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十八話 あの人。
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◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆
なんだ……ここは懐かしい。
ここは俺が昔通っていた道場であった。
道場の中では目つきの悪い中学生くらいの少年と黒い髪を長く伸ばした凛とした顔立ちの大学生くらいの女性がいた。
その二人は剣道着を着て、真剣なまなざしを互いに向けて木刀を構えていた。
互いに間合いを探りあっていたが、先に仕掛けたのは少年の方だった。
「はっ……」
ダン!
少年は息を大きく吐くと、床を強く蹴って一気に間合いを詰めて木刀を振るった。
その一振りを見切っていたのか女性は木刀で受け流してしまった。
それから、少年と女性は目にも止まらぬ速さで木刀を振い、カンッカンッと甲高い硬い木がぶつかりあう音だけが道場に響いていた。
あぁ……あの中学生は昔の俺か……懐かしい。
今、見ると剣筋がまだまだ未熟で荒いな。
「ふふ……甘いな。まだまだ、それでは旅先で暴漢二十人に襲われても対処できないぞ?」
「はぁはぁ何ですか。それは」
「先週に行っていたエジプトで遭遇してな。ちょっと危なかった」
「何て旅をしているんですか!?」
「私のように美人では仕方ない」
「自分で言うんですか」
「ふふ……まぁ、私が世界の宝石のように美しい光景を望むのには些細な障害さ」
しばらく、少年と女性は会話しながら打ち合っていた。
そして、鍔迫り合いの後で少年が力で押し返し、女性に向かって木刀を振り抜いた。
「些細な障害ですかね……はぁ!」
「私にしてはなっ!」
少年が振り抜いた木刀に対して女性は躱すことなく木刀を振り上げて、少年の木刀を弾き飛ばした。
その木刀は道場の床にカランカランと落ち転がった。
女性は木刀の剣先を少年の首元に突き立てて、にやりと笑った。
「ぐ……」
「ふふ、少年、強くなったな」
「この状況で、その言葉は……馬鹿にしていますよ」
「馬鹿にしている訳がないじゃないか。本心からの言葉だよ? 少年は強い」
「負けたけど」
「ふ……当り前じゃないか。私が何年剣を振るってきたか、この道場……星理の門下に入って三年の少年に負けるわけがないだろう」
「いや、次は勝つ……」
不機嫌な様子の少年は落ちていた木刀を拾い上げて、再び女性に向けて木刀を構えてみせた。
対して女性はやれやれと言った様子で笑う。
「まだやるのかい?」
「やる」
「……そうか、その前に聞かせてくれ。少年は強くなり、何になりたいんだ?」
懐かしいな。
アレ?
……俺は彼女の問いになんて答えたんだっけ?
いまいち、思い出せない。
んー。何だったかなー。
――……。
……。
「ん……んん……」
俺は目を覚まし、白い天井をぼーっと眺める。そして、ふぅーと一回息を吐くと、再び目を閉じた。
久しぶりに……懐かしい夢を見たな。あの人の夢を見るなんて。
「ん……」
横から小さな鼻息が不意に聞えて、俺は横に視線を向けた。すると、アリアの綺麗な寝顔がドアップで現れ、思わずビクっと俺の身体が震えた。
そうか、アリアの隣で寝たんだったか……。
うむ、ぐっすり寝ているな。
アリアは十二歳だったな。
アリアの見た目は十歳未満の幼女なんだけど、話した感じでは子供ぽくない……大人なんだよな。
大人にならないといけなかったのかな?
背伸びしているのだろうか?
誰か彼女を支える人はメイドのリナリー以外いないのだろうか?
……。
アリアは聖女だと聞いた。
最初はぴんと来なかったが、この世界での聖女が尊い存在であることがアリアとリナリーの会話を聞いていて感じていた。
なんでも、聖属性の魔法が仕えて、教会が定めるマナ保有者が聖女、聖人に認定されるそうだ。
それで尊い存在であるゆえんは二つある。
一つ目は聖女、聖人の数であるアリアの住まうクリスト王国とやらにはアリアを含めて二十人ほどしかいないそうだ。
クリスト王国とやらが人口何人いるのか分からないが、アリアの屋敷に辿り付くまでの間にいくつもの街を通った、少なくとも万から十万単位の人間がいるだろ。
その中で二十人とはあまりに少なすぎると感じた。
二つ目は、移動手段の主流が馬車であることからわかるようにこの世界では科学技術の発展が乏しいこと。
医療技術の発展は科学技術の発展に依存している部分があった。
つまり、この世界の医療技術は前世の世界ほどないことが分かる。
そんな世界でアリアの使う傷を治癒する魔法はかなり重宝されるだろう。
実際にリナリーから受けた傷をアリアが治癒してくれた時に使った【ヒール】という聖属性の魔法は確かにすごかった。
アリアが魔法を唱えると五分もしない内に傷は完全に消えていたんだ。
その二つの所以から、アリアの存在がかなり尊いことが分かる。
まだ小さいアリアに過剰なほどに多くの期待が寄せられているのではないだろうか?
本来、その過剰な期待から守ってやるのが両親なんだろうが、アリアの父親に会った時いい感じを受けなかった。
……かと言って、俺がアリアにできることなんて、魔法を使うとき使うというマナを貸すだけだ。
うむ……命の恩人であるアリアに対してそれだけなのか?
んー。
俺は……助けられ恩を返すために少しでもアリアを助けたい。
どうしたらいい?
何か助言するのは……難しいよな。
話を聞いてやるだけならばできるが。
貴族やら、教会やらの問題は俺がどうこうすることはできないだろう。
では、安全面は……リナリーが居るけど、俺に何かできることはあるだろうか?
今の俺は聖獣とかいう動物らしいが、実感が全くない。
正直、ただの猫と同じくくらいにしか思えない。
では、どうする?
戦闘能力は……リナリーに負けている。
一応、火は出せる。
しかし、魔法がある世界である、魔法で炎を出せる人など多く居そうだ。
あ……そうだ。
そうか、俺にはアレがある。
リナリーは確かに化け物クラスに強い。
ただ、四六時中アリアと一緒に居られる訳ではないだろう。
その点、俺は【聖約】を結んだから、アリアは俺を召喚魔法とやらで、どこでも呼び出すことができるそうだ。
希少な力を持つアリアなのだ、どこでどんなヤツが襲ってくるか分からない。
……リナリーが居ない場面でもアリアを逃がしてやれるくらいの力が欲しいな。
あ……そういえば、今日は教会で俺がどんなスキルを持っているか、調べに行くと言っていたから。
その時、俺にどんなスキルがあるのかで、今後の方針を考えてみるか。
なんだ……ここは懐かしい。
ここは俺が昔通っていた道場であった。
道場の中では目つきの悪い中学生くらいの少年と黒い髪を長く伸ばした凛とした顔立ちの大学生くらいの女性がいた。
その二人は剣道着を着て、真剣なまなざしを互いに向けて木刀を構えていた。
互いに間合いを探りあっていたが、先に仕掛けたのは少年の方だった。
「はっ……」
ダン!
少年は息を大きく吐くと、床を強く蹴って一気に間合いを詰めて木刀を振るった。
その一振りを見切っていたのか女性は木刀で受け流してしまった。
それから、少年と女性は目にも止まらぬ速さで木刀を振い、カンッカンッと甲高い硬い木がぶつかりあう音だけが道場に響いていた。
あぁ……あの中学生は昔の俺か……懐かしい。
今、見ると剣筋がまだまだ未熟で荒いな。
「ふふ……甘いな。まだまだ、それでは旅先で暴漢二十人に襲われても対処できないぞ?」
「はぁはぁ何ですか。それは」
「先週に行っていたエジプトで遭遇してな。ちょっと危なかった」
「何て旅をしているんですか!?」
「私のように美人では仕方ない」
「自分で言うんですか」
「ふふ……まぁ、私が世界の宝石のように美しい光景を望むのには些細な障害さ」
しばらく、少年と女性は会話しながら打ち合っていた。
そして、鍔迫り合いの後で少年が力で押し返し、女性に向かって木刀を振り抜いた。
「些細な障害ですかね……はぁ!」
「私にしてはなっ!」
少年が振り抜いた木刀に対して女性は躱すことなく木刀を振り上げて、少年の木刀を弾き飛ばした。
その木刀は道場の床にカランカランと落ち転がった。
女性は木刀の剣先を少年の首元に突き立てて、にやりと笑った。
「ぐ……」
「ふふ、少年、強くなったな」
「この状況で、その言葉は……馬鹿にしていますよ」
「馬鹿にしている訳がないじゃないか。本心からの言葉だよ? 少年は強い」
「負けたけど」
「ふ……当り前じゃないか。私が何年剣を振るってきたか、この道場……星理の門下に入って三年の少年に負けるわけがないだろう」
「いや、次は勝つ……」
不機嫌な様子の少年は落ちていた木刀を拾い上げて、再び女性に向けて木刀を構えてみせた。
対して女性はやれやれと言った様子で笑う。
「まだやるのかい?」
「やる」
「……そうか、その前に聞かせてくれ。少年は強くなり、何になりたいんだ?」
懐かしいな。
アレ?
……俺は彼女の問いになんて答えたんだっけ?
いまいち、思い出せない。
んー。何だったかなー。
――……。
……。
「ん……んん……」
俺は目を覚まし、白い天井をぼーっと眺める。そして、ふぅーと一回息を吐くと、再び目を閉じた。
久しぶりに……懐かしい夢を見たな。あの人の夢を見るなんて。
「ん……」
横から小さな鼻息が不意に聞えて、俺は横に視線を向けた。すると、アリアの綺麗な寝顔がドアップで現れ、思わずビクっと俺の身体が震えた。
そうか、アリアの隣で寝たんだったか……。
うむ、ぐっすり寝ているな。
アリアは十二歳だったな。
アリアの見た目は十歳未満の幼女なんだけど、話した感じでは子供ぽくない……大人なんだよな。
大人にならないといけなかったのかな?
背伸びしているのだろうか?
誰か彼女を支える人はメイドのリナリー以外いないのだろうか?
……。
アリアは聖女だと聞いた。
最初はぴんと来なかったが、この世界での聖女が尊い存在であることがアリアとリナリーの会話を聞いていて感じていた。
なんでも、聖属性の魔法が仕えて、教会が定めるマナ保有者が聖女、聖人に認定されるそうだ。
それで尊い存在であるゆえんは二つある。
一つ目は聖女、聖人の数であるアリアの住まうクリスト王国とやらにはアリアを含めて二十人ほどしかいないそうだ。
クリスト王国とやらが人口何人いるのか分からないが、アリアの屋敷に辿り付くまでの間にいくつもの街を通った、少なくとも万から十万単位の人間がいるだろ。
その中で二十人とはあまりに少なすぎると感じた。
二つ目は、移動手段の主流が馬車であることからわかるようにこの世界では科学技術の発展が乏しいこと。
医療技術の発展は科学技術の発展に依存している部分があった。
つまり、この世界の医療技術は前世の世界ほどないことが分かる。
そんな世界でアリアの使う傷を治癒する魔法はかなり重宝されるだろう。
実際にリナリーから受けた傷をアリアが治癒してくれた時に使った【ヒール】という聖属性の魔法は確かにすごかった。
アリアが魔法を唱えると五分もしない内に傷は完全に消えていたんだ。
その二つの所以から、アリアの存在がかなり尊いことが分かる。
まだ小さいアリアに過剰なほどに多くの期待が寄せられているのではないだろうか?
本来、その過剰な期待から守ってやるのが両親なんだろうが、アリアの父親に会った時いい感じを受けなかった。
……かと言って、俺がアリアにできることなんて、魔法を使うとき使うというマナを貸すだけだ。
うむ……命の恩人であるアリアに対してそれだけなのか?
んー。
俺は……助けられ恩を返すために少しでもアリアを助けたい。
どうしたらいい?
何か助言するのは……難しいよな。
話を聞いてやるだけならばできるが。
貴族やら、教会やらの問題は俺がどうこうすることはできないだろう。
では、安全面は……リナリーが居るけど、俺に何かできることはあるだろうか?
今の俺は聖獣とかいう動物らしいが、実感が全くない。
正直、ただの猫と同じくくらいにしか思えない。
では、どうする?
戦闘能力は……リナリーに負けている。
一応、火は出せる。
しかし、魔法がある世界である、魔法で炎を出せる人など多く居そうだ。
あ……そうだ。
そうか、俺にはアレがある。
リナリーは確かに化け物クラスに強い。
ただ、四六時中アリアと一緒に居られる訳ではないだろう。
その点、俺は【聖約】を結んだから、アリアは俺を召喚魔法とやらで、どこでも呼び出すことができるそうだ。
希少な力を持つアリアなのだ、どこでどんなヤツが襲ってくるか分からない。
……リナリーが居ない場面でもアリアを逃がしてやれるくらいの力が欲しいな。
あ……そういえば、今日は教会で俺がどんなスキルを持っているか、調べに行くと言っていたから。
その時、俺にどんなスキルがあるのかで、今後の方針を考えてみるか。
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