異世界で怠惰な田舎ライフ。

太陽クレハ

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4巻

4-2

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 まぁ、この指輪はなかなかできた魔導具で、俺の力を制御するばかりか、その制御した力を使って指輪に封印された三人の英雄の記憶を具現化するなんて機能も兼ね備えている。

「……なるほど、【呪】のスペシャリストですか。ちなみに【呪】には他にどんな効果があるんでしょうか?」
「えっと……ハハ、忘れちゃったな。残念だけど、僕は【呪】を掛けることに関してはちょっと苦手だからあまり教えられないよ」
「師匠、言葉が棒読みになっていますが。実は師匠、大得意なのでは? もしかして、今まであえて俺に教えないようにしてました?」

 オロオロした様子の師匠に突っ込む。

「ハハ……なんのことかな? さっぱりぱりぱりだよ。【呪】は使い方を間違えると危険だから」
「まぁ……そうでしょうけど……」
「今の君は、そんな特異な力に頼らない、王道のファンタジー小説の主人公のようになってほしいところだけどね。今、王都ではそういう小説が流行っているんでしょう?」
「俺はその手の創作話に興味ありませんのよ」

 俺は溜め息混じりに返す。
 ふとそこで廊下から騒がしい足音が聞こえきたと思ったら、突然扉が開いた。

「できません! あんな大きな岩を持ちあげることはできません!」
「できないよ! あんな大量にある水を一瞬で凍らせるなんて!」

 修業をしていたラーナとリムが揃って不満を言っている。
 俺のほうは大体の話も終わったし。今日は大切な休日だし。お昼寝したいし。
 だが……。
 そそくさと帰ろうとしたら、よい笑顔で師匠がラーナとリムに告げた。

「せっかくユーリ君がいるんだ。今日はユーリ君に稽古つけてもらうといいよ」

 おかげで、丸一日二人の修業に付き合うことになるのだった……。


 ◆


 ユーリがコラソン師匠の屋敷を訪れた次の日。
 ここは王都にあるガートリン男爵家の別邸。
 三男ユーリの自室では、ユーリのゆっくりとした寝息が聞こえていた。
 トントン。
 ふと、扉をノックする音が聞こえる。
 やがて扉が開き、ユーリの専属メイドの一人であるローラが部屋に入ってきた。
 ローラはベッドに歩み寄ると、音を立てないようにユーリのおでこに手を当てる。

「うん。今日も体調はいいようですね」
「ん……すぅすぅ」

 ユーリがモゾッと動き、寝返りを打つ。
 ローラはユーリのおでこから手を離し、その寝顔を見て微笑んだ。

「本当に気持ちよさそうにお休みになられますね。しかし、このままだと朝の修練に遅れてしまいます。ユーリ様、朝ですよ。起きてください」

 ユーリの肩に手を置いて身体を揺らす。しかし、ユーリは寝息を立てるばかりだ。
 まったく起きる気配がないため、ローラはベッドから離れてユーリの自室の窓を開ける。
 するとその時、ユーリは目をカッと見開いた。
 ユーリは素早く起き上がると、ローラをかばうように窓から遠ざける。

「キャ……。ユ、ユーリ様?」

 ローラは突然のことに訳がわからなかったが、すぐに開いた窓の隙間から五本のナイフが飛んできて、床に突き刺さった。
 それを見て息を呑むローラ。
 一方のユーリは、緊迫した様子もなく欠伸あくびをしながら立ち上がり、ナイフを一本抜き取った。

「これで何回目だよ。王都に住み始めてから、俺への暗殺もなり振り構わずって感じになってきたね。正妻さんは」
「奥様が?」
「あの人くらいだよ。こんな暗殺を仕掛けてくるのは」
「いえ、それより何度も? 暗殺がですか? 王都に住み始めてからずっとですか? そのような大事なことを、何で知らせていただけなかったのですか!」

 ローラはユーリに詰め寄る。そしてまっすぐユーリの目を見つめた。

「……ローラは心配性だから。それと、この程度なら俺は大丈夫だと思っていたんだけどね。ローラ達が巻き込まれる可能性があるよね。失念していたよ。ごめん」

 ユーリはローラから目を逸らし、肩をすくめて申し訳なさそうに謝った。

「私達のことなど……」
「はぁ……面倒くさいなぁ。正妻さんの実家が力を失いつつあることに関連してるのかな?」
「それは……?」
「あぁ。少し前……ちょうど俺達が王都に来た頃にグールの一件で、その捜査の手がノワック辺境伯にまで及んでいるって、騎士団の知り合いに聞かされたんだ」

 グールとは、王国禁止指定の魔獣薬を服用した人間が変異した魔物だ。以前、そのグールが園遊会の道中に襲いかかってきたことがあった。
 その一件に、正妻の実家が関与しているらしいと、ある程度の証拠が揃ったところでノアから聞かされていたのだ。
 ノアは討伐の報告が騎士団に上がってきた時点で疑っていたそうだが。
 王家は現在、辺境伯を取りつぶすのは面倒だったらしく、かなりの罰金を科し、更に研究資料も破棄、監査役を立てて内々に処理するということになっているという。

「しかし、その件と俺の暗殺を急ぐこととの関係が見えないな? んーなんだろうなぁ。嫌な感じだ。まぁ。なんにせよ。ローラに怪我がなくてよかったよ」

 ユーリはそう言ってローラに笑いかけた。
 すると、ローラが心配そうな表情で、ユーリの着ていた服の袖を掴む。

「えっ……あ……あのユーリ様」
「ん? 何かな?」
「ちゃんと護衛を付けるべきではありませんか?」
「へ? なんで?」

 ユーリは、ローラの提案を聞くと首を傾げて逆に問いかける。

「なんでって。危険ではありませんか。私、ユーリ様に何かあったらと思うと……」
「ハハ、あの程度なら大丈夫だよ。俺には、スキル【危険予知】があるからね」
「それでも……」
「そんなことよりもローラが心配だな。俺があげた『お守り』はちゃんと持っているよね?」

『お守り』とは、ユーリとコラソン師匠とで作製した【危険予知】が刻まれた魔導具である。その魔導具の所有者が危険な状態に陥ると、ユーリのペンダントにいくつか付いた石の一つが光り、危険を知らせてくるのだ。
 もちろん、時空間魔法【ロングワープ】の目印となる魔法陣も仕込んであるから、仮にローラとの距離が離れていても、何かあれば駆けつけることができる。

(まぁ……今回のことでわかったが、光るだけじゃ寝ているとわからんな。近くにいたからよかったが、音でも鳴るように改造するかな?)

 ユーリがそんなことを考えていると、ローラは頬笑みながら胸に手を当てて頷いた。

「もちろん、それはユーリ様に言われた通りきちんと持っています」
「ならいいんだ。さて、二度寝でも楽しもうかな?」
「え? ダメですよ? ユーリ様!?」

 ユーリは再びベッドに入って眠ろうとしたのだが、ローラに掛け布団をひっぺがされてしまうのであった。


 ◆


 ガートリン男爵家の王都別邸から少し離れた人通りが少ない路地。
 そこで二人の男が話をしていた。
 一人は、騎士学校でユーリの学友であるロバート。
 そしてもう一人は、ロバートに容姿が似た壮年の男性である。

「おとん。ユーリの暗殺なんて無理やと思うで?」
「暗殺失敗か。『影兎かげうさぎのカニル』と呼ばれたワイが、四カ月以上同じターゲット相手に失敗を繰り返すなんて初めてのことや」

 カニルは地面を拳で殴りつけ、悔しそうな表情を浮かべる。それを見ていたロバートは溜め息混じりに口を開く。

「ユーリはな。ごっつ熟練度の高い【危険予知】を有してるんやわ。それをくぐるのは、ワイらでは無理や」

 カニルはロバートの言葉に驚愕する。

「お前でもか?」
「ワイでもや」
「……弱冠十歳で代々伝わる暗殺術を会得えとくした麒麟児きりんじが言うなら仕方あらへんな。ノワック辺境伯に報告せんとあかんな」
「それに……」
「それに……何やねん」

 ロバートは口ごもる。それを不審に思ったカニルが問い詰める。

「……この前、ユーリが騎士学校を休んだ日を境に、気配が恐ろしゅうつよなっとんねん。今のユーリは魔法を使わんでも騎士団の一個大隊と渡りあえるで」
「何やねんそれ、聞いてへんで……お前の見立てが間違うとることを祈るわ」
「祈っといてくれ。それからおとん。ワイは家業から手を引くと決めたんやから。こんな朝っぱらから起こさんでくれるか?」
「またそんなことを……。お前が家を継ぐんは決定事項やからな」
「やから、ワイは騎士になりたいんや」

 ロバートはカニルを睨みつけながら言うが、カニルは人差し指を口元に当て周囲を警戒しはじめる。

「し……人が来た。その話は終わりや。ワイは、ノワック辺境伯に報告してくるわ」

 カニルがそう告げると、二人は音もなく路地を走り去っていった。


 ◆


「くはぁ……眠い」

 俺は魔物と動物の合成獣であるミークの引くゴンドラに揺られながら、騎士学校に向かっていた。

「おい。さっきローラのヤツが心配していた。坊主、暗殺者に狙われてるんだってな?」

 我が家に仕える元冒険者のディランが、ミークの御者をしながら話しかけてきた。

「ん? まぁ毒付きナイフが飛んでくるから、そうなんじゃないかな?」
「大丈夫なのか? やっぱり護衛を付けるべきじゃないか?」

 ディランが眉を寄せてそう提案する。

「いいよ。窮屈なのは嫌だし」
「しかしな。坊主」
「俺の【危険予知】を掻い潜れるヤツなんてなかなかいないし。ディランに毎朝剣の修練をやらされているだけあって、大抵の人には負けないからさ」
「そうだが、しかし……うーむ」

 ディランは俺をどう説得しようかと考えているようだった。いや、もしかしたらどうやってローラを説得するか、と考えているのかもしれない。
 俺はゴンドラから身を少し乗り出し、水路の水に触れる。

「ちべた」

 春が近づいているとはいえ水路の水はすごく冷たく、触れた手を引っ込めてポケットにしまう。

「やぁ、ユーリ。相変わらず眠たそうだな」
「……(コクン)」
「あ。おはよう。シンクとタンクは元気だね」

 別のゴンドラから声をかけてきたのはシンクとタンクの二人だった。双子らしいのだが二卵性であるためかあまり似ていない。
 兄であるシンクは、アフロヘアーが特徴的な、陽気で気のいい兄さんだ。歌を歌いつつ、クラシックギターの演奏をする。
 弟のタンクは、端整な顔立ちのカッコいい男だ。兄であるシンクとは正反対で無口である。俺はまだ声を聞いたことがない。トランペットのような楽器を演奏する。
 二人はそれぞれの楽器を持って吟遊詩人みたいなことをやっていた。
 今は、ゴンドラに乗って王都を回りながら金を稼いでいる。

「おはよう。俺達は普通だぜ」

 兄のシンクが陽気に挨拶を返してくる。ちなみに、弟のタンクは俺と視線を合わせて一回頷いた。

「前にお前らの演奏を聴いたが、むさ苦しい男がかきならす音楽とは思えないほどによかったよ」
「一言余計だが、褒め言葉と受けとっておこう」
「そう言えば、音楽にはなんかスキルとかあんのか?」
「【絶対音感】っていうのを持っているぜ。後は【弦楽器】【金管楽器】とか細かいスキルをいくつか。まぁ……俺達は、見た目は違うが取得できているスキルはほぼ同じだ」

 俺の質問にシンクが自慢げに答えてくる。しかし、スキルは同じでも外見の優劣はかなりの……いや、今それは言わないでおこう。おそらく喧嘩になる。

「へぇ……そうなのか、やっぱり双子とかってスキルは似てきたりするのかね。面白い話聞けたよ」
「そんなことより、一曲どうだよ? 朝はリクエストが少ないんだよ。頼むぜ。いつもは銀貨二枚のところを一枚に安くしとくからさ」

 確かに、朝っぱらからゴンドラで音楽を頼む奴は少ないだろう。
 まぁ、面白い話も聞けたしな。俺は懐から銀貨一枚を取り出してシンクに投げる。

「じゃ……ちょっと寒いし、陽気なヤツを頼むよ」
「まいど。陽気なヤツか。わかった。バンプスって曲はどうだ? ここから南に行ったミヤーザの民謡だ」
「民謡か、いいね。お願い」
「わかった。では……」

 シンクとタンクの二人が奏でるリズミカルな曲調の音楽が、朝の王都に流れはじめた。
 その演奏は今にも踊り出したくなるような、陽気で楽しげなメロディだった。
 俺はシンクとタンクの奏でる音楽とともに、騎士学校へと向かうのだった。



 ◆


 せっかくいい音楽を聴いて気分が少し上がったんだがな……。
 つまらない授業が待っていると思うと滅入りそうな気持ちが押し寄せてくる。
 はぁ……帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。
 登校したそばからそんな気分だ。でもいつの間にか1‐Eの教室にたどり着いてしまった。
 俺は一回溜め息を吐くと、教室に入っていく。

「おはよう」

 ちょうど扉ですれ違ったクラスメイトに挨拶される。
 えっと、名前は確か、クラートだったかな?

「おはよう。クラート」
「ラクートだ。いい加減覚えてくれよ。ユーリ」
「ああ、すまん。ラクート」

 そう言ってラクートと別れると、定位置である教室の一番後ろの窓際に向かう。

「おはよう。ユーリさん」

 席に向かう途中、また別のクラスメイトに挨拶された。
 えっと名前はなんだったか。さすがに二連続で間違えるのはどうかと思う。
 確か、ウィルだったような。アレ? ウィルソンだったけ?
 うむ……二択か。

「おはよう。ウィルソン。俺に『さん』は付けないでいいよ」
「お、ようやく覚えてくれたのか。ありがとう。ユーリ」

 ほっ……よかった。当たっていたようだ。
 クラスメイトがサバイバル演習の後から何かと話しかけてくれるのだが、名前を覚えるのが苦手なのでなかなか大変である。
 ウィルソンと別れ、席に座る。すでにロバートが俺の席の前に座っていたので挨拶した。

「おはよう。パート」
「はい。おはようさん……って。パートってなんやねん。『ト』しか合ってへんやないか。さすがにないで、ユーリ。今更間違えんなや」
「はは、おはよう。ロバート」
「おはようさん。いい加減にしてくれや」

 ロバートと話をしていると、後から教室に入ってきたヘレンが挨拶をしてくる。

「おはよう」
「おはようさん」

 俺とロバートが揃って挨拶をしたらヘレンは首を傾げながら問いかけてきた。

「何を話していたの?」
「なんでもあらへんよ。そんなことより、さっき小耳に挟んだんやけど。今日からウチのクラスに転校生が来るみたいやで?」

 ロバートが言うと、ヘレンが身を乗り出す。

「そうなんだ。なんで今なんだろう?」
「さあな。なんでもその転校生、王都に来る途中の船でクラーケンに襲われて重傷を負ったらしいで」

 俺はあまり興味がなかったので、二人の会話を聞きながら鞄から教本を取り出していく。
 しばらくすると、クリストが教室に入ってきた。
 普段ならすぐに静かになるのだが、転校生の話題のせいかしゃべり声が止まない。

「……」

 クリストは黙って教卓の前に立っている。
 おいおい、殺気が……。
 おい。ヤベェぞ。クリストはマジでからみんな静かに。頼むから。
 俺が一人挙動不審でいると、クリストは一回強く手を叩き生徒の視線を集めた。

「お前ら元気だな。それだけ元気があるなら校舎の周りを百周してくるか?」

 ……ほら出た。
 クリストが冗談を言わないなんてことは全員がわかっている。
 だから徐々に静かになっていくのだが、もう遅いだろうな……。

「よし。放課後五十周に負けといてやる」

 く……五十周……。
 俺は何も話してないのに……連帯責任というやつか。
 俺は心の中で大きな溜め息を吐いた。

「ところで、今日から転校生が来ることになった。では、入ってきてくれ」

 クリストがそう言って教室の扉に視線を向ける。
 扉が開くと、「失礼」と言って偉そうな奴が入ってきてクリストの隣に立った。

「僕は、ノーマンである。剣術、槍術において右に出る者がいない天才なんだ。本来ならこんなクラスにいるべき人間ではないが、仕方なくこのクラスにきてやった。ありがたく思えよ」

 ここまで偉そうな自己紹介は初めて聞いたな。
 もしかして、貴族?
 まぁ……俺には関係ないことか。
 そんなことを思いながら外を眺めていたのだが、この時の俺の考えは間違っていたようだった。


 その日は座学の授業が中心で、俺はただただ板書をノートに写して過ごした。
 騎士学校にももちろん座学はあり、軍規からはじまって軍略、国語、数学、歴史、地理まで、騎士になるために必要とされる授業はけっこうある。
 そんな退屈な座学が昼前まで続き、ようやく授業が終わりクリストが教室から出ていった。
 それを横目に、俺は大あくびをしながら頭を掻く。
 うぁ……眠いなぁ。授業で寝れたらいいのだけど。
 俺がうとうとしたり欠伸をしたりすると、クリストが問答無用でチョークを投げてくるから厄介なのだ。
 毎回なんとかかわしているのだが、ここ最近は威力と精度が上がってきていた。
 正直かなり危険だ。
 入学当初から狙われてきたのだが、最初の頃は精度が低いあまり俺の前に座るロバートのおでこに直撃することも度々あったんだけどな。
 ロバートには、ほんとに悪いと思っている。
 そんなことをボーッと考えていると、ロバートが自分の机を俺のほうに向けてきた。
 続けてヘレンも机を寄せてくる。

「ほな、飯にしようか」
「ああ。そうだなぁ」

 最近、春に近づき随分寒さも和らいできたのだが、季節の変わり目のせいか雨の日が続いている。
 そのため、いつもの屋上には行けず、教室で飯を食べる機会が増えていた。

「ほんと、ユーリは毎日眠たそうにしているよね」

 ヘレンはそう言って俺の方を見てクスクスと笑いだす。

「クハァ……クリストが悪いんだよ。あんなつまらない授業をしている癖に、うとうとしているとチョーク飛んでくるしな。危ないったらない。授業中に全然眠れないんだぜ」

 俺がヘレンに向かって言うと、ロバートがおかしそうに笑った。

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