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第2章 桜の導き
第1話
しおりを挟むひらり、ひらり。
桜が、散る。
しゃらり、しゃらり。
簪が、鳴る。
その奥にかすかに見える琥珀色の貴方は。
一体、何に怯えているの。
艶やかに。
透き通って。
一体、どうして涙を流すの。
「…………り、お?」
どうして、
…………私の名を呼ぶの――――?
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