる?どうしよう、ここでこじれたら修復不可能になりそうだよ。
「……、ヴィオ、あれは浮気ではないと言いたかったんだ、油断して避けれなかった私が悪かったのは認めるが、ヴィオ以外に触れられるのは気持ち悪いだけなんだよ、ヴィオもそうじゃないの?」
「…エメル様以外は…いやです。…想像しただけで、気分が悪いです。ごめんなさい、エメル様も嫌だったんですよね。」
よし、怒りがおさまった、ヴィオには遠回しな言い方は逆効果だ、ここは素直に謝ろう
「ああ、ヴィオ以外は嫌だよ。ごめんね、嫌な思いさせてもう二度とこんな事にならないようにするよ。許してくれるかな?」
「はい、許します。エメル様、お花…有難うございます。…お気持ちがこもっていて…嬉しかったです」
よかった~、花に込めた気持ちに気づいてくれたみたいだ。久しぶりのヴィオを抱きしめてヴィオの温もりを堪能していたら、コホンとわざとらしい咳払いが聞こえた。
「エメル君、ひとまずヴァイオレットに許してもらえてよかったね。ただし、次はないからね!」
「……心しておきます。……」
この後、公爵にコッテリたっぷり絞られた心身ともにそれはもう…えげつなく絞られた。そして俺は無事?ヴィオを連れて我が家へ帰ることができた。
今回のことは王太子殿下が画策した事だそうだ、すでに調べてあって、公爵様、……おとう様に王太子殿下に関係する令嬢や小間使いの令息名簿を渡され、丁寧に手取り足取り教育された。明確な証拠はないがタイミングよくヴィオの前に現れた事、件の令嬢は殿下のお手がついている令嬢だった事、最近昼になると学生に囲まれヴィオと昼食を一緒にできなくなっていた事、これら全てヴィオの心が私から離れるように画策したことだろう。
証拠はないが今後はより気をつけないといけないな。今回は影の護衛のブロム殿のおかげでヴィオは無事だったが、これからは影ではなく友人として常に側でアリス嬢と共にヴィオを守る事になったそうだ、心強いが……ちょっと複雑だな、確かに彼は…ヴィオの好みだし、妙に懐いているが……負けるな俺!
1日目4本の薔薇…
2日目紫のスミレ…
3日目赤いアネモネ…
4日目紫のチューリップ…
5日目101本の薔薇…俺の気持ちを込めて持っていった。
__公爵邸内では__
庭園の四阿で美少女が2人で優雅にお茶を楽しんでいた。
「レティ、そろそろ許してあげてもいいんじゃない?誤解だったんだから~それにレティも殿下と抱き合っていたそうじゃないの~」
「ちょ、抱き合って…、違うわ、そんなんじゃないわ、それにエメル様に怒ってるわけじゃないの、あの時何か、…胸がモヤモヤと凄く嫌な感じがして、酷い事口にしてしまいそうな気がして…そんな自分が嫌で…」
「あははは、レティは嫉妬したのね、いいじゃない嫉妬するってことはそんだけ好きで独り占めしたいって事でしょ」
「え?嫉妬?…独り占め…したいです、だって私だけのエメル様でいてくれるって言ってくれましたのよ。なのにあの時……今でも思い浮かべると胸がジリっとしますの………これが嫉妬ですのね」
「そろそろ仲直りしないとね!エメル様かなり憔悴してるわよ…可哀想なぐらいにね」
「私も会いたいです。」
「レティ、今後学園では殿下には気をつけて接しないと、周りに誤解されると厄介だから注意しなさいよ。ブロム様ともお友達になれたからなるべく私たちと一緒にいてくれるらしいから心強いわ……(レティを落とす事が難しいからエメル様から心が離れるように仕向けてきたようね)」
「ええ、気をつけるわ。ブロム様の妹のロイーヌ様ともお友達になれたし卒業まで後3ヶ月楽しく過ごせるわね。」
__翌日_
6日目にやっと公爵家の門をくぐることができたが……詰んだな、今俺の目の前には魔王、ゲフン……ゴールディ公爵閣下が、…冷たい眼差しを…俺に向けている。
「さて、どういうことかな?ヴァイオレットでは不満だったのかな?結婚前から浮気とは…驚いたよ。幼い頃から笑顔の絶えないあの子が泣いていたんだよ、私はね、どんな理由があろうと不実な男は嫌いなんだよ。君は違うと思ったんだけどね、ガッカリだよ。」
(実は、ヴァイオレットが泣いていた理由は初めての嫉妬に困惑して感情のコントロールができなくて泣いてしまっていただけだった。)
何も返す言葉が見つからないがヴィオとこのまま終わる訳にはいかない…。
「……申し訳ございません。……ヴィオを傷つけてしまいました。……話を、ヴィオと話をさせてください。お願いします。」
「う~ん、ヴァイオレットが望まない限りは無理だね。私はねぇ、エメル君のことは気に入っていたんだよ、でもね、もう1人私が気に入っている人がいてねぇ、誰の事か君なら検討がつくだろ?おそらく容姿も性格も雰囲気もヴァイオレットの好みだと思うんだ~なんせ、男性が苦手なあの子がすぐ懐いてしまったからね!しばらくは学園休ませるから、ヴァイオレットのことはしばらく彼に任せようかと思っていてね、簡単にハニートラップに引っかかるような婚約者じゃねぇ、それに不意打ちとはいえ、避けられたんじゃないかい?可愛い子に呼ばれて楽しそうに話していたそうじゃないか、いっその事その子と縁を結んだらどうだい?」
グッ!かなり抉ってくるな、でも、諦めるわけにはいかない。
「…油断していたのも気が緩んでいたのも認めます。あの時は相談と言われましたがヴィオの話をされてヴィオの事を考えていたら……気がついたら抱きつかれていて……私には…私はヴィオだけを愛しています。ヴィオただ1人を…お願いします。話をさせてください!」
「う~ん、どうしようかな~、こう言ってるけど、どうする?ヴァイオレット。」
キィっと扉が開きヴィオが部屋に入ってきた。俺は咄嗟に席を立ちヴィオの前に跪いていた。
「ヴィオ、……君を傷つけてごめん。ただ、俺の心はヴィオだけを思っている、それだけは信じて欲しい。ヴィオ、愛してる。」
ヴィオは目に涙を浮かべていた、
「わ、私の私だけのエメル様だって言ってましたのに……浮気かと思ってしまいました。」
「……浮気では…ない…あれは…事故です。」
「事故?なんですの?事故って、言っている意味が分かりませんけど…事故なら抱き合っても良いと?あれはどんな事故なんですの?」
……マズイ、怒ってる?どうしよう、ここでこじれたら修復不可能になりそうだよ。
「……、ヴィオ、あれは浮気ではないと言いたかったんだ、油断して避けれなかった私が悪かったのは認めるが、ヴィオ以外に触れられるのは気持ち悪いだけなんだよ、ヴィオもそうじゃないの?」
「…エメル様以外は…いやです。…想像しただけで、気分が悪いです。ごめんなさい、エメル様も嫌だったんですよね。」
よし、怒りがおさまった、ヴィオには遠回しな言い方は逆効果だ、ここは素直に謝ろう
「ああ、ヴィオ以外は嫌だよ。ごめんね、嫌な思いさせてもう二度とこんな事にならないようにするよ。許してくれるかな?」
「はい、許します。エメル様、お花…有難うございます。…お気持ちがこもっていて…嬉しかったです」
よかった~、花に込めた気持ちに気づいてくれたみたいだ。久しぶりのヴィオを抱きしめてヴィオの温もりを堪能していたら、コホンとわざとらしい咳払いが聞こえた。
「エメル君、ひとまずヴァイオレットに許してもらえてよかったね。ただし、次はないからね!」
「……心しておきます。……」
この後、公爵にコッテリたっぷり絞られた心身ともにそれはもう…えげつなく絞られた。そして俺は無事?ヴィオを連れて我が家へ帰ることができた。
今回のことは王太子殿下が画策した事だそうだ、すでに調べてあって、公爵様、……おとう様に王太子殿下に関係する令嬢や小間使いの令息名簿を渡され、丁寧に手取り足取り教育された。明確な証拠はないがタイミングよくヴィオの前に現れた事、件の令嬢は殿下のお手がついている令嬢だった事、最近昼になると学生に囲まれヴィオと昼食を一緒にできなくなっていた事、これら全てヴィオの心が私から離れるように画策したことだろう。
証拠はないが今後はより気をつけないといけないな。今回は影の護衛のブロム殿のおかげでヴィオは無事だったが、これからは影ではなく友人として常に側でアリス嬢と共にヴィオを守る事になったそうだ、心強いが……ちょっと複雑だな、確かに彼は…ヴィオの好みだし、妙に懐いているが……負けるな俺!
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