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第十一章 運搬作業でCまでダウン?
第十六話 「リジー!なんであんなモノ持ってきたのよおおお!」「欲しかったから」「ちょっとは考えなさいよ!」…ですよね…
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「どうだ?新しいナイフの調子は?」
……リルがニヤニヤしながら料理している私に聞いてくる。
「…わざわざ|≪偽物≫《イミテーション》で包丁を出す手間は省けるわね…」
「で?斬れ味は?」
私は手を止めて、ナイフを逆手に持ち替えて。
がちいんっ!
て、手がじ~んとしたわ…。
「…お、おかげさまで安定して斬れ味最悪よ」
若干たじろいたリルは冷や汗を流しながら…。
「そ、そうか…じゃあ薪でも集めてくるか…」
そう言って逃げていった。
…許さん…。
「おいっ!!何で私だけこれっぽっちなんだよ!」
お昼ご飯ができたので全員集まった時のリルの第一声がこれだ。
今日のメニューは鹿肉を炙って簡単に味付けしたモノと、川魚から出汁をとって作ったきのこスープ、そして魚の身と野菜を挟んだサンドイッチだ。パンが硬いのは仕方ない。
で、リルだけは鹿の骨と出汁とりに使った魚の骨、あとは硬いパンの一番硬くて食えたモノじゃない端。以上である。
「何で私だけこんなメニューなんだよ!私が何をしたって」
だんっ!
もう一回ナイフを突き立てる。
「とおおっても斬れ味悪いわよおおっ?」
…エイミアとリジーが逃げていったのは放置する。
「あっっ……ご、ごめんなさい……」
「どうする?この斬れ味の悪さ…あんたの身体で試す??」
「うわああああんっ!!私が悪かった!!ごめんなさあああああいいいいいっっ!!」
「あらそお?なら前に約束した鯛の活き締めは無しでいいわね?」
「うぐっ…そ、それは…」
「い・い・わ・ね?」
「……………………はい」
…たく。
ハーティア新公国を発って3日。
魔術を反射するスカートを最大限活用しまくってオーガメイジを狩るエイミア。
強力な虫除けのおかげで快適に暴走羊の簡易鎧を着込むリル。
あとは…何を貰ったのか教えてくれないリジー。何かすごくイヤな予感がするんだけど…。
「みんな嬉しそうでさ…私も嬉しいわよおおお…」
私は岩に例のナイフをザクザクと突き刺しながら呟いた。
「「「ガクガクブルブル…」」」
エイミア達は私から遠く離れてご飯を食べていた。
せっかく作ったんだからもう少し味わって食べてほしいわ。
「あの…サーチ」
「ん?」
「お…」
「お?」
「お…お…おかわり…」
………。
…多少震えてはいるけど…やっぱりリジーは通常運転よね…。
「はいっ」
「ん…ありありがとう」
噛んでるけどね。
ようやく震えが止まったエイミアとリジーに手伝ってもらい、出発の準備を始める。
「リルも早く準備してよ~」
「ガクガクブルブル…」
いつまで震えてんのよ!
「えいっ」
ぷすっ!
「あにゃあああああああああああ!!」
お尻にクリーンヒット!
「ニャにをするニョよ!」
「早く出発の準備しなさい!置いてくわよ!」
そう言ってリルのお尻に刺さったままだったナイフを抜く。
「ふぎゃあっ!」
「…う~ん…銅のナイフでも|≪壊れず≫《エターナル》付きだと刺さるみたいね」
「|≪壊れず≫《エターナル》付いてようが付いてなかろうが刺さるわ!」
そりゃそうか。
「さっさと準備をしな…!!!」
大きな殺気が近くにいる!
「リル!」
「ああ!相当な数だな…クンクン…ゴブリンの団体、たぶん500匹以上!」
そこまでゴブリンが集まってるとなると…!
「ゴブリンキングあたりの統率力がないとこれだけは集められないわね」
「こんだけ発生してるのなら近くの町のギルドで討伐隊が編成されてるかもしれません」
まあこんだけゴブリンが集まってることに気づかないわけないか。
「…連中こっちに気づいてるな。まっすぐ向かってきてるぞ」
「あちゃあ…完全に|≪標的≫《ターゲット》をロックされたわね」
「ターゲット?」
「エイミア知らないの?ゴブリンキャップ以上が使える種族スキルで、一度|≪標的≫《ターゲット》でロックされちゃうと世界中どこにいてもゴブリンに居場所がバレちゃう」
「ええ~~~っ!!」
「で、捕まっちゃうと…もちろん…」
「も、もちろん…?」
エイミアがゴクリと唾を飲み込む。
「死ぬまで…な・え・ど・こ♪」
「?……なえどこって?」
ガクッ
…ダメだこりゃ。
「サーチ姉、ストレートに言ったほうがいい…エイミア姉、ゴブリンに強」
「リジー!エイミアの耳元でこっそり言って。たぶんヤバい」
何がヤバいはお察しください。
「…わかった。エイミア姉」
「は、はい…」
「実は…ふ~っ」
「あひゃんっ!」
ごっ!ごっ!
「んぎゃ!」「いひゃい!」
「リジー!真面目にやんなさい!エイミアは変な声出すんじゃない!」
「「ごめんなさい…」」
…とりあえずリルと応戦準備だけしときますか。
「…あと100mくらい」
「リジー!まずはあんたが“首狩りマチェット”で薙ぎ払って!そこから隊列を分断してくから!」
「らじゃあ!」
リジーは大鉈を構えて突っ込んでいった。
………。
………。
……グギャアアア!
始まった!
「リルとエイミアはリジーの援護!私は背後から回り込むわ!」
「わかった!いくぜエイミア!」
「はい!」
私は木を高速で跳び移ってゴブリンキングを狙う。
移動がてらゴブリンキャップやホフゴブリンみたいな小隊長クラスを片付けていく。
「グゴ……ガ…」
バタッ
…これで8匹。
やっぱり小隊長クラスが消えたゴブリンの小隊は右往左往してるだけだわ。
「おかしいわね…」
ゴブリンキングはかなり大型のゴブリンだ。高い位置から見て確認できないはずはないんだけど…?
カサッ
!!背後に敵!
ぶうんっ!
右に避けると黒いゴブリンが剣を振り下ろしてきた。
…こいつは…!
私は黒いゴブリンの心臓に銅のナイフを突き立てる。
そのまま黒いゴブリンは絶命して木の下へ落ちていった。
「エイミアーー!!今すぐ最大威力で|≪蓄電池≫《バッテリーチャージ》開放して!」
黒いゴブリンは間違いなくアサシンゴブリン。こいつを引き連れているのは…!
「リル!ザコはエイミアに任せてこっち来て!エンペラーゴブリンだわ!」
エンペラーゴブリン。
ゴブリン種の中で最上位に位置する。
数十年に一度現れると言われ、一匹だけで数千単位のゴブリンを統率できる。
Aクラスにランクされているモンスターの中でも特に危険視されており、万が一遭遇した場合は確実に殺すようギルドは推奨している。
特徴として、必ず数匹の変種のゴブリンを連れている。さっきのアサシンゴブリンもそうだ。
「リル、アサシンゴブリンの匂いからエンペラーゴブリンの位置を割り出して!」
「むちゃくちゃ言うな…でもやるしかねえか」
エンペラーゴブリンが現れると国が幾つか滅ぶとも言われている。そこで大量の女性がゴブリンの餌食になったら…目も当てられない。
「クンクン…クンクン…」
リルが匂いを探してる間に。
ずっどおおおおおんんんっ!!
「…エイミアね」
これはまたハデに…。
「…いた!あそこだ!」
エイミアの全体攻撃から少しだけ離れた丘。その上にエンペラーゴブリンの特徴とも言える王冠状のツノが見えた。
「おっ?リジーが戦ってないか?」
…あ、ホントだ。
リジーが…大鉈じゃないわね…棒みたいなのを振り回して…あ、エンペラーゴブリンの頭を潰した。
その途端にゴブリン達は一斉にあちこちに逃げ始めた。
もう大丈夫だろう。
「ふ~~…リジーが早めにエンペラーゴブリンを見つけてくれてたのね」
「?…おい、リジーの様子が変だぞ?」
「え?」
…リジーは逃げ回るゴブリン達をぶん殴り続けている。
「ストレス解消…かな?」
「…リジーは弱いのを倒して喜ぶタイプじゃないと思うが…あ、エイミアだ」
エイミアが話しかけ…あれ?
「……きいああああ……」
「…なんかエイミア逃げ回ってるわね…」
「…なんかリジーが追っかけ回してるな…」
「とりあえず近づいてみましょ」
…ケンカにしては様子がおかしい…。
「きゃ!ひゃ!ひえええ!私がリジーに恨まれるようなことはしてませーん!」
「ちがう!ちがうのエイミア姉!お願いだから逃げてー!」
「?…何やってんだあいつら…」
あれは…。
リジーが握ってる杖は…!
「…案の定ね…!何であんなヤバいの持ってきたのよ!?」
リジーが握っていた杖は。
ハーティア新公国で厳重に封印されていた禁断の杖。
…蛾骨杖だった。
……リルがニヤニヤしながら料理している私に聞いてくる。
「…わざわざ|≪偽物≫《イミテーション》で包丁を出す手間は省けるわね…」
「で?斬れ味は?」
私は手を止めて、ナイフを逆手に持ち替えて。
がちいんっ!
て、手がじ~んとしたわ…。
「…お、おかげさまで安定して斬れ味最悪よ」
若干たじろいたリルは冷や汗を流しながら…。
「そ、そうか…じゃあ薪でも集めてくるか…」
そう言って逃げていった。
…許さん…。
「おいっ!!何で私だけこれっぽっちなんだよ!」
お昼ご飯ができたので全員集まった時のリルの第一声がこれだ。
今日のメニューは鹿肉を炙って簡単に味付けしたモノと、川魚から出汁をとって作ったきのこスープ、そして魚の身と野菜を挟んだサンドイッチだ。パンが硬いのは仕方ない。
で、リルだけは鹿の骨と出汁とりに使った魚の骨、あとは硬いパンの一番硬くて食えたモノじゃない端。以上である。
「何で私だけこんなメニューなんだよ!私が何をしたって」
だんっ!
もう一回ナイフを突き立てる。
「とおおっても斬れ味悪いわよおおっ?」
…エイミアとリジーが逃げていったのは放置する。
「あっっ……ご、ごめんなさい……」
「どうする?この斬れ味の悪さ…あんたの身体で試す??」
「うわああああんっ!!私が悪かった!!ごめんなさあああああいいいいいっっ!!」
「あらそお?なら前に約束した鯛の活き締めは無しでいいわね?」
「うぐっ…そ、それは…」
「い・い・わ・ね?」
「……………………はい」
…たく。
ハーティア新公国を発って3日。
魔術を反射するスカートを最大限活用しまくってオーガメイジを狩るエイミア。
強力な虫除けのおかげで快適に暴走羊の簡易鎧を着込むリル。
あとは…何を貰ったのか教えてくれないリジー。何かすごくイヤな予感がするんだけど…。
「みんな嬉しそうでさ…私も嬉しいわよおおお…」
私は岩に例のナイフをザクザクと突き刺しながら呟いた。
「「「ガクガクブルブル…」」」
エイミア達は私から遠く離れてご飯を食べていた。
せっかく作ったんだからもう少し味わって食べてほしいわ。
「あの…サーチ」
「ん?」
「お…」
「お?」
「お…お…おかわり…」
………。
…多少震えてはいるけど…やっぱりリジーは通常運転よね…。
「はいっ」
「ん…ありありがとう」
噛んでるけどね。
ようやく震えが止まったエイミアとリジーに手伝ってもらい、出発の準備を始める。
「リルも早く準備してよ~」
「ガクガクブルブル…」
いつまで震えてんのよ!
「えいっ」
ぷすっ!
「あにゃあああああああああああ!!」
お尻にクリーンヒット!
「ニャにをするニョよ!」
「早く出発の準備しなさい!置いてくわよ!」
そう言ってリルのお尻に刺さったままだったナイフを抜く。
「ふぎゃあっ!」
「…う~ん…銅のナイフでも|≪壊れず≫《エターナル》付きだと刺さるみたいね」
「|≪壊れず≫《エターナル》付いてようが付いてなかろうが刺さるわ!」
そりゃそうか。
「さっさと準備をしな…!!!」
大きな殺気が近くにいる!
「リル!」
「ああ!相当な数だな…クンクン…ゴブリンの団体、たぶん500匹以上!」
そこまでゴブリンが集まってるとなると…!
「ゴブリンキングあたりの統率力がないとこれだけは集められないわね」
「こんだけ発生してるのなら近くの町のギルドで討伐隊が編成されてるかもしれません」
まあこんだけゴブリンが集まってることに気づかないわけないか。
「…連中こっちに気づいてるな。まっすぐ向かってきてるぞ」
「あちゃあ…完全に|≪標的≫《ターゲット》をロックされたわね」
「ターゲット?」
「エイミア知らないの?ゴブリンキャップ以上が使える種族スキルで、一度|≪標的≫《ターゲット》でロックされちゃうと世界中どこにいてもゴブリンに居場所がバレちゃう」
「ええ~~~っ!!」
「で、捕まっちゃうと…もちろん…」
「も、もちろん…?」
エイミアがゴクリと唾を飲み込む。
「死ぬまで…な・え・ど・こ♪」
「?……なえどこって?」
ガクッ
…ダメだこりゃ。
「サーチ姉、ストレートに言ったほうがいい…エイミア姉、ゴブリンに強」
「リジー!エイミアの耳元でこっそり言って。たぶんヤバい」
何がヤバいはお察しください。
「…わかった。エイミア姉」
「は、はい…」
「実は…ふ~っ」
「あひゃんっ!」
ごっ!ごっ!
「んぎゃ!」「いひゃい!」
「リジー!真面目にやんなさい!エイミアは変な声出すんじゃない!」
「「ごめんなさい…」」
…とりあえずリルと応戦準備だけしときますか。
「…あと100mくらい」
「リジー!まずはあんたが“首狩りマチェット”で薙ぎ払って!そこから隊列を分断してくから!」
「らじゃあ!」
リジーは大鉈を構えて突っ込んでいった。
………。
………。
……グギャアアア!
始まった!
「リルとエイミアはリジーの援護!私は背後から回り込むわ!」
「わかった!いくぜエイミア!」
「はい!」
私は木を高速で跳び移ってゴブリンキングを狙う。
移動がてらゴブリンキャップやホフゴブリンみたいな小隊長クラスを片付けていく。
「グゴ……ガ…」
バタッ
…これで8匹。
やっぱり小隊長クラスが消えたゴブリンの小隊は右往左往してるだけだわ。
「おかしいわね…」
ゴブリンキングはかなり大型のゴブリンだ。高い位置から見て確認できないはずはないんだけど…?
カサッ
!!背後に敵!
ぶうんっ!
右に避けると黒いゴブリンが剣を振り下ろしてきた。
…こいつは…!
私は黒いゴブリンの心臓に銅のナイフを突き立てる。
そのまま黒いゴブリンは絶命して木の下へ落ちていった。
「エイミアーー!!今すぐ最大威力で|≪蓄電池≫《バッテリーチャージ》開放して!」
黒いゴブリンは間違いなくアサシンゴブリン。こいつを引き連れているのは…!
「リル!ザコはエイミアに任せてこっち来て!エンペラーゴブリンだわ!」
エンペラーゴブリン。
ゴブリン種の中で最上位に位置する。
数十年に一度現れると言われ、一匹だけで数千単位のゴブリンを統率できる。
Aクラスにランクされているモンスターの中でも特に危険視されており、万が一遭遇した場合は確実に殺すようギルドは推奨している。
特徴として、必ず数匹の変種のゴブリンを連れている。さっきのアサシンゴブリンもそうだ。
「リル、アサシンゴブリンの匂いからエンペラーゴブリンの位置を割り出して!」
「むちゃくちゃ言うな…でもやるしかねえか」
エンペラーゴブリンが現れると国が幾つか滅ぶとも言われている。そこで大量の女性がゴブリンの餌食になったら…目も当てられない。
「クンクン…クンクン…」
リルが匂いを探してる間に。
ずっどおおおおおんんんっ!!
「…エイミアね」
これはまたハデに…。
「…いた!あそこだ!」
エイミアの全体攻撃から少しだけ離れた丘。その上にエンペラーゴブリンの特徴とも言える王冠状のツノが見えた。
「おっ?リジーが戦ってないか?」
…あ、ホントだ。
リジーが…大鉈じゃないわね…棒みたいなのを振り回して…あ、エンペラーゴブリンの頭を潰した。
その途端にゴブリン達は一斉にあちこちに逃げ始めた。
もう大丈夫だろう。
「ふ~~…リジーが早めにエンペラーゴブリンを見つけてくれてたのね」
「?…おい、リジーの様子が変だぞ?」
「え?」
…リジーは逃げ回るゴブリン達をぶん殴り続けている。
「ストレス解消…かな?」
「…リジーは弱いのを倒して喜ぶタイプじゃないと思うが…あ、エイミアだ」
エイミアが話しかけ…あれ?
「……きいああああ……」
「…なんかエイミア逃げ回ってるわね…」
「…なんかリジーが追っかけ回してるな…」
「とりあえず近づいてみましょ」
…ケンカにしては様子がおかしい…。
「きゃ!ひゃ!ひえええ!私がリジーに恨まれるようなことはしてませーん!」
「ちがう!ちがうのエイミア姉!お願いだから逃げてー!」
「?…何やってんだあいつら…」
あれは…。
リジーが握ってる杖は…!
「…案の定ね…!何であんなヤバいの持ってきたのよ!?」
リジーが握っていた杖は。
ハーティア新公国で厳重に封印されていた禁断の杖。
…蛾骨杖だった。
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