ヒロインと呼ばないで2nd

6 変化

ご機嫌よう、皆様、ジャスミンです。

衝撃的な視察から早3日、1人で考えたい事もあり部屋に引きこもり中です。

私自身、前世も今世も大人な経験はなく、あくまでお友達のお話やゲームでの体験しかなく、…実は18禁ゲームとはいえ経験のない私は自主規制で所謂いわゆる本番？的な行為の体験はOFFモードで第三者視点視覚モードで見ていただけなので、そのイメージのままの感覚で視察に出向いてしまった事を後悔している最中でございます。

私の知っている男女のアレコレの映像はとても綺麗な愛し合う2人の睦言でした。どの攻略者もそれぞれ違いはあるものの、相手を慈しみ愛でている映像で、所謂いわゆるピーの部分はモヤっと誤魔化されていて男性のあれも性教育の教科書での知識しかなく現物は……教科書と違いましたよ。なんですか？あれは？この世界とあちらの世界は体の作りが違うのでしょうか？なんてこんな疑問誰にも聞けないんですけど……兎に角なにが言いたいのかと申しますと、娯のエリアの体の娯楽は私には介入無理なことがわかりました。

それと、あれが子を作る行為だとしたら、私には無理です！今世も喪女でいいです。エロはするものではなく見るだけでお腹いっぱいです。やはり養子の話をお父様に相談しましょう。


決意新たに部屋を出たら、扉のすぐ前にルークが神妙な顔して立っていた。

「ルーク？いつからここに？…どうしたの？」

「……、ジャスミンが…俺を…嫌いになったのかと……だから部屋から出てこないのかと…」

「え？…私が…ルークを？嫌いに？なる訳ないわ！ありえないわ。変なルーク」

「そうか、…ならいいんだ…なんか…勘違いされているような気がしたから…俺が好きなのはジャスミンだから…」

「あ、ありがとう、もちろん私もルークの事好きよ。」

「……（果てしなく伝わってない気がする、一体どうすれば伝わる？いっその事……）」

「そういえば、ルーク、お父様に養子にならないかと話があったわよね！その話はどうなったの？」

「なぜ？今その話を？」

「うーん、とりあえず部屋で話しましょう。」

お父様に話す前にルークの意見も聞いといた方がいいかもしれないわね。

部屋の中に戻りソファに……向かい合わせに……座るでしょ、普通は！…隣って……近すぎない？ケリーもお茶出したらさっさと部屋出ちゃうし、ドアは…しまってますけど…いいのかしら？嫁に行く宛ないからまぁいいか！

「ジャスミン…3日も俺を避けて久しぶりに会えたと思ったら、いきなり養子の話をしてくるなんて、どういう了見だ！事と次第によっては俺も我慢を辞めることにするよ」

「え？我慢を辞める？何か私が我慢させていたの？我慢はよくないわ！ルーク！ルークには幸せになって欲しいし好きに生きて欲しい。我慢なんてしないで！」

「そんなこと言っていいのか？今の言葉に二言はないか？俺は俺の幸せの為に我慢しなくていいんだな！」

そんなに念を押さなくてもちゃんと約束するのに

「ええ、もちろん約束するわ！ルークには幸せになって欲しいもの」

「絶対だぞ！よし。遠慮なく好きにさせてもらおう！それで？なぜ突然養子の話が出た？」

「えーと、先日娼館の視察に行ったでしょ、あれ見て私……私には無理だと思ったの…」

「ああ、あのエリアの経営はジャスミンには無理だな、辞めた方がいい」

「うん、辞める。経営はもちろん無理なんだけど、……結婚とか子供とかも無理だと思って…」

「ん？子供が嫌いなのか？だとしても結婚が無理ってどういう事だ！」

ゾク！あれ？なんか怒ってる？なんか怒る要素あった？あ！ルーク子供が好きだから今の言い方だと子供が嫌いと誤解した？から？

「あ！違うの、子供は大好きよ！そうじゃなくて、子供を作る行為が私には……無理…だと思うの…だから、私は世継ぎを残せないから、ルークが養子になってくれれば、将来ルークの子供が後継になれるからお父様もルークの子供なら喜んで相続できるのではないかと、ルークが養子になるのが嫌なら、親戚から、私の息子として誰かを迎え入れてもいいかなって…どうかな？」

「……ジャスミンは俺がジャスミン以外の女と結婚しても抱いてもなんとも思わないのか？他の女と口づけしてもなんとも思わないのか？」

なぜ、そんな顔するの？傷ついた顔…。

「……、他の人と？…ルークが？口づけ？抱く？……そうだよね…なんとも思わないわけじゃない…けど…私には…それに関して嫌とかダメとか言え…ない。」

「嫌だとは思ってくれるんだな？なぁ、ジャスミン、俺がお前に俺以外の他の男に抱かれろとか口づけしろと言ったらどう思う？」

ルークに言われたら？…ルークに？……胸が…痛い。

「ジャスミン、言いすぎた、泣くなよ、ごめん。あまりにも鈍いから意地悪言いたくなったんだ。」

え？泣いてなんか……、頬を触ると濡れていた。なぜ？涙が？

「……、」

ルークはソファから立ち上がって私の前に跪き手を取って

「ジャスミン、俺は君を愛してる。初めてあった時から、ずっと君だけを愛しているどうか結婚して欲しい。」

え？ルークが？私を？嘘？

「私を？私なんかを？信じられない…」

「ジャスミン、俺との結婚は嫌か？俺が嫌いか？」

私はブンブンと首を左右に振り

「私がルークを嫌いになるなんてありえない、私にとってルークは特別で、尊くて、…大好き…で…大切な…愛しい人」

そうか、愛しい、と言う言葉が自然と口から溢れストンと胸に落ちた。“愛してる“

「ルーク…私はあなたを愛しています。」

私の告白に目に涙を浮かべ嬉しそうに顔をクシャりとさせた。
「やっと、……やっと…気持ちが伝わった。嬉しいよ。結婚してくれるね！ジャスミン。」

「ええ、謹んでお受けいたします。」

そういうとルークは満面の笑みで私を抱きしめキスをした。それはそれは濃厚な私がヘロヘロになる程濃いキスでした。



「ところで、ジャスミンはなぜ、結婚できないとと言うより子作り出来ないと思ったんだ？」

あ！そうだった？その問題があった。

「あのーそれは。例の視察で見たでしょーあれは、…私にはできない…無理だと思ったの、…なんというか…思ってたの（アレの形が）と違うというか…正直怖かったの」

「……確かにあれは…男の俺でもかなり引いたな…だが、あれは特殊だぞ、あんな事はしない、」

「そ、う？なの？でも、あの…あの人たちとは（凶悪なあれが）ルークは違うのね？」

「（複数プレイのことかな？）あんなのと一緒にしないで欲しい…ちゃんと少しづつ進めていくし優しくするよ。気持ちよくしてあげるし全て俺に任せてよ。」

「本当！なら、安心ね。よかったー、よくわからないけどルークにお任せすればいいのね。」

「ああ、任せてくれ！早速今晩から慣らしていこう。あのオイルマッサージをしながら慣らしてあげるよ！それなら怖くないだろ？」

「え？マッサージしながら、できるの？ちょっとよくわからないけど。マッサージしてくれるのは嬉しい。夜が楽しみね。」

「早速侯爵に連絡して結婚手続きとってもらおう。ジャスミンの承諾取れ次第すぐ手続きができるように準備は整ってるんだよ！」

ん？結婚？確かに結婚するけど婚約じゃなくて？

「ルーク？えーっと確認なんだけど、今、婚約じゃなく結婚って言った？」

「ああ、そうだよ！先に婚姻して籍を入れて俺は婿入りしてルーク＝レディングになるんだよ。式は卒業してからになるから、それまでは避妊するから安心してくれ！俺もジャスミンの花嫁衣装は見たいからね！今日から、体ならして、入籍次第初夜ってことになるね！じゃぁ侯爵様のところに行ってくるからね！夜には戻るから支度はケリーに頼んでおくよ！」

「え？あ！ちょっと…ま…」

避妊？安心？初夜？…あまりの早い展開についていけず、待ってと言う間もなくルークは部屋をでて行った…ルークってこんなに強引だったかしら？ちょっと会わない3日の間に変わった？

婚約すっ飛ばして結婚？交際期間0で？深く考えてもしょうがないか！ルークのあんな嬉しそうな顔初めて見たし、ルークがいいならそれでいい。


（この時のジャスミンは当たり前だが、まだ知らないルークのアレが娼館で見た雑魚どものアレとは非ではない事をまだ知らない。まさに“知らぬが仏“知らない方がいい事が世の中にはある。ジャスミンにとってまさにルークのアレのサイズは知らない方がいい事案の1つである。もう1つの知らない方がいい事案はジャスミンの父と同類の闇を持っているので嫉妬はスパイスならぬ嫉妬は母同様にソフト監禁となる危険がある事を……おそらくこちらの事案はジャスミンの母同様本人は過保護程度にしか思わず気が付かない可能性があるが……鈍いと言うのこんな時役に立つのである。）